
♪ 行く末は老衰ならず自死といふ早期勧奨制度で逝かむ
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暑くなると時々、老人が畑で亡くなったというニュースがあります。
不謹慎ではありますが、「こういう自死ってあるかも知れない」って思う事が有ります。苦しまずにスーッと意識が無くなって・・・。
この死因については誰も疑わないでしょう。単に水分を摂るのを忘れていただけの、不注意によるものだと思いますからね。若い人ならいざ知らず、老人ともなれば喉の渇きにも疎くなるし、水筒を忘れたって単なる健忘症のせいだと。
家の中でも同じ事。クーラーがあっても使わなかったり、窓を閉め切ったままだったり・・。常識的には考えにくい事が現実には起こっている。
介護報酬がどんどん上がり保険料も上がらざるを得ない。
団塊の世代が75歳以上になる平成37年度は、高齢化の進展で介護サービスの利用者は200万人近く増え、670万人を突破する。介護給付費は倍増の約20兆円、介護保険料も全国平均で月額3000円近く増え、8000円を超える。
政府は昨年8月から所得に応じて介護利用料(一律1割)の2割負担に踏み切った。
有料老人ホーム(介護付・住宅型・健康型)は月額約15~20万円、特別養護老人ホームは月額約5~15万円掛る。金のない人は入居できないし、終末医療も自宅で家族に負担させる方向にどんどん進んでいく。
政府は、勝手に死んで行けとばかりに突き放しに掛っているのが現状だ。
麻生大臣が暴言と取られている「90歳になって老後が心配とか、訳のわかんないこと言っている人が、こないだテレビに出てたけど、オイ、いつまで生きてるつもりだよ」は、心底からの本音でしょう。それは誰が見ても明らかで、マスコミが取り上げることを承知の上で言い放っている。そうして、じわりじわりと外堀を埋めていく。
気が付けばもう逃げ場がないという状況に追い込んで、罪悪感さえ植え付けて文句も言わせない。巧妙な人心操作。
僅か2%の消費税さえ引き上げられないこの国の財政はひっ迫している。20%ぐらいまでは上げないとやって行けないのに、茹でガエルになるのをじっと待っている有様。これは海外からも指摘されている事。
効率優先・経済優先の現代社会は、全てを貨幣価値に置き換えてしまう。そんな中では老人の存在価値など「無」に等しい。いや、「無」どころか「マイナス」としての評価しか無いのがむしろこのご時世では当たり前でしょう。
プラシボー(プラセボ)でもいいから「幸せ薬」を配給されて、幸せ感に包まれながら死なせてくれればいいなあと思う。しかし、世論が邪魔してそうはならないでしょう。
現実には蛇の生殺し状態で、罪悪感を背負わされながら死んでいくのがオチだろう。
安楽死による自死、「ソイレント・グリーン」という映画に出て来たあの理想の終末。早晩、議論がなされることになるのは必至でしょう。
平均寿命よりも前に亡くなった場合に報奨金を出すという「早期死亡勧奨制度」というのを提唱したい。世論の後押しさえあれば実現するかもしれない。
余談ですが、年寄りが亡くなっても決して救急車を呼んではいけない。救急車を呼ぶというのは「助けて!」という意思表示なので、延命治療をしなくてはならない。その必要が無いのに救急車を呼ぶのは邪道というもの。
先ずは掛かりつけの医者に連絡し、死亡確認をしてもらうというのが最初にすべき事になる。
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆短歌集「ミソヒトモジ症候群」円居短歌会第四歌集2012年12月発行
●「手軽で簡単絞り染め」
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