♪ PCもAIもなく生き残る地球はやつらのものであるべし
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華やかで様々な種類のあるゼラニウムは、比較的育てやすいのかよく見かける花ですね。花期も春〜秋にかけてつぎつぎと咲いてくれるので、コスパも良くて有り難い花の様です。
ゼラニウムは、フウロソウ科テンジクアオイ属に分類されている。学名の「ペラルゴニウム(Pelargonium)」は、ギリシャ語の「こうのとり(pelargo)」に由来し、果実に錐状の突起があり、こうのとりのくちばしに似ているためだそうです。約230種が知られており、種の大部分は亜熱帯、熱帯に分布し、半耐寒性のものが多いとか。
4系統に分かれている。
1、ゼラニウム: 一般にゼラニウムと呼ぶのは、四季咲き性のもので、日本で栽培されているのは大半はこの系統である。花色などのバリエーションが多い。
2、ペラルゴニウム: 一般にゼラニウムより高性で、初夏から夏にかけて開花する。欧米では花壇用に栽培されているが、日本にはあまり出回っていない。
3、アイヴィ・ゼラニウム: つた葉のゼラニウムで、半蔓性になる。
4、センテッド・ゼラニウム: scented geranium りんご・みかん・ばらなどの香りがある系統で、近年ハーブとして愛好者が増えている。
ほとんどの園芸種は、南アフリカ原産のいくつかの原種の交配によって
作成されたもので、約20の種から数千の品種が作られている。
以前は、ゼラニウム属というものがあり総称していたが、現在はゼラニウム属とペラゴニウム属に分けられている。流通でもあやふやになっているらしいが、ペラルゴニウムでもゼラニウムでも同じものと考えていいようだ。
ゼラニウムの仲間には、ハーブ・ゼラニウムとローズ・ゼラニウムというのがあり、ハーブゼラニウムは、香りの強い植物でお菓子や香水、アロマの香料として用いられた。ローズ・ゼラニウムもバラと同じ成分の香気を豊富に含んでいて、アルマオイルに使われているとか。
テンジクアオイ属の多くは、かつて南アフリカで下痢止めとして利用されたそうです。胃炎や神経痛、発熱、月経不順、通経剤、堕胎薬として用いられた品種もあるというから、なかなかキャリアと実績のある多様な顔をもつ花なんですね。
面白いのは、種の形状とらせん状になった部分の独特の動き。
花の後に種が出来つつある。
莢が割れて綿毛の付いた種が飛び出して来る。放っておくと
飛んで行ってしまうので、早めに摘んでおくといいらしい。
莢から出るとゆっくり丸まっていって螺旋が出来るようだ。
種が綿毛によって風に飛ばされ、地上に落ちて乾燥してくる。すると、その螺旋が伸びながら解けていく。その時に種の部分が回転し、先から地中にもぐり込んでいくという。
なんとメカニカルな仕組みだこと。どうやってこの仕組みを身に着けたのだろう。
まさに自然界の神秘。動物の進化は多分に突然変異が関わっている(ほとんどがそうだとも言われている)というが、これら植物の驚くべき仕組みもやはり突然変異によるものだろう。長い年月をかけて完成されたこの高度なメカニズムには、アイデアや研究、コンピュータなんていうものは介在していないのだ。脳が考えるのではなく、状況に適応するために自然界が暗黙の裡に創り上げていく。
人間も脳の発達したヤツが突然変異で誕生し、その脳を使うほどに高度になっていって今日に至っている。そして、脳があまりに複雑な構造になったためにコントロールできないものも出てくる。
情報という無限の産物に振り回されて、本来の純粋な生物からどんどんかけ離れていく人間。本来のシンプルな姿に戻った方が幸せなんじゃないかと思ったりする。
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