テーマ:食生活と健康(643)
カテゴリ:健康・食にまつわる話
誰もがたんぱく質に関連して思い浮かべるのは、牛や豚などの動物性のお肉です。なぜでしょうか?幼いころ、そのように教わったからです。 食肉業界は途方もない売上高を誇っています。この売上げ確保のためには、大勢の人々が肉を買わなければなりません。では、人々に肉を買わせるには、どうすればいいのでしょうか? 食肉業界は巨費を投じて、人々が「たんぱく質」と聞けば即座に肉を連想するように仕向けました。その結果、ヴェジタリアンでさえ、肉を食べなければたんぱく質が不足するのではないかと心配します。 私たち現代人は、たんぱく質を摂らなければ力が出ない、たんぱく質が不足すると生命が維持できないのではないかという思いに取りつかれています。そして、人々がもっとも良質なたんぱく源だと信じているのが、動物の肉なのです。 しかし現代人は、たんぱく質を十分に摂取できていないのではないかと心配するよりも、むしろたんぱく質の過剰摂取を心配すべきだと言われています。 私たちの体は生理学的にも心理的にも肉食には向いていません。「肉をたんぱく源にする」という考え方を世間に広めたのは食肉業界です。それを信じて「たんぱく質として肉を食べなければならない」と思い込む必要はありません。 1983年に開始された「中国健康プロジェクト」と呼ばれる研究は、医学界と科学界で「疫学調査の歴史でもっとも信頼できる画期的な栄養学的研究」と称賛を浴び、健康への関心が高いすべての人が知っておくべき貴重な情報です。このプロジェクトの指揮を執った、コリン・キャンベル博士はこう言っています。 「たんぱく質の80~90パーセントは植物性食品から摂取するようにし、動物性食品からの摂取は10~20パーセントに抑えるよう生活改善をする必要がある。動物性食品を重視せずに量を控えることが望ましい」 これは、日本人には受け入れられやすいのではないでしょうか。一日のうちで動物性食品の摂取は1割にする。それは牛や豚や鶏ではなく、小魚などの魚介類からの摂取となります。 そろそろ、肉を良質のたんぱく源だとする発想を捨てたほうが安全だといえないでしょうか。 【文庫サイズの健康と医学の本・小冊子・ミニブック】世界の食習慣を調査した・マクガバン・レポート たんぱく質の80~90パーセントは植物性食品から摂取するようにし、動物性食品からの摂取は10~20パーセントに抑えるよう生活改善をする必要がある。動物性食品を重視せずに量を控えることが望ましい 【改訂版】チャイナ・スタディー葬られた「第二のマクガバン報告」合本版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 22, 2022 09:44:21 AM
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