人生が１８０度変わる！！～幸運体質メソッド～

かっこちゃんこと、山元加津子さんが主宰する「白雪姫プロジェクト」は、"植物状態"から回復を目指す方法や意思伝達の方法、リハビリや介護の方法などについての情報を集め、広めるプロジェクトです。
　かっこちゃんがこの活動を始めるきっかけとなったのは、友人の宮ぷーさんが、絶望的とも思われた脳卒中から目覚ましい回復を見せたことでした。
　宮ぷーさんの介護に関わることで、かっこちゃんは、意識が無く回復の見込みが少ないとされてきた「植物状態」であっても、意識を取り戻し、食べる、思いを伝えるなどの行動を回復させるためのさまざまな方法があることに気づいたのです。
　そして、「白雪姫プロジェクト」を立ち上げ、情報の普及を開始しました。その活動はいま、多くの人の賛同を得て大きく広がりつつあります。
http://shirayukihime-project.net/
　さて、かっこちゃんは、たくさんの著書や映画制作でも知られていますが、この度、新たに童話「リト」を出版されました。
　不思議な小犬リトとその飼い主母娘とのふれあいを通じ、人間にとって本当に大切なことは何かを問いかける感動的な童話です。
　ひとりぼっちの子犬のリトは、あてもないままに街を彷徨い歩いていました。街の人たちは皆忙しそうでした。
　出会う人たちは口々に「お金にならないものはいらない」「おかねになることが大切」と言っていました。
　しかし、偶然出会った女の子オリーのママは違いました。
　若くして夫を失ったママは生きるためにパンを焼いていますが、心を込めて焼き上げるママのパンは街で大人気でした。
　幸せそうにママは語ります。
　「私は金儲けがしたくてパンを焼いているわけじゃないもの。
　食べた人が幸せだって言ってくれたらそれ以上にうれしいことはないの。
　みんなが幸せだと自分もしあわせ。
　第一お金がいっぱいあったって、使う方法もわからないわ。お金よりも大切なものをいっぱいいただいているから。」
　このときリトは、街で出会った人は、お金があってもママほどは幸せじゃなかったということに気づくのです。
　そんな時、街で感染症が流行り、皆の生活は一変します。
　食べるもののない街の人を助けるため、ママはパンを焼き、リトは仲間とそのパンを街に届けようとするのです。
　しかし、街に撒かれた消毒薬のため、リトは命を落としそうになります。でも、リトの真心に触れ、目覚めた人たちによりリトは救われていくのです。
　リトやオリー母娘の生き方を通じ、幸せな人生を送るために本当に必要なものが、感動的に胸に迫ってきます。
　ラストに用意されたオリー母娘へのサプライズにもジーンときました。小さい子供たちにぜひ読んでほしい童話です。
　ここでもう一つ、かっこちゃんが主演され、村上和雄筑波大名誉教授も出演された映画を紹介させてください。
　じつは先日、映画監督の入江富美子さんから連絡があり、かっこちゃんが主演され、入江さんが監督をされた映画「1/4の奇跡」をもう一度見ることができました。
　この映画は、多くの方に感動を与え、九カ国語に翻訳され、今なお十八カ国で上演され続けています。
　「身体に障害があるからこそ、ほかの人にはない素晴らしい面があって、その素晴らしい面が出会う人々の心を動かしていくのだ」
　支援学校教諭として障害を持ったお子さんたちと長年に渡り向き合い、子供たちの感性の素晴らしさに感動してきたかっこちゃんの想いが、この映画に余すところなく描かれています。
　「病気や障害はとっても大切なことを世界中の人が当たり前に知っている世の中にして」
　"MS (多発性硬化症)になって良かった"と言い続けた雪絵ちゃんが亡くなる前にかっこちゃんとした約束です。
　また、かっこちゃんの生徒だいちゃんは次のような詩を残してくれました。
「葉っぱだって
　石ころだって
　そこにあるだけで
　心を動かす力がある
　それが"ある"ということなんかな
　僕だってそこに"ある"
　"ある"ものはみんな大切なんや」
　このような雪絵ちゃんやだいちゃんの心からの叫びを伝えるエピソードが、この映画で紹介されています。
　かつて、アフリカのある村でマラリアが流行り、村が絶滅しそうになりました。しかし、絶滅はしませんでした。
　何故かといえば、熱帯地方に多い鎌状赤血球症という病気を持つ人たちがマラリアに罹らないことがわかったからです。
　マラリアは赤血球に寄生するため、変形した赤血球には住み着くことが出来ないのです。
　鎌状赤血球症の人の兄弟を調べたところ、この病気は常染色体不完全優性遺伝が判明しました。
　常染色体の中にある遺伝子は父母それぞれから一つずつ受け継がれます。
　そのうちの一つが鎌状赤血球の遺伝子である両親(熱帯に多い)から生まれる子供たちは、メンデルの法則により、次のように分かれます。
■ (鎌状赤血球の遺伝子)
□ (正常な遺伝子)
　母　■□ 父　■□
　　　　　　　↓
　子供　■■ ■□ □■ □□
1、■■二つとも鎌状赤血球の遺伝子を持つ4分の1のグループは、重度の障害が出現し、場合により早逝してしまいます。
2、■□ □■ 鎌状赤血球症の遺伝子を一つだけ持つ4分の1✖️2、つまり全体の半数を占めるグループは、低酸素状態などで呼吸困難を示すこともありますが、ほぼ正常に暮らすことができます。
3、□□ 残りの4分の1の人は、鎌状赤血球症の素因はなく、日常生活に問題はありません。
　じつは、マラリアが大発生したとき、亡くなったのは、3、の正常な人でした。
　そして、残りの4分の3はマラリアに罹ることはことはなかったのです。
　注目すべきは、2、のグループに属し、重度の障害のない4分の2の人が生き残るためには、4分の1の鎌状赤血球症と重度障害を持った人たちがいなければならなかったという事実です。
　この村の人は言います。
「私たちが元気に笑って暮らせるのは、過去に障害をもってつらい生涯を送った人たちがいてくれたおかげである、4分の1の人が救ってくれたんだ。」
　鎌状赤血球症が、マラリアの多い熱帯地域に多いことも偶然ではなく、そこには大いなる摂理が隠されているのかもしれません。
　障害者たちはこのように直接的に他の人たちの命を救うことがあるわけです。
　しかし、疫病の有無にかかわらず、障害者が幸せに暮らせる社会は、私たちにとってもより暮らしやすい社会であることは間違いありません。
　この大切な真実を教えてくれたのは神原康弥さんでした。先日もアップしましたが、矢島実さんとの対談YouTubeで私も神原さんのお言葉を紹介しています(10分ほどです)。
https://youtu.be/XccFW_5e1UQ
　　"ある"ものはみんな大切なんや
　だいちゃんの詩の一節が聞こえてくるようです。
　障害者に優しい社会は、住むものにとっても幸せな社会です。
　障害を持つ人たちへ捧げるかっこちゃんの愛情がさらに広がり、未来の地球が温かい社会になることを願ってやみません。

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