2007/09/27(木)08:20
青の炎 (ネタバレあり)
映画「青の炎」を見た。
あらすじ
櫛森秀一(二宮和也)は17歳の高校生。
ある日、すでに離婚したはずの母親(秋吉久美子)の、
再婚相手である曾根隆司(山本寛斎)が、突然家に居ついてしまった。
母親や妹(鈴木杏)に、暴力や恐怖感を植え付ける曾根に、
次第に秀一は憤りを感じるようになっていく。
そして秀一は家族を救うために、曾根を殺害するためのある完全犯罪を思いつく。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
感想
ニノ(二宮くん)がかなり怖い。
目の奥が、深くて怖いのだ。
当時ニノは、近い年ではあったろうが、17歳、高校生ではない。
でも、最近言われている、17歳の危うい独特な感じを、
物凄くリアルに、そして淡々と演じたと思う。
現在、何もかも順調に生活していた家族に、
唯一の存在のせいで、順調でなくなり、
何もかもが地獄そのものだった生活、過去に、
その唯一の存在、元義父が引き戻すのです。
まだ何もしていないけど、何か始めるに違いない。
その前に、家族を守らなければと秀一は思うのです。
そして、元義父を巧妙なやり方で殺害してしまう。
その殺害方法を模索するニノが、あまりにも淡々としてて、
物凄い狂気を感じました。
もう、ニノと秀一は一体化している。
演技派と呼ばれるゆえんは、こうゆう所から来るんだろうな~。
ホントに怖いんだよね。
そして、秀一の秘密を知る友達を演じた松浦亜弥。
こちらも、かなり感情を抑え、淡々とした感じ。
秀一が殺人を犯したと言っても、「あ、そう」って感じ。
思春期の子供って、こんな感じなの?
こんな感じだったけ?
う~ん、そうだったかも知れないな・・・。
秀一には、感情移入できるんだけど、
私が一番理解できないのが、秀一の母です。
ちょっとした秘密があって、やむなく元夫を家に入れたけど、
実は、まんざら嫌がっていないのだ。
そこが、本当に女としても、母親としても分からないけど、
実際、こんな人は沢山いて、子供の痛ましい事件を起こす母親は、
十中八九このタイプと言ってもいいと思いました。
要するに、母親の前に女なのだ。
ホントに、あんたのせいで、秀一は殺人犯になったんだから
でも、この母親、うっすら犯人が秀一だって知っている。
で、やっと本当に後悔するんだけど、
その後悔も、なんだか薄っぺらなのです。
やっぱり、元夫に出て行って欲しい気持ちと、
このままズルズル一緒に生活してもいい気持ちと、半分半分だったんだと思うな~。
あくまでも、自分の事しか考えてないのよね。
いややわ~~~。
実は、「硫黄島からの手紙」をまだ見ていない私。
これを見るのがすごく楽しみになった。
やっぱり、ニノは凄い