
♪ 他人事が自分事となる目の前に家建ち並び四季が消えゆく
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隣家の屋敷と空き地の間で畑をやっているお婆さんが、孫か何かに手伝わせて物置などを整理していた。爺さま、ひょっとしてと思って聞きに行ったみたい。
どうやら建売業者との売買がまとまったらしく、3筆まとめ買いした土地に8軒の建売住宅が建つというのです。詳しいことが分からないので、仲介の不動産業者に問い合わせてみると、4月から工事が始まるとのこと。
我が家も抱き合わせで買ってもらうという話は立ち消えになっていて、隣家のオーナーも痴呆が進んで直ぐには売買契約にはならないだろうと思っていた。なのに、こんなに早く決まったなんて、ビックリだ。
嗚呼、アウトだ! あと半年の命となった。この目の前の屋敷の庭と野鳥の貴重な秋の採餌場所の庭木も全て無くなってしまう。猫もノンビリしていられなくなるし、二階から季節の変化を楽しむことも出来なくなっちまう。
昨日、午前中に降り出した雨の中、この柿の木にシジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、ジョウビタキが同時にやって来て頻りに飛び交いながら、幹や枝にいる虫を啄んだりしてしばらくの間、賑やかだった。ナンテンはヒヨドリの真冬の餌だし、目の前にあるトウネズミモチの実が熟せば、それも野鳥の餌になるのだろう。
奥の空き家のナンキンハゼは小鳥の絶好の隠れ場でもあるし、キジバトやムクドリ、ヒヨドリなんかもやって来て実を食べる。鳥たちはこの屋敷の周りも飛び回っていて、電線を這っているヘクソカズラの実なんかも突いていた。シジュウカラやヤマガラの好物らしい。
この空家は当面はこのままの状態で存続しそうなので、辛うじて僕と弟アランの昼寝と逃げ場は残る。でも、4mの道路が出来て、向かいに住宅が並んでいてはもう無理かもしれない。
81を壊した跡地と前の空き地全体で8軒も建てるという
路地を4mに拡幅するので、実際はもっと狭くなる
幸いなことが一つだけあって、裏の路地が4m巾の道路になるらしい。
建築法か消防法か知らないけれど、そうしないと8軒の家を建てることは出来ないのだろう。ちょうど我が家の前までなので、何かと都合がいい。この家を解体するのに当たっても、重機やダンプが入れるようになる。大型クレーンも大丈夫だろう。
僕と爺さまはあと何年生きてるか分からないけど、アランの寿命を考えると婆さんは最低でもあと15年は生きないとねぇ。80歳前後だからまあ丁度いい塩梅か。爺さまその前に消えるつもりでいるようだけど、どうだろう・・・。
このブログは8月22日より、飼い猫ピピの目線で書いています。タイトルの頭に ◇ が付いてますが一部例外があります。
日によって文体が違ったりしますが、そのうち一つの形に収斂していくと思いますのでそれまでは、未熟さを面白がりつつやり過ごして頂けるとありがたいです。
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