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とある用事があって「自由が丘」に行きました。
自由が丘といえば、「オシャレな街」だとか「雑貨屋さんが並ぶ街」だとかいろんな形容詞がつく街だけど、 ここは、私が今までの人生の中で一番勉強した2年間を過ごした街で、 オシャレな人たちが行きかう中、 これでもかってくらい重たい本達を抱え、 かわいい雑貨屋さんで寄り道したくとも、 荷物が重すぎて一刻も早く目的地に着くことだけを目指した。 ステキなカフェでお茶したくとも、 カフェ1杯500円以上かけることはできず、行ってもドトール止まり、 一軒家風のレストランがあっても、 毎日、通り過ぎるだけ。 久しぶりに、駅のロータリーに立ち、歩き慣れた道を歩く。 今はもう、重たい荷物もない。 でも、やはり、どんなオシャレな道を歩いても、あのときの頃を思い出してしまう。 大変だったよなー。って。 夕方、予定が終わり、そのまま帰ろうかとも思ったが、 せっかく久しぶりに来たのだからと、横道にそれたとき、思い出した。 そうだ、あの辺に、確かバーがあったはずだ。 店の看板が出ているわけでもなく、ただ重厚な扉があって、扉を入ると地下に下りていく階段。 階段を下りると、オトナな雰囲気のバーカウンター。 その頃、人に連れてきてもらった場所。 20代前半。オトナな雰囲気のバーなんて、ドラマや映画の世界。 そんな私が、初めて、連れてきてもらった「ホンモノのバー」に、 もう、入る前のその扉だけで、すごい感動したことを覚えている。 確かこの辺。 あれ?違う。 もう少し、こっちだっけ? いや、でも、絶対、こっちから行くと右サイドにあったはず。 一周して見つからず、 もう一周して見つからず、 諦めようと思った最後で、 見つけた。 あのバーだ。 あの頃は、ここに来れること=オトナだと思った。 結局、連れてきてもらった人に、ご馳走になってたので、1杯いくらくらいするかわからない。 新しいバーを発見すると、やはり、一人でその扉をくぐるのは案外、勇気がいるのだけれども、 あの頃と変わらない扉の前で、一瞬とまどったけど、次の瞬間躊躇なくその扉を開けていた。 あー、あの頃と変わらない階段だ。 あの頃と変わらないカウンター。 席につき、お酒を頼む。 あー、たぶん、あの頃に見た同じバーテンさんだ。 懐かしい記憶と、そして、今、この歳になって、ここにいる事実。 一番勉強した、大変だった時期と、 こういうところに連れてきてもらったりと、いい社会勉強した時期 「自由が丘」という場所は、 私にとっては、楽しい場所でも、住みたい場所でもない。 普段は、忘れてしまっていたけど、この場に来て思い出す、とても濃厚な思いが交差する場所。 あの頃は、「バー」という存在自体に、挙動不審だったけど、 今、こうやって、一人で、このカウンターで飲めるということ。 また、自由が丘に来ることがあったら、 また、ここに来よう。 とても、ステキなバーだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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