菜食〜世界を変えるための静かな呼びかけ菜食のすばらしい利点、10箇条 ⑴動物を助ける 動物の権利運動は、動物の搾取を止めることと動物を解放することを要求しています。 肉食は動物を苦しめ命を奪う行為です。動物を狭い檻の中に閉じ込め監禁状態にして育てる工場式畜産の廃止と菜食の実践は、囚われの一生である動物を解放するとともに動物搾取の廃止につながります。 ⑵ 森林を守る 新しく放牧地を作ることが森林伐採の主な原因です。 アマゾンの森林のほぼ70%が放牧地と化しています。ほぼすべての森林伐採に肉食産業が関係しています。 たった1個の牛肉のハンバーガーを作るために55平方メートルの熱帯雨林を失っています。 ⑶ メタンガスの発生をくい止める メタンガスの37%が畜産から発生しています。 ヴィーガンになることは、大気中からメタンガスを除去する即時の効果があります。メタンガスは強力なガスであり、畜産業は最大のメタン発生源です。 ⑷ 亜酸化窒素の排出をくい止める 人間によって引き起こされる世界中の亜酸化窒素の65%は、家畜の排泄物から放出されています。 ⑸ 水の無駄をなくす 世界の11億人が安全な飲料水を飲めない一方で、家畜の生産のために毎年3兆8000億トンの重要な浄水を浪費しています。 牛肉をたった一人前生産するのに、最大で約4,500Lの清浄水を要します。 対照的に完全なヴィーガン食は約440Lの水だけで済みます。 ⑹ エネルギーの節約:肉の原価 約450gの牛肉を生産するには、約9,500Lの水、約5.5kgの穀物、約16kgの表土、及び約4Lのガソリンに相当するエネルギーが必要です。これらすべての費用が補助金なしで製品の価格に反映されるなら、米国で最も安いハンバーガーでも$35かかります。 ⑺ 動物に由来する病気の感染から身を守る 大腸菌は、元々ほとんど家畜に由来する致命的な細菌です。 豚インフルエンザや狂牛病などは動物を捕えて食べたことに起因しています。 不潔な畜産業の環境に由来する動物の病気は、人間の新型伝染病の75%の原因となっています。 ⑻ 地上動物・海洋生物の命を救う 毎年人間が消費するために、全世界の人口の8倍に当たる550億もの動物が殺され(この数は年々増えています)、何十億以上もの魚も人間の手によって命を落としています。 世界の海洋生物の70%以上がすでに完全に枯渇し、残りも40年以内には全て消えてなくなるでしょう。 人間が動物や魚を食べなければ、動物は生き続けられ生態系のバランスも保てます。 ⑼ 飢餓をなくす 現在、地球全体で世界の全人口の3~4倍の人を養える穀物が生産されています。 しかしそのうちの40%が人間が食べるための牛や豚の食糧となっており、一方で、世界で約9億2500万人とも言われる飢餓の人を生み出しています。世界の人口は現在約70億人、つまり約7人に1人が飢えているということになります。 肉食をやめることで世界中のすべての人に食べ物が行き亘るようにすれば飢餓がなくなります。 ⑽ 病気を防ぐ ベジタリアン(ヴィーガン)は、心臓病、癌、糖尿病、肥満、その他の健康障害にかかる比率が低く、また多くの癌(大腸がん、乳がん、子宮頚がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、肺がんを含む)の発生率も肉食が多い地域で最も高く、肉食をしない地域で最も低くなっています。 肉類を多く食べると大腸がんのリスクが高まります。 菜食は、心にも良いと言われています。
世界中の若者たちが続々とヴィーガンになっているのには理由があります。 かれらはSNSから情報を得るため、マスメディアの「作られた真実」に騙されず、「都合の悪い真実」を調べるだけの情報収集力があるのです。 動物性食品とはどういうものなのか、動物に対してどう感じるのか、自分はどうしたいのか。 しかも、畜産によって穀物を大量消費することがアフリカなどの貧困問題につながっていて、アマゾン原生林伐採などの自然破壊の原因でもあることを知っています。 地球の生き物の未来を、人類の未来を真剣に考えるのなら、菜食以外の選択肢はないと言えるのでしょう。 「人が菜食家に進化することほど、人間の健康と地球上の生命の存続を高めることはない」 (アルバート・アインシュタイン) 菜食への疑問に答える13章 生き方が変わる、生き方を変える [ シェリー・F・コーブ ] |