2007/03/04(日)15:54
脳内革命、脳内革命2~脳から出るホルモンが生き方を変える~
春山茂雄著 サンマーク出版発行。
この本は10年ほど前に話題になったのは知っていましたが、当時は興味も機会もありませんでした。
先日ふとみつけて、本を開いてみたところ、とっても興味を惹かれる内容でした。
数あるスピリチュアル系の本のように、前回の日記であげた本(La vie en rose Mode d'emploi~バラ色の人生の送り方<タイトルだけでもとってもすてき!>)では、フランス人らしいエスプリをきかせながら、経験から生れた想いなどを感覚的に、抽象的に、または具体的に書かれていたのにたいして、
今回の本は、東洋医学と西洋医学を学び、両者を融合させた治療、健康指導で高い評価を得たお医者さんが、同じような内容を科学的に書かれていておもしろいです。
いぜん、須藤元気さんが、
想いは全て物質化する!
と言われていましたが、そのことについても科学的に書かれています。
この本のテーマでもある「脳内モルヒネ」と呼ばれるホルモンがあり、その存在は以前から知られていましたが、鎮痛効果以外さしたる意味もないと長い間注目されずにいました。
それが最近の研究により凄い効力を秘めていることがわかったのです。
人間の脳からモルヒネに似たものが分泌されるけれど、これは人の気分をよくさせるだけでなく、老化を防止し自然治癒力を高めるすぐれた薬理効果があるそうです。
人間は怒ったり強いストレスを感じると、脳からノルアドレナリンと言う物質が分泌され、それもホルモンの一種ですが、どういうわけかものすごい毒性をもっていて自然界にある毒物では、蛇毒に次ぐ毒性をもつともいわれています。
脳内で分泌されるのは極微量にすぎませんが、いつも怒ったり強いストレスを感じていると、この毒のせいで病気になり、老化も進んで早死にしてしまうそうで、
この著者の春山氏の病院にきた患者さんも同様で、どんな病気にもノルアドレナリンが関係しているといってよいほど。
逆にβエンドルフィンというホルモンがあり、これは脳内モルヒネとして一番効力のある物質だそうです。
同じことがおきても、「いやだな」とおもうと、脳内に毒性のあるノルアドレナリンが分泌され、逆に「いいな」とおもうと、βエンドルフィンが分泌されるのですが、
後者がいいのはいうまでもありません。
どんなにいやなことがあっても事態を前向きに肯定的にとらえると体によいホルモンがでるけれど、どんなに恵まれていても、不平不満をためこみ不愉快でいると、体によくない物質が出てくる。
ということが想いはすべて物質化するということのようです。
また、何か辛いことに遭遇しても、ノルアドレナリンがでてくるけれど、ジッと耐えてある段階をこえると、脳内モルヒネがでてくるようになるそうです。
また、悪玉酸素に活性酸素がありますが、それは自然にあるものと、私達が呼吸したり、体がエネルギーを使う時に発生するものとあり、体内に入ると老化物質をつくったり遺伝子を傷つたりして、老化や病気の最大の原因になるといわれています。
発生はどうしてもさけられないけれど、体にはその酸素毒を中和する機能があり、SOD(スーパーオキシド・ジスムタ-ゼ)酵素といわれるものが体内で合成されます。
が、脳の発育がとまった段階でSODをつくる能力が衰えはじめ活性酸素の害が大きくなって老化や成人病へつながるのです。
(だからハードな運動はせいぜい25才くらいまで。それ以降は活性酸素など運動の害が、運動の益を上回るので、体操系統、たとえばストレッチ体操などで、普段使わない筋肉を使う所に意味があり、それが脳の視床下部とつながり、脳内モルヒネが分泌されるし、筋肉を動かすことで骨に血流を増やして骨の老化を防ぐそうです)
またノルアドレナリンなどアドレナリン系のホルモンが分泌されるときも活性酸素の発生が促されるので、できるだけ分泌しないことも重要になってきます。
最近の研究により脳細胞が若ければ活性酸素の害は少なくてすむということが確認されているので、
脳細胞を若く保つ脳内モルヒネを脳から出ているような生き方、プラス発想をこころがけることで、老化と病気に有効であり、
記憶力の向上や、平和な人間関係、やる気、忍耐力、想像力を発揮するのも、脳内モルヒネが関係しているのです。
脳内モルヒネは、モルヒネといっても、自然界にある麻薬のように中毒や副作用の危険が全くなく、しかも気持ち良くなる効力は麻薬の5、6倍だというのですからすばらしい!
麻薬のモルヒネの為に危ない橋を渡らなくても、神様はわたしたちに脳内モルヒネを与えてくださっていて、
人生を愉快に生きなさい。愉快に生きればいつも若々しく健康で、長生きできますよ。」というのがメッセージなのでは?と、
春山氏は想うのだそうです。(脳内モルヒネの存在は神様が正しく生きる人間にくれたごほうび)
でも人をおしのけてでもと手段選ばずという場合、願望を達成してうれしいから脳内モルヒネは分泌されますが、そのような楽しみは長続きしないのだそうです。どういうわけか脳がその人を滅びの方向へ誘導してしまうようです。
精力的に仕事をしていると脳が非常に活性化してドーパミンというホルモンが出て人間に意欲をおこさせますが、ですぎると、エネルギーを使い過ぎて早死にするか、精神分裂症やてんかんのような症状を起こし、出なければ、パーキンソン病や痴ほうになりますが、過剰も問題なのです。
ものすごく大きな仕事をするには、それに見合うエネルギーが必要だけど、その出力をあげると病気か早死にが待っていて、エネルギーが乏しければ、大きな仕事はできない。二律背反ですが、
すごいバイパスがあり、それが脳内モルヒネの活用で、
脳内モルヒネが分泌されると少しのドーパミンで10倍も20倍もドーパミンが出たと同じような働きをするそうです。さらにノルアドレナリンのように出過ぎて問題になることもないそうです。
たかが「想い」とお思いになるかもしれませんが、脳の中ではこんな違いが起きているのは驚きです。
この辺でタイムリミットなので一旦この日記はお開きとさせていただきますが、また時間をみて続編を書く予定ですので、よろしかったら、またのぞいてみてくださいね。