|
テーマ:子供の病気(2173)
カテゴリ:病気のこと
☆8月6日(月)
セキができないのでタンがからんできて苦しそう。 夜中に呼吸が速くなる。脈拍も200を超えている! 「あわてなくていいんだよ。ゆっくり息を吸って!!」とさすりながら言うと私の声が聞こえるのかゆっくりと呼吸しだして落ち着いた。 痙攣とは違うけど、腕をギュっと内側に寄せて硬直したようになる。 声をかけるとゆるむ。 今思うと脳の中も出血していたのかもしれない。。。 呼吸も3回吸うと8秒ぐらい休み。 苦しそう。。。 それでも酸素量は90%を超えていた。 朝6:20 熱は39.4度 また上がってきた。 血小板を入れ終わるとすぐにおしっこに血が混じる。 タンがからむので吸引してもらう。 でもなかなか取れない。 やっとM先生が来る。 早速腕から血液検査。 力を入れて、終わると大きなため息。。。 よく頑張ったね! 体を拭いてもらい、胸のレントゲンも撮る。 ハミガキもしてもらって、付いていた血が取れてスッキリ。 お昼頃、パパから仕事が終わって家に帰ってきたと連絡があった。 お昼ごはんを買ってきてもらって交代しようと約束したばかりなのに。。。 テルくんの血圧が下がってきた。 ばい菌が体中を毒素を出しながら駆け巡り、多臓器不全を起こしているらしい。 肺、髄膜、腎臓、肝臓、そして心臓にまできた。 骨髄もやられてしまったようで白血球は0になってしまった。。。 血圧が下がるともう体を維持していくことは難しい。 M先生が「いわゆる危篤の状態です。会わせたい人がいたらすぐに呼んで下さい」と言った。 まだパパが家にいればユックンとばあばも連れてきてもらうようにすぐに電話した。 まだ家にいたパパはお昼を食べにマックに行っていたふたりを連れて泣きながら車を運転してきた。 ばあばがきたときには昇圧剤が効いて、少しづつ血圧が上がり始めてた。 夫婦揃ったので先生に呼ばれた。 状態の説明を受ける。 この状態から回復したとしてもすべての臓器が完全に回復するのは難しいと言う。 黄疸も出ていた。 呼吸が変なのも普通に無意識ですることさえ、うまく命令を出さなくなっているから。 心臓が弱ってきて呼吸が止まってきた場合は機械をつけても負担をかけるだけなので、その場合はつけませんと言われた。 私はとにかく2年間頑張って治療してくれたO先生を呼んで欲しいと言った。 せめて最後はO先生に診ていて欲しかった。 もう呼んでくれていたらしく、話が終わって病室に行くとO先生が来ていて、「テル」とやさしく声をかけながら涙を流して頭をなぜていてくれた。 先生は「いない間にすみません。。」と言った。 でもそれはしょうがないこと。。。 たまたま先生の夏休みにあたってしまっただけ。 とにかく会えてよかった。 父や妹、義姉に連絡した。 夜になって、みんなきてくれた。 ユックンたちが待合室のいすに寝ていたら、看護士さんが外の部屋にベットを用意するように手配してくれた。 ばあばに足をさすってもらって、テルくんは気持ちよく眠っていた。 ずっと寝てはいるけど、呼吸が違っていた。気持ち良さそう。。。 ☆8月7日(火) 朝方、また血圧が下がりだした。 M先生が当直だった。 昇圧剤を全開で使っても血圧があがらないので、眠っているユックンたちも起こしたほうがいいと言われた。 私はまたO先生を呼んで欲しいと言った。 すぐに連絡してくれた。 テルは苦しそうに息をしていた。 3回吸って8秒休み。。。 それでも自分で呼吸して、酸素濃度も保っていた。 タンも絡んで苦しそう。。。 まだ5時前だけどO先生は飛んできてくれた。 しばらくテルのそばにいて、「あとはご家族だけで。。」と言ってナースステーションへ。 でもテルくんは頑張っていました。 少しでも長く私たちの子供でいてくれようとしてたみたい。。。 安定していたので血液検査もしてもらいました。 テルの大好きな看護士さんが今日の担当でした。 「体拭きしますか?」と聞かれて、私は「お願いします」と言った。 今思えば、心臓の弱っているテルくんには大変なことだったかもしれない。 でも、きれいにして欲しいと思って看護士さんとふたりで体を拭いた。 テルは嫌がることもなく、服も着替えさせてもらった。 ルートの交換をして、体の向きを変えて「はい、終わりだよ」と声をかけたとたんに酸素濃度が下がってきました。 あとで思うときれいにしてもらって、気持ちよくなったのかもしれません。 O先生も飛んできた! 私は「息を吸って!!」とテルをさすり続けた。 でももうテルは息を吸うことはなかった。。。 母に「テルは頑張ったからもういいでしょ」と言われてテルから離れた。 O先生が確認してくれた。 午後12時19分でした。 O先生が「テルくんをしばらく抱っこしてあげてください」と言って家族だけにしてくれた。 テルくんはかわいい、ホッと安心したような顔で眠っていました。 ユックンも涙を浮かべていました。 パパにも抱っこしてもらって顔を見ると本当に眠っているようでした。 CVを抜いてもらって、お風呂に入れる準備をしてくれました。 あったかいお風呂で暖まって、体も頭も石鹸で洗ってあげました。 気がつかなかったけど、テルくんの背中や足の布団の当たっていた部分は真っ赤になって内出血をしていました。 頭のうしろや首のまわりも。。。 体の中も全部出血していたのかもしれない。 つらかったね。よく頑張ったね。 部屋に戻りいつも着ていた服をきせてもらって、お化粧もしてもらったテルくんは本当にかわいくて、今にも目を開けてくれるような気がしました。 看護士さんたちが気をきかせて、テルくんの手形を取ってくれました。 まだちゃんとしてないけど、額に入れて宝物にしようと思います。 お焼香の準備をしている間に病室を片付け、ばあばたちには先に帰ってテルくんが寝られるように家の片付けをしてもらいました。 病院の先生たち、看護士さん、養護学校の先生たちがお焼香してくれました。 テルはみんなにかわいがってもらっていて、O先生や春までプライマリーだった看護士のHさんは何回も何回も「テル」と声をかけて頭をなでながら涙を流してくれました。 O先生が「ポケモンの映画に行かせてあげたかったです」と。 テルは先生に退院したら「映画に行っていい?」といつも言っていたから。 きれいな退院祝いのピンクの花束をもらってテルが大好きなパパの車に乗って、途中裏の学校 にも寄ってから家に帰ってきました。 お布団に寝かせるとまだ息をして眠っているようでとってもツヤツヤしたかわいい顔でした。 やっと家に帰ってきたね。おかえりなさい。。。 でもゆっくりしている時間はなく、バタバタと葬儀の打ち合わせがはじまったのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|