テーマ:2ちゃんねるについて(233)
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2ちゃんねるでの「レイプ疑惑事件」について興味があり、いろいろと見て回っているうちにこちらの更新がおざなりになっていた。御足労いただいた方々、申し訳ない。
上記事件の概要は詳しく知りたい方はここを。 最初に書いておくが、本件について私自身はまったく関わってなく、また概要を知ったのは昨日のことであってかなり周回遅れ気味であり、当然ネット内に出ている情報しか知らず、また2ちゃんには書き込めない環境にあり、事実2ちゃんに書き込んだこともなく、それはこれからもないだろう。 知り合いは「2ちゃんは日本が世界に誇る文化だ」と言っている。ホンマかいなと思うが、真剣にそれについて検討したことはない。 さてそのうえで、上記「レイプ疑惑事件」のおおまかな概要は以下のとおり。 (1)2ちゃんねる「OFF板」にて定期的に開催されているオフ会が催される (2)オフ会終了後に、何度か2ちゃんでのオフ会幹事を務めた「坊主」(♂)が、こちらは何度めかの参加である「武者」(♀)を、「これからウチにDVDを見に来ないか?」と誘う (3)夜中であるが両親同居のアパートであるし顔見知りであることも安心感を誘い、武者は同意。2人で坊主の自宅へ (4)部屋で2人でDVDを見ていたが、酔っていたこともあり、坊主にうながされて武者は横になって寝てしまう (5)DVD終了後、坊主が武者にセックスを求める (6)武者(♀)は「とても嫌だったが、抵抗して何かされるのも恐くて何もしなければ早く終わるだろう、早く終わって欲しいと思うあまり」、坊主(♂)は「俺は“同意”だと確信してます」、「嫌がっているそぶり等は一切ありませんし」と後に証言しているが、ともあれ2人はセックスをする (7)行為の最中、坊主(♂)はそれを動画に録画(おそらくケータイで) (8)後に武者は行為を後悔し、動画を消去すべく坊主を呼び出し、ケータイを奪って水没させるが、動画はすでにPCにコピーされていた ハメ撮りってヤツですな。私はまったく興味ないし、やったことももちろんないんだけど、愛好者は多いようだ。自分の見て楽しいんかなあ。AVについてはガッツンガッツンに見ているわけだが(最近見てない)、これも男性視点でのカメラで撮られたものはちっとも面白くない。 えー……、話しが大胆にズレた。 事件の本質的な部分だけを抜き出せば上記のような流れだと思われる。(客観性を強めるため、かなり控え目に書いている。武者の日記(後述)を読む限り、セックスの現場でのやり取りはもっと凄惨ではなかったかと考えている) この後、事件後に武者とヨリを戻すことになる元カレ(ハンドルは「リシエ」)が登場したり、武者が水没させた坊主のケータイについての弁償を巡ってのやり取り、元カレと武者の土下座、「オフ板」とこのレイプ事件を報じる「ニュース速報板」との確執、「オフ板住人」のオフ会に関する認識、さらに「これは和姦か」、「いや強姦だ」という2ちゃん内での論議、などがあり、まあ既出の情報を追い掛けるだけでも軽く1日はかかる。 武者(♀)本人の証言はこちら。 坊主(♂)の証言はこちらとこちらを参照のこと。 いずれも本人のコメントと思って間違いなさそうだ。 本件については法廷に持ち込まれる可能性が高く(おそらく刑事事件)、司直の判断を待たずにどうこう言うのはどうかと思われるのではあるが、まあ上記の事件紹介も含めた私の論考は、すべて野次馬の勝手な推論をもとにしたものだ、ということをまずご理解した上で読んでいただきたい。 また、この日記で事件を知った方がなにがしかの判断をし、それをネット上であれリアルであれ、どのような形かで誰かしらに伝えるさいには、関連リンクをせめて飛んでみて読んでからにすることを強くお薦めしたい。これはあくまで「お願い」ね。 ちなみに本件はなお現在も2ちゃんねる、ニュース速報板でスレッドが進行中であり、現在(04/9/28,15:30)は「66スレッドめ」まで伸びている。