2020/02/18(火)17:43
「オーストラリア」
♪月照らすアップダウンの農道を砂漠を思いて走る真夜中
久しぶりのレイトショー。
もう何時行っても1000円で観られるんだけど、やっぱりレイトショーになってしまいます。
映画「オーストラリア」は長編の割には物足りない映画でした。言いたいことが何なのかが伝わってこないのは、焦点が絞られていないせいでしょうか。あれもこれも入れ過ぎて散漫になった感は否めない。
どうしてあんな映画になってしまったのか。原作の問題よりシナリオの問題でしょうか。監督の技量はよく分かりませんが、主役のカウボーイの描き方も中途半端で、何にも伝わってこないし存在感すら薄い。
ニコール・キッドマンはオーストラリア人という事で起用されたようですが、おてんば貴族の役をこなしてはいるけど配役に無理があると思った。
アボリジニの伝統と霊的な資質の部分も中途半端で、彼等がこの不毛の大地で如何に生きつづけて来たかが伝わってこない。乾季と雨季の物凄い格差のある広大な砂漠地帯に生きることのすごさ。
ここが一番重要な映画のはずなのに、オーストラリアの広大な砂漠に住むことの何たるかが伝わってこないのは最大の欠点でしょう。
ダシを取り忘れて、何でもかんでも放り込んだ「薄味のちゃんこ鍋」映画と呼んでおきましょう。
日本はつくづくいい国だと再認識させてくれたことは確かです。