2005/06/22(水)08:51
いい夜だった。
昨夜はいい夜でした。
20個のローソクを立て、8時に消灯。
2つのテーブルには2個づつ立てただけだけれど、けっこ明るくて充分な照度があった。
たまに文人画家のアトリエで会食に呼んでいただき、そこでお会いする方達を招いての、100万人キャンドルナイト。
一度やりたかった行事なので、実現できていい経験したと大変満足している。
泣き出す人あり、怒って帰る人ありで、いつもより濃密な時間だったように思う。
炎の持つ魔力と言うか、暗さがそうさせたのかもしれない。
人生の半分を占める折角の「夜」を、もっと大切にした方がいいんじゃないか。
白日のように照らすのではなく、部分照明を上手く使って空間にメリハリをつける。
そうすることで明るい場所がより一層際立って、その空間が生き生きと生まれ変わる。
そんな事を考えさせた。
今でもあのローソクに照らされながら熱弁を振るう、G氏の顔が目に浮かんでくる。
感極まって思わず泣いたS女の、2分後にはケロっとしていた横顔を思い出す。
最近離婚という憂き目に会ったN女の、そんな事を微塵も感じさせない強さを思う。
「くだらんくだらん」とはき捨てて帰ってしまったK氏の、心の深層を思う。
レンブラントの絵のように、暗い背景に浮かび上がる顔と貌。
ユニークな個性と個性がぶつかって、ローソクの炎をキラキラと一層燃え立たせる。
暗さが人の心のバリアーを外し、いつもより正直な姿がそこに有った。
こんな経験は初めてのこと。
いい夜だった。