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September 10, 2005
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カテゴリ:カテゴリ未分類
とある用事があって「自由が丘」に行きました。



自由が丘といえば、「オシャレな街」だとか「雑貨屋さんが並ぶ街」だとかいろんな形容詞がつく街だけど、
ここは、私が今までの人生の中で一番勉強した2年間を過ごした街で、

オシャレな人たちが行きかう中、
これでもかってくらい重たい本達を抱え、
かわいい雑貨屋さんで寄り道したくとも、
荷物が重すぎて一刻も早く目的地に着くことだけを目指した。

ステキなカフェでお茶したくとも、
カフェ1杯500円以上かけることはできず、行ってもドトール止まり、
一軒家風のレストランがあっても、
毎日、通り過ぎるだけ。




久しぶりに、駅のロータリーに立ち、歩き慣れた道を歩く。
今はもう、重たい荷物もない。

でも、やはり、どんなオシャレな道を歩いても、あのときの頃を思い出してしまう。

大変だったよなー。って。




夕方、予定が終わり、そのまま帰ろうかとも思ったが、
せっかく久しぶりに来たのだからと、横道にそれたとき、思い出した。


そうだ、あの辺に、確かバーがあったはずだ。



店の看板が出ているわけでもなく、ただ重厚な扉があって、扉を入ると地下に下りていく階段。
階段を下りると、オトナな雰囲気のバーカウンター。


その頃、人に連れてきてもらった場所。
20代前半。オトナな雰囲気のバーなんて、ドラマや映画の世界。

そんな私が、初めて、連れてきてもらった「ホンモノのバー」に、
もう、入る前のその扉だけで、すごい感動したことを覚えている。




確かこの辺。

あれ?違う。

もう少し、こっちだっけ?

いや、でも、絶対、こっちから行くと右サイドにあったはず。



一周して見つからず、

もう一周して見つからず、

諦めようと思った最後で、


見つけた。



あのバーだ。







あの頃は、ここに来れること=オトナだと思った。

結局、連れてきてもらった人に、ご馳走になってたので、1杯いくらくらいするかわからない。



新しいバーを発見すると、やはり、一人でその扉をくぐるのは案外、勇気がいるのだけれども、

あの頃と変わらない扉の前で、一瞬とまどったけど、次の瞬間躊躇なくその扉を開けていた。



あー、あの頃と変わらない階段だ。

あの頃と変わらないカウンター。


席につき、お酒を頼む。


あー、たぶん、あの頃に見た同じバーテンさんだ。

懐かしい記憶と、そして、今、この歳になって、ここにいる事実。




一番勉強した、大変だった時期と、

こういうところに連れてきてもらったりと、いい社会勉強した時期



「自由が丘」という場所は、

私にとっては、楽しい場所でも、住みたい場所でもない。

普段は、忘れてしまっていたけど、この場に来て思い出す、とても濃厚な思いが交差する場所。








あの頃は、「バー」という存在自体に、挙動不審だったけど、

今、こうやって、一人で、このカウンターで飲めるということ。



また、自由が丘に来ることがあったら、

また、ここに来よう。


とても、ステキなバーだった。






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Last updated  September 14, 2005 12:06:51 AM
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