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November 30, 2007
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カテゴリ:カテゴリ未分類
先日病院へ行ったときのこと

おばぁちゃんが(80代くらいだろうか)診察を終えて
置いてあったコートを羽織ろうとしていた。

よいしょ、そんな感じを受けた。
コートがとても重そうだった。
その重そうなコートを
上がらない腕で
ひょいっとなげるように肩にかけた。

そして、そのおばぁちゃんは娘さんらしき方のコートをさっと取って渡した。

おばぁちゃんはやっと
重そうなコートに腕を小さく曲げて袖を通した。

後で見ていた私の目には涙が溢れていた。

いろんな気持ちが私の心で渦巻きになっていた。

病院で出会ったおばぁちゃんは私の祖母とよく似ていた。
何か着ようと思っても腕が上がらない
ばんざいもできない、
私がいつもするように腕をのばして袖を通す事が難しい。
着替えをするだけでも大変そうだった。
手伝ってあげても、その腕は痛くてなかなか思うように動いてはくれなかった。
もっと、すっと通せないの?
なんてよく思ったものだ。

私には祖母の着るシャツ一枚がとても重く見えた。

私が当たり前にしているひとつひとつの動作は
祖母にしてみれば、大変な事。
いや、私からみれば大変な事、だった。

そんな私の祖母は痛いからといって投げ出したり
イライラして当り散らしたりすることはなかった。
そんな祖母の背中と病院で出会ったおばぁちゃんの背中は同じだった。





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Last updated  November 30, 2007 11:03:34 PM
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