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ちいさなくらし

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Feb 3, 2009
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カテゴリ:ちいさなくらし
梅の季節です。

梅の小枝で鶯が
春が来たよと歌います。
ほ・ほ・ほけきょ。
ほ・ほけきょ。

祖母がよく歌ってくれました。

祖母は梅が好きでした。
今から・・何年前?
すっかり忘れてしまったけれど。

そうそう。
15年前だか16年前の今頃、
私は結婚式で(爆)

右手に持つ扇子の代わりに、
梅の花のついた枝を持ちました。

祖母にきてもらいたかったし
見てもらいたかったからです。

私はとても祖母に似ています。
この大きな手もそうです。

町のおばあちゃんたちが私に会うと、
そっくりだね~といって泣きます(笑)
「東京なんかに行っちゃって~」と泣きます(笑)

祖母は若いときからみんなにとても優しくて、
お金が無い困っている人や、
子ども連れて何日もお風呂に入っていないような人、
怪我をしたひとなどにも平等で、
お金なくてもいいからって、
温泉に入れて休ませていました。

それがどろぼうだったこともあったそうですが、
いつも何があっても笑い飛ばしていたそうです。(笑)

近所のおばあちゃん達の話によると、
祖母のことをみんな優秀な級長さんだったと言います。
上の学校に行かずに、子どもの頃両親を亡くしたため、
宿屋のあとを継いだそうです。

私にもよく、「真面目が一番だよ」って言ってました。

そんな祖母が亡くなる前、
父のことを筆談で話してきました。

お父さんは長男に生まれてきたから
夢を途中であきらめて
家業を継がなければならなくなったことを
悪かったと思う。っていうようなことを
何度も私宛てに書いていました。

でも、自分もそうだったんだな~と後から
近所のおばあちゃんの話を聞いて思いました。
みんながそうやってつないできた
愛の輪の中に私たちがいる。

KaLeiAlohaINaKupuna

だから私はこのチャントが好きです。

私は祖母が大好きだったので
いつも祖母のそばにいました。

スケッチブックに何枚も何枚も
お花の絵を描いていました。

お誕生日には母が画用紙と絵の具をプレゼントし、
子ども達や孫達が持ち寄る
お花をいつも描いていました。

短歌も詠んでいました。

いつも自分のお母さんのことを
詠んでいました。

祖母の母が旅館に嫁いできたころ、
石炭の掘りすぎで温泉が枯渇しました。
温泉旅館として温泉が出ないのは、致命傷ですので
何軒もの旅館が閉じたそうですが、

祖母の母は山まで水を汲みに行って、
沸かして、お客さまをお風呂に入れていました。
毎日毎日、一日に何度も。

畑仕事をしている祖母の母の様子をいつも
祖母は歌にしていました。

結局温泉が出る前に祖母の母は亡くなりました。
温泉に一度も入ることなく。

いつも祖母は、笑顔でした。
いつもめんこいな~めんこいな~って
息をふ~ふ~ってかけながら
大きな手で私の手を包んで
部活から帰ってきた私の手の甲をさすってくれました。

セラピストとしての原点は
幼少期のころの思い出とつながっています。

何百万人と母と呼ばれる女性は
世の中にたくさんいますが、
自分の母が一番の母です。

そう思うのも祖母の短歌のお蔭です。

1月22日・・
とても澄んだきれいな鳥の鳴き声が聞こえました。
静か~に窓をあけると、庭先の山茶花の木に
鶯色のうぐいすがとまっていて
変わった鳴きかたで鳴いていました。

梅の花が咲くころ、いつも祖母を思い出します。














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Last updated  Feb 3, 2009 02:27:49 PM
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