鳥が観るもの・・
手に入れた大地で その粒の 素粒子の調べの中で 嗅ぐのは 生の匂い 溢れだす 生の匂い 手探りで 探し出す喜び ふらふらしながら 匂いをたよりに 1,2,3・・で 始める 新しい扉 たった1mmの 前進から 「風は強いけど 歩いていかなきゃ」 と 幸福よりも 愛する力を 喜びよりも 慈悲と感謝を 訓練と 思いの中で 美しさも 訓練で 感謝さえも訓練で エネルギーさえも 訓練 と ペンギン 春夏秋冬は だれにでも どこにでも と その時々で 波の乗り具合も違う 緩急をつける 音楽のように 足音からなる ビートのように 力強く 飛ぶようなメロディーの ギターラインのように 手に入れた大地は 静かに納まり 鳥たちも ゆっくり 空を見上げる あの時の感謝 今の感謝 鳥が観ていたのは 赤く光る送電線と 夕焼けの境目と 足の裏の奥で感じる 土の感触だった ***