2017/06/02(金)10:08
ススキ、カリヤス和風テイスト
♪秋草を庭に植えばや採りにけり人なき里のかりやすのはな
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改良中の庭は、自然な感じを出したいのでなるべく洋ものは避け和ものや自然にあるものを中心にと考えています。ヒメシャラの奥の角に秋草の代表としてカリヤスを植えることにし、里山に行って採取してきました。どこにあるかは大よそ見当が付いていましたので簡単にゲットできました。
ススキ(薄)は大きくなりすぎるので、カリヤスぐらいが適当で、穂もススキよりシンプルなので我が家の狭庭には丁度いいでしょう。
「ススキ」と「カリヤス」の違いがなんか曖昧だったりするので調べてみました。
ススキは萱・茅(かや)ともいい、屋根葺きに使われるほど丈夫なもので2mほどにもなる。白川村では茅葺き屋根の合掌造りが世界遺産に指定されています。他にも秣、肥料、その他、炭俵や草履、縄、すだれ、箒、乾柿やめざしの吊し串など昔は多様な使われ方をしたようです。
地下茎はないので、株を形成して生育するためそう簡単に増えて困ることはないようですね。
ススキ(薄)
ススキが原で有名な曽爾高原(そにこうげん)は、奈良県宇陀郡曽爾村大字太郎路にある高原。
砥峰高原(兵庫県相生市)も有名なところだそうですね。
西行の山家集より
♪秋の野の をばなが袖に まねかせて いかなる人を まつむしのこゑ
一方、カリヤスはススキに似ていますが、穂が3~5本と少なくまばらで茎が直立するのが特徴。本州中部地方の山地や草原に生える多年草です。刈り安い草というところからカリヤス(刈安)の名がついとそうです。1mほどまでしかならず芒(のぎ)がないのが特徴。
注 芒(のぎ)稲・麦などイネ科植物の実の外殻にある針のような毛
カリヤス(刈安)
古くから全草を黄色染料として用いることで有名です。とくに有用植物の宝庫といわれる伊吹山のものは近江刈安ともいわれ珍重されたそうです。
八丈島の黄八丈染に用いられているのもカリヤスと言いますが、これはコブナグサ(小鮒草)で別種なんですね。ややこしい。
コブナグサ(小鮒草)
と、ここまで書いて、植えたのが本当にカリヤスだったのか不安になってきました。何せ、茎・穂はとうに刈られていてわずかに枯れかけた葉が残っているだけでした。そんなものがあったという記憶だけで掘って来たようなものですからねぇ。
♪秋草を庭に植えたる里山のいずれが薄また刈安か
ま、いいか。その時はその時で、大きくなりそうだったらまた掘り起こしてやりましょう。