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2020.12.07
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カテゴリ:素晴らしいこと

♪ 育てられケアされながら旅立ちて自分で任務を果たす無機物

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 「はやぶさ2」が6年間50億キロの旅を経て帰って来た。そしてリュウグウの砂粒を採取して収めてあるカプセルを無事、オーストラリアの砂漠に投下することに成功。そして、そのまま次の任務のために飛行を続けている。
 前回10年前のトラブル続きとは違って順調に行ったのかというと、どうもそうではなかったらしい。

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H2Aロケット打ち上げ 12月3日

「はやぶさ2」が目指した「リュウグウ」は、太陽の周りを楕円(だえん)軌道で回る小惑星だ。火星の軌道付近まで遠ざかることもあれば、地球の軌道の内側まで太陽に近づくこともある。年に2回、「リュウグウ」と地球の軌道が交錯する。このタイミングで探査機を方向転換すれば、「リュウグウ」の軌道に乗せることができる。

「はやぶさ2」のメインエンジンは、初代に続き、4基のイオンエンジンとなった。ガスを噴射する化学エンジンより力は弱いが、電気の力で効率よく加速でき、極めて燃費がいい。近年では商用衛星の姿勢制御にも採用される例も増えている。

 初代のイオンエンジンは、打ち上げ後すぐに1基が故障し、その後も劣化や故障が相次いだ。最後は別々のエンジンの部品を組み合わせて動かし、かろうじて地球にたどり着いた。「はやぶさ2」では教訓を踏まえて設計を見直し、より低い電圧で力を出せるようにして高出力と耐久性を両立させた。

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拡大

 「イトカワ」よりも窒素や炭素が豊富だが、18年6月に到着してみると岩だらけで着陸できそうな場所がない。1年半という余裕の日程のお陰でデータの精査に4カ月を費やすことができ、10㎝単位で再現した三次元地図を作ることができ、着陸の誤差は50mから1mに。

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リュウグウの地表

 上空20キロから接近し、着陸予定地点がこちらを向いた瞬間に高度ゼロになるよう制御しないといけない。地表の精密な測定だけでなく、重力分布の確認も必要だった。プロジェクトマネージャの津田雄一は「『リュウグウ』が、ついに牙をむいてきた」と。

 19年2月21日。「はやぶさ2」は4カ月遅れで降下を始めた。目印となる重りを落とし、その位置をカメラで捉えながら高度を下げていく。
 19年2月22日、上空20㎞から降下し、高度500メートルからは完全に自動制御だ。管制室にいた約50人は立ち上がり、食い入るように画面を見つめた。7時間半で高速回転するリュウグウの直径6mの「平原」に着陸。4月5日には砂を巻き上げる弾丸の発射し、クレーター作成にも成功。

 再び着陸して採取する段階で、初代のエンジントラブルで探査の厳しさを知っているJAXAの所長が「試料はもう取れている。2度目に挑んで探査機を失えば0点だ。60点でいいから帰還させよう」と。万全を喫するためにチームは、再着陸のシミュレーションを100万回繰り返したという。
 着陸寸前に高度計が壊れても、真下の岩が予想より大きくても探査機を失わずに済む着陸方法はないか。数カ月かけてどんなに悪条件が重なっても大丈夫な着陸手順が組み上がっり、6月24日の会議でゴーサインが出たという。

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会見で「はやぶさ2」が「リュウグウ」に着陸したときの画像を示すJAXA
プロジェクトチームのメンバー。左が津田雄一マネージャ=2019年7月11日。
神奈川県相模原市のJAXA相模原キャンパス

 7月11日。「リハーサルじゃないかと思うほど完璧すぎるぐらい完璧に動いて」2度目の着陸に成功し、無事に任務を果たす。11月13日に帰還にむけてリュウグウを出発。行きと違い、帰路は1年。トラブルも故障もなく、イオンエンジンが地球までの距離をみるみる近づけた。

 順調すぎる帰還の前に、新型コロナウイルスの感染拡大が立ちふさがった。緊急事態が宣言され、海外への渡航は厳しく制限されると、回収班が豪州入りできるめどが立たなくなった。チームは、「はやぶさ2」の軌道を変えて帰還を延期させる案も検討したらしい。
 そんななか、後押ししてくれたのはむしろ、豪州側だったという。特例での入国が認められ、最小限の回収班が編成された。

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 地下で40億年ほど眠っていた、太陽系が誕生した時のままの砂を持ち帰って地球に投下し、6日に無事回収された。史上初の小惑星に2度着陸し小惑星の砂を持ち帰るという偉業を成し遂げたのだ。

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豪州上空で大気圏に再突入したはやぶさ2のカプセル(動画から約30秒分を合成)

 津田雄一プロジェクトマネージャは「はやぶさ2は帰ってきました。6年間の飛行を終え、オーストラリアの地に、私たちは玉手箱をまい降ろすことができました。(自己採点は100点満点中で)1万点。カプセルを開けるのが楽しみです」と語っているのをニュースで観ていた。
 まさにそれぐらいの価値と努力があったことを納得するばかりです。

 「はやぶさ2」は、新たに地球と火星の間を回る小惑星「1998KY26」を目指すという。到着は2031年夏の見通し。この小惑星は大きさが約30メートルで、小惑星「リュウグウ」のように水や炭素が豊富とみられ、双方を比較する研究も検討されている。
 到着までには地球の重力を使って軌道を変えたり、別の小惑星の近くを通り過ぎたりもする予定とか。
 地球を出て天体を調べ、戻ってきた探査機が、さらに別の天体に向かった例は過去にない。「はやぶさ2」の旅はここから先、すべて未踏のものとなる。


 初代「はやぶさ」の帰還のときは、あたかも生きものの生還を喜ぶように日本中が感動と感激して涙したりした。今回は2度目でもあるし、JAXAのその実力を目の当たりにしているので、落ち着いて観ることが出来ました。この先、どんなドラマを見せてくれるのか、楽しみに待つことにしましょう。





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最終更新日  2020.12.07 10:50:28
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Re:○ はやぶさ2の偉業(12/07)   木原東子 さん
このこと、全く忘れていてその後話を聞くこともなかったので、うまく、すごくうまく行ったと言うことだけ聞いて、ドキドキしなくてすみました。

関わった方々の実力と頑張りには頭が下がります。 (2020.12.16 09:54:36)

Re[1]:○ はやぶさ2の偉業(12/07)   sunkyu さん
木原東子さんへ
凄いですねぇ日本人の探求心と粘り強さ、諦めずに成し遂げる努力はもう間違いなく世界一です。
岩石もたーくさん採れていたようですから、これでまた世界を驚かすことになるかもしれませんね。
(2020.12.16 13:35:15)

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