不倫「マディソン郡の橋」再見。

昨日の夜また『マディソン郡の橋』を見ました。

クリント・イーストウッド、メリル・ストリーブ主演。1995米 135分
何回も見返しして来てて今回はじめて気づいたことがありました。

『これが・・・生涯でたったひとつの本当の愛だ』

4日間の出会いで生まれた2人の感情(ロマン)と関係をこのコトバで表現して
come with me . といったキンケイド・・・駆け落ちの荷造りをしながらも
思いとどまり、戻って来た家族との『日常の些事』の中で I felt safe. 
安定をとりもどすフランチェスカ。

豪雨の町。清潔(clean)な夫との日常の買い物。
信号待ち。キンケイドのクルマが前に。

「彼はコンソールボックスから何かをとりだした・・・
 4日前、彼はタバコをとりだし、そうして彼の手がわたしの足に触れた・・・
 3日前にはわたしはこの町でドレスを買っていた・・・」

フランチェスカが贈ったペンダントが前車のルームミラーの下で揺れる、
その揺れを静めるキンケイド。激しく揺れる彼女の感情(ロマン)。
ドアロックに手をかけ、力をこめドアを開けはじめるフランチェスカ・・・ここで

『これが・・・生涯でたったひとつの本当の愛だ』とフランチェスカ。

「この農場用ピックアップトラックに残ること」
「この町で今のまま主婦として退屈に生きること」「まっとうな生活」
「少女のころの夢とはちがう日常」「現実 リアル」の方を

『これが・・・生涯でたったひとつの本当の愛だ』と
彼が使ったコトバで表現しなおし、選びなおしている・・・
ということにはじめて気がつきました。

日常/リアル、そのものをロマンに変換する再定義です。

青になってもスタートしない前車にクラクションを鳴らす夫。
・・・すべてを察知、洞察して左のウインカーを点滅させる前車。
その点滅はすべてを含みこんで彼女の選択を『祝福』する彼の「気持ち」。

オトコの低レベルの『ロマン』が
知的で高度なオンナの『ロマン』に敗北、のみこまれた瞬間です。

うーん、ウマイねぇー。
だれかオレと『マディソン郡の橋』ごっこしてくれへんかなー。
などということをツイツイ云ってしまうのが、オレのバカなトコ。
あー、早く枯れたいねー、いいかげん自分のなかにある「物語」を払拭して
このうっとおしい(幻想の)色恋沙汰から脱却したいなぁ。

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ぼくがやきものを通して出会った『韓国4部作』、渾身のレポートぜひ読んでくださいませ。


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