母しゃん

一週間経った。
職場には退職願を提出。事情は理解してくれた。
ただ、私がここまで思いつめる状況だったとは、更々思ってなかったようで、ショックを隠しきれない様子だった。
私としては、その場をとりあえず離れる事が出来れば、それでよかった。

例の彼女は、荷物を片付けに行き、挨拶をしようと声を掛けるとチラリとこっちを見たきりで、仕事の手も止めないままだった。
心臓が止まりそうなぐらい怖かった。
でもこれで終わるんだ・・・と涙をこらえた。

病院からもらった安定剤と眠剤で夜は眠れるようになった。
旦那の親友が心配して、毎日来ては、楽しい話を沢山してくれた。
何も手につかない状況を知っていて、わざと外へ連れ出してくれた。食事も用意してくれた。

家族だけでいれば、腫れ物に触るような状態だったかもしれないが、友達が入る事で話す時間が長くなり、多少疲れはしたものの、結果的に早期回復になっているのかもしれないと思った。
友達ってのは本当に有難い。

まだ心の整理がついた訳ではなく、回復したともいえない。
眠剤を飲まないと、ちゃんと眠れない。
心臓がドキドキして目が覚めてしまう。色んなことを考えてしまう。
外に出れば、誰かに会うんじゃないか・・とふと怖くなる。
でも、もう焦るまいと思う。
自分の周りには沢山支えてくれる人がいるし、何も急ぐ必要はないんだから。

今日、職場の上司？の一人が家に来た。
薄々感じてはいたけど、職種が違うので中々口にできなかった・・と。
辛い思いをさせてしまって申し訳なかった、と。

家に訪ねてきてもらえるなんて思ってもなかったから、本当に驚いた。でも一年頑張った事も、無駄じゃなかったのかも・・と少し救われる気がして、気持ちが少しだけｽｯとした。

まだまだ時間かかるけど、自分らしさを取り戻すまで、頑張ろう。