2023/07/04(火)08:14
〇〇 湿度という見えない敵をいかにせむ
♪ ブルーメの浮かび流れてゆく空に蝉の産声広がり始める 「ブルーメ」はドイツできめ細かく美しいビールの泡のことで、「花」を意味する。
最近はこの時期でも、35度を超える地域があったりするので侮れない。高い湿度は、熱中症にとっても大敵だ。熱中症予防が盛んに叫ばれているのに、なぜか湿度の値を言わなくなった。それが不思議でしょうがなかった。
気象庁はその理由を、
「湿度は場所による偏りが大きく、例えば同じ地点でも家の中と外では異なり、草地や池の存在、風向きなどの周囲の状況によっても変わるため、湿度の予報値があっても利用は難しいと考えています。
そのため、気象庁では湿度の低い状態が続くと予想される場合には乾燥注意報を発表しますが、湿度の予報はしていません。」
不快指数について、
「気温と湿度から求められる『蒸し暑さ』の指数で、日本人の場合、不快指数 85〔 0.81 × 気温 + 0.01 × 湿度 × (0.99 × 温度 - 14.3 ) + 46.3〕で93%の人が蒸し暑さのため不快感を感じるとされている。
しかし、体に感じる蒸し暑さは気温と湿度以外に風速等の条件によっても左右されるため、不快指数だけでは必ずしも体感とは一致しないと言われています。気象庁の統計種目にはなっていません。」
温度・湿度計
湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」があって、一般的に使われるのは「相対湿度」。
「相対湿度」空気中に含むことのできる水蒸気量の上限(飽和水蒸気量)に対して、実際にどのくらいの水蒸気が含まれているかを割合で示したもの(単位:%)。
飽和水蒸気量は空気の温度によって変化し、温度が高いほどたくさんの水蒸気を含むことができる。
「絶対湿度」縦・横・高さそれぞれ1mの空間にどれくらいの水蒸気が含まれているかを示すもの(単位:g/㎥)。
相対湿度が、「飽和水蒸気量と実際の水蒸気量との比」であるのに対して、絶対湿度が表すのは「水蒸気自体の重さ」です。
相対湿度 絶対湿度 仮に今日の気温が30℃ 相対湿度50%だとすると、絶対湿度は15.2g/㎥となります。もし、相対湿度は50%のままでも気温が15℃に下がると、空気中に含まれる水蒸気の量、絶対湿度は6.4g/㎥にまで下がります。
絶対湿度とインフルエンザの関係(宮城県医師会より)★〜7g/㎥:より起こりやすい ★7〜11g/㎥:流行しやすい 11〜g/㎥ :流行しにくい 湿度が低すぎる(空気が乾燥する)と喉の粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなり、50%以上の湿度を保つことでインフルエンザウイルスの生存率が急激に低下すると言われている。
確かに上の表を見ても、「危険域」が大幅に減ることが分かる・
逆に、湿度が高すぎるとカビやダニ、結露などの原因となるため、ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)では40%~60%の間に湿度を調節することを推奨している。
j-net21より
★ 一年を通して過ごしやすく快適な湿度は、40~70%が目安とされている。厚生労働省令である「事務所衛生基準規則」にも、労働環境における適正な湿度として提示されている。
だからといってエアコンにばかり頼っていると、実態との乖離がどんどん大きくなっていく。心身が弱い人など、一歩も外に出られなくなるかもしれない。
テレビの天気予報でNHKだけは湿度を表示している。表示はするが言及はしないというスタンスらしい。視聴者からの要望に対応する苦肉の策か・・。
4日はきのう以上に気温が高くなり、関西は35度以上の猛暑日地点が出現する見込み。京都では37度の予想で、体温を超えるような猛暑に見舞われる所もあるようです。熱中症には厳重な警戒を。愛知でも一宮市や江南市でも要警戒のようです。
東海地方でも2日は、豊田市と松阪市・粥見では35.3℃の猛暑日を記録し、高温記録地へ仲間入りしている。日本列島、“いつ何処でトンデモナイ高温になるかわからない” という状況になりつつある。
エアコンに頼る生活が進めば、体温調整ができにくい体質に変わっていく。そんな状況の中で、気温は反比例してどんどん高くなっていく。
さあ、どうする!