燃えつきるまで
唯川恵さんの本です。唯川さんの本は身体に悪いのでいつも読んじゃだめだって思うんだけど、身体に悪いものほど食べたくなっちゃうようなもので。つい手にとってしまうのです。電車の中で、いつも本を読んでいるんだけど、最近は電車の中でも学術書を読むことが多かったです。でもやっぱり電車ってさ、キリのいいところで終われなかったりして思考が分断されるから、あまり中身が頭に残らないのよね。というわけで、電車の中では小説を読むことにしました。そうして手に取ったのがこの本。なはずなんだけど、ちょっとだけ読み出したらとまらなくなり家で読みきってしまいましたとさ(笑)5年付き合った彼氏に別れを告げられた31歳の女性の、そのあとの葛藤の物語とでもいいましょうか。かなり過激なこともやっちゃうんだけど、手段は、見習いたくはないけど、気持ちはとてもわかるし、失恋した人はその痛みを乗り越えていかなければならないものなんだなぁと思った。いろんな手段はあるけれど。それから、唯川さんは、OL経験者でもあるから、女性が働く、ということに関して社会の厳しさを痛感してるなぁっていう描写がたくさんある。うちの学科は、ちょっと特殊で、子どもができたら仕事をやめて子育てすることが幸せだと感じてる人が多いんだと思う。この小説に出てくる女性たちの考え方が、今の女性を代表する考え方なような気がするけど、いったい何が幸せなのかっていうのは、わからないなぁって思う。結局ない物ねだりなのかな。仕事をバリバリする人は、専業主婦に対して、一種の羨望と軽蔑の感情をもち、専業主婦はバリバリ仕事する人に対して、羨望しつつ自分は幸せだと思い込もうとする。ま、私は子どもできてもきっと仕事すると思うけど。。