今晩にもdat落ちしそうな気配だが、一応リンクしておくと最新版はこちら。 現時点で表に出ている情報を読む限り、この事件についてはいくつかの方向から考察が加えられるだろう。ザッと思いついただけで以下のとおり。 (あ)男と女がセックスに及ぶときの機微と認識差について (い)ネットでの知り合いとオフラインで出会ったさいの関係性について (う)「2ちゃんねる」、特にオフ会の開催に特化した「オフ板」の存在意義(功罪)について また、以下は少し抽象的なきらいがあるが、 (え)本件における、「2ちゃんねる」(「オフ板」でもよい)という掲示板運営・管理の責任について (お)【ネット場で実際の出会いを推進する場】の功罪について などが気になっている。 (う)については(お)の案件と直接的に関わってくるわけだが、いわゆる「出会い系サイト」の可否についての考察も含まれるので、あえて別項とした。これらについては後日、時間があればそれぞれについて、たぶん時間はないだろうから、結局はどれか特に気になる問題について、別途考察を加えてみたい。 また、本事件については2ちゃんねる内でかなり早い段階から、早稲田大学のイベントサークル「スーパーフリー」が巻き起こした集団レイプ事件との類似性が指摘されていた(9月27日に元代表和田被告の公判、判決は11月2日)。 「オフ板」では「古参固定ハンドル」と呼ばれるオフ会の幹事常連群(5~6名と思われるが不明)が各オフ会、各参加者に一定の影響力を持っており、そこにはローカルルールとしての上下関係が存在し、かつそれにともなう仲間意識が跋扈していて、さらには本件のようなレイプ疑惑が以前からあったとされている。その点についてが本事件と「スーフリ事件」の共通性と言えよう。 上記にあげた「上下関係」、「仲間意識」の存在が、本件関係者に対して一定の「権力効果」をもたらしていることは疑いようもなく(これは「これについて何か言うと迫害される」といった強度な権力作用から、「あいつとは知りあいだしな」といった緩やかな共同体意識まで含まれる)、それが本件について底が知れないような不安感と、「オフ板閉鎖要望」まで繋がる大きな批判に展開する要因をもたらすことになっているようだ。 私見ながら、本件とスーフリ事件については、共通性も多いが差異性もかなりある、と考えている。スーフリ事件については、報道された事実を読む限り、「天皇」とまで呼ばれた(不敬だ)「和田サン」を頂点とした、レイプシステムの構築にこそ事件の本質があると私は考えている。 しかしこの「2ちゃんオフ板レイプ疑惑事件」では、そうしたトップダウン式の命令系統は存在していない【と言われている】し、そのシステムの体現的象徴的存在はなかったと思われる(あったとすれば情報統制が稚拙過ぎる)。本件にあるのは、ただただ堕落した仲間意識と、それにともなう倫理観の喪失、そして痴情と、犯罪だろう。 ただし、一点付記しておかねばならないことがある。 本事件に関しては、現段階で2ちゃんねるの元管理者が「個々人の自己責任において事件に対処するものであり、オフ会については(「法」を含む社会規範に則ったうえで)各々の自治範囲内ではないか」と発言している。 「自治」とはなんぞや。そこには「個人として倫理を犯し、個人として道徳に反する自由」も含まれるのか(あえて「法的責任」はここでは問わない)。掲示板の「管理・運営」とはどこからどこまでを指すのか。「人と人との関係」に、管理者はどこまで、参加者はどこまで、ROMはどこまで、国家権力はどこまで、どのように関わることができるのか。関わるべきなのか。 飛躍を承知で書くが、本事件はネット内での「自由主義的思想」と「社会主義的思想」の分水嶺となっているような気がしてならない。探し物はまだ見つかってない。ちょっと疲れたし、なんだか少しムカついている。 余談ながら、武者(♀)は20歳の女子大生で、写真を見たが、かなり可愛い。
Last updated
2004/09/28 04:33:50 PM
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