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金曜日だというのに、予定を入れるのをすっかり忘れてしまった。
忙しい時期ではない今じゃないと、人を誘ってゴハンとか行けないくせに。 単に帰るのもなんだから、明日に予定していた美容室を、今日の夜に変更しようかなと考えていたとき、会社の人に誘われた。 「何が食べたい?」 と、聞かれたとき、 その人は、焼酎とかが好きだから、 「美味しい魚か、焼き鳥が食べたいです。」 と返すのが、模範解答だと思った。 一度行ったことがある、美味しい焼き鳥屋さんに行った。 例のごとく焼酎を飲んだ。 遅れて、もう一人やってきて、3人で飲んだ。 取るに足りない話をした。 この人達とのみに行くと、 私は、まだ、ペーペーなので、いろんなことを聞けて楽しい。 取るに足りない話をしているとき、どちらかだったか、 「ミチはまだ結婚しないの?」 と、聞かれた。 二人とも既婚者だ。 「すみませんね。浮いた話を一つもできなくて。ただ、人のモノは要りませんよ。お二人には、もう『済』マークが付いているじゃないですか~」 あははは。という、取るに足りない笑い話。 それが、引き金になったかどうかはわからないけど、 遅れてきた一人がトイレに立ったとき、 ふと、私を今日誘ってくれた人が、言った。 「誰にも言ってないんだけどさ~。離婚したんだよね~。だから、俺、フリーフリー(笑)」 笑い話風の話に持っていこうとしていて、でも、目は笑ってなかった。 「え?マジッすか?」 と、返したとき、トイレに立った一人が戻ってきた。 おそらく、その彼は、その事実を知らないであろう。 だから、それ以上、その場でその話をすることはやめた。 しばらく飲んで、しばらく笑って、ちょっとだけ歌って、そして、先に遅れて来た一人が帰って、そして、私たちは、タクシーで帰った。 送ってもらっている途中。 「今日、予定入れるの忘れちゃって、金曜日なのにそのまま帰るのもシャクで。誘ってくれてありがとうございました。」 そう言ったら、 「俺も、月から木曜までずっと予定が入ってたくせに、今日に限って予定がなくってさ」 と言った。それから、少しして、 「土日って飯ってどうするの?平日は、いいんだけどね弁当とか買って帰ればいいんだけど、土日はどうしようかと思って。盲点だったな~。考えてみれば当たり前のことなんだけど、○年も経っているうちに、忘れちゃってたんだよね。当然のように、土日はご飯が出来てたから。」 と言った、その人。 タクシーに乗っていたので、表情を見ることはできなかったけど、 なんだか、ちょっと、寂しそうな、そんな雰囲気がした。 人と別れるとき。 私は、楽だったことは一度もない。 誰もがそうなのかもしれないけど、毎回、毎回、そんなに多く経験してないけど、 でも、毎回、毎回、苦しかった。辛かった。 もう、その苦しみを味わいたくないと思う。 だから、私は臆病になっているのかもしれない。 「彼氏」という人と別れるだけで、こんなに苦しかったのに、 「妻」という人と別れるというのは、どんな痛みなんだろう。 一緒に生活するのが「当たり前」の人と、一緒に居ることが辛くなる。苦しくなる。 一緒に居るという苦しさが、「別れる」という辛さ以上になったとき、人は別れてしまうのだろうか。 たまに、奥さんと別れたという人が、とても「すっきり」した顔をしているのを見たことがある。 一緒に居ることが苦しくて、凄い力を使って別れるという選択をして、そして、ようやく別れられた時に、襲ってくるふとした「寂しさ」との戦い。 その「寂しさ」がなくなったとき、初めて別れたことを「すっきり」と受け入れられるのだろうか。 そもそも、そんなに、辛く苦しくなるくらいなら、結婚しなきゃいいじゃない。 そうも考えてみる。 でも、結婚するとき、それを予想する人なんて、限りなく居ない。 私も、当然、それを見極められる自信はない。 幸せになろうという意思が、反比例しないようにするためには、どうしたらいいんだろう。 結婚自体、「運」や「タイミング」や「勢い」に左右されることが多分にあるものだと思っているのに。 私は、当然、それを見極められる自信はない。 見極められない人は、どうしたらいいんだろう。 「信じる」しかないのかな。 きっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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