いつもの髪型で…?突然ですけど。みなさま、髪を切るとき、なんてお願いしますか? 僕の場合、おまかせです(きっぱり)。 というより自分がなんて髪型なのか知りません(きっぱり)。 なぜかと言いますと……。 原因は、僕の通っている床屋さんにあるのです。 その床屋さんに、はじめて訪れたときのことです。 新装開店だから試しにと行ってみると、そこにいたのは 20代後半の茶髪の店長。 今風に茶髪を立てていて、なんとなく岩飛びペンギンに似ています。 そんな彼が明らかに接客に慣れていない愛想笑いを浮かべながら…… 「いつもと同じ髪型でいいですか?」 と訊いてきたんです。 「新装開店」 「はじめてのお客様」 「もちろん初対面」 この3つのキーワードをしっかりと背負いながらも彼は、 「いつもと同じ髪型でいいですか?」 と聞いてきたのです。 ああ、愛すべき「天然ボケ」な床屋さんです。 ちなみにそれを言われた僕は、 「ふっ、お手並み拝見といきましょうか」 とすこし意地悪な気持ちで、にっこり微笑み、 「はぁい、いつもと同じでお願いします」 と床屋さんに大切な髪をゆだねました。 ……あとで考えてみると、そのせいで 「モヒカン」 とか 「ちょんまげ」 なんていう変な髪型にされてしまったら(←あり得ませんって)、 とんでもない悲劇になってしまうんですが……。 さぁて、その結果は……。 終わってびっくり……まさに「いつもと同じ髪型」でした。 髪の長さといい、もみあげの長さといい、寝癖がついても わかりにくいものぐさな僕のお気に入りの髪型です。 僕はうなってしまいました。 「注文も聞かず、黙ってお客さんの好みの寿司を握る親父さん」 そんな感じです。 メニューのない料理屋さんもびっくりです(意味不明) ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ それ以来、僕はその床屋さんに通うようになりました。 そして今も、その天然床屋(そう呼んでる)の関係は続いています。 ものすごく寡黙なんですけど、腕はいいんですから。 でも。 ふと疑問に思ったのです。 「自分はなんて髪型なんだろう?」 坊ちゃん刈り。 丸坊主。 角刈り。 スポーツ刈り。 パンチパーマ。 アフロヘア。 いろいろと名称がありますが、どれも当てはまりません。 そうです、僕は……正式名称もない、ひどく曖昧な髪型なんです。 日本人はノーがいえないとよく言われます。 国際化社会の中でそれはとてもマイナスとも言われています。 そして僕はその「ノーといえない日本人」の典型だったりします。 そんなことでこの世知(せち)辛い不況の世の中を 無事に生き抜くことができるでしょうか? それは、否です! 「それじゃあ、いかん。よぉし、髪型を変えるぞ」 ……ちなみに「ふと思った」のが、床屋の椅子に座った瞬間でした。 さぁ、大変です。 髪型の注文をしなければなりません。 きっとおしゃれな方ならば…… 「耳元にはシャギーをかけて、襟元は残して、 前髪は切りそえないでください」 などと細かい希望をいえるのでしょうが。 「髪型はおまかせ」で育った僕は、とっさに思いつきません。 「キムタクみたいに」 →髪の長さもルックスも足りません。それにありがちなボケです。 「ナウでヤングな感じに」 →スカーフが似合いそうな「昭和の髪型」にされるでしょう。 「ミディアムレアで」 →それはステーキの注文です。ボケもかなり、いまいちです。 あまりの難しさに頭を抱えました。 でも今回のチャンスを逃したら、 また1ヶ月以上「いつもと同じ髪型」で暮らさねばなりません。 ああ、絶対絶命、どうする、あやまっ!!! そこで、ポンと名案を思いつきます。 こう言って、みましょう。 「お任せで、いつもとは違う髪型にしてください♪」 ずるい注文ですが、まぁ、いいでしょう。 「ちょっと今風に」と付け加えれば、まさか、 ちょんまげとかにはされないでしょう。 あとは「いつもと同じ髪型でいいですか?」 という言葉がきたときに反射的に「はい」と答えてしまう、 気弱な自分に流されなければオッケーでしょう。 さぁ、練習しておきましょう。 「今日もいつもと同じ髪型でいいですか?」 「いいえ。お任せでいつもと違う、すこし今風の髪型にしてください」 ……完璧です。 もう一度。 「今日もいつもと同じ髪型でいいですか?」 「いいえ」 さらにもう一度。 「今日もいつもと同じ髪型でいいですか?」 「NO!」 さぁ、準備万端です。 いつでもかかってこい、です。 ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ そして、床屋さんはいつもの作り笑みを浮かべて、ついに口を開きました! 「今日は、外、暑いですねぇ」 「……い、いいえ!」 ああ、なんてことでしょう! 「かゆいところないですか?」「眉の下も剃りますか?」 それくらいしか喋らない彼が、今日に限って世間話をしたのです。 そして思わず、「いいえ」と声を発してしまったのが僕でした。 ちなみにその日は残暑も厳しく、地元では37度を超えた日。 体温よりも高い気温のなか、僕も汗だくでこの床屋さんにやってきたのに。 床屋さんは続けます。 「えっと、外出てなかったけど、涼しくなりましたか?」 「い、いいえ!」 ……はい、と言えばすべては丸く収まったはずです。 でもつい、そう答えてしまいました。 37度という気温が暑くもなく、そして涼しくもない。 ……ちょうどいいってことでしょうか、僕? はっはっはっ、僕は外の気温なんて関係なし♪♪ へ、変温動物か、僕??? 「…………」 「…………」 沈黙は続きます。 さすがに気まずくなったのか、床屋さんは口を開きました。 「あのぉ、今日もいつもと同じ髪型でいいですか?」 「……はい」 …そして僕は今月も「いつもと同じ髪型」になりました(泣)。 ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 僕は、もう決めました。 この髪型の正式名称は あやま専用いつもと同じヘア とつけることにします。 僕のオリジナルヘアです♪ ……みなさま、くれぐれも床屋さんで真似しないでくださいね♪ 「真似なんかしねぇよっ!!!」 という叫び声が聞こえた気がしますが、きっと気のせいですね♪ ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 最後に。 実は……えむすさんの紹介日記を書かせていただいたところ、 えむすさんの日記内で、 「お返し・あやま紹介日記」(えむすさん談) が紹介させてしまいました。 それを見た僕は思わず、 「す、すみません、僕が悪うございましたm(__)m」 とあまりのびっくりに謝ってしまいました。 かのえむすさんに紹介してもらえるなんて、うれしいのですが、 心底申し訳ない気も……。 僕の日記は大した日記じゃないのに(T_T) えむすさんのところから遊びにきてくださいました、みなさま。 はじめまして、あやまです。 えむすさんにお薦めしていただけるほど、すごいサイトでも ないのですが ……えっと、評判の良かった日記は、画面左の方に集めてあります。 お時間が許されますようでしたら、読んでやってくださいませ。 画像日記の「高速で動く犬」なんかがお薦めです。 どうもすみませんm(__)m(←また謝る) それではまたm(__)m ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|