2024/06/17(月)12:00
★ 自家焙煎の珈琲を出す店が増えたのはうれしい。
♪ 「田園」をこころに鳴らし水無月の茶店であじわう深煎りブレンド
東郷町にあるちょっと洒落た店「こんどう珈琲」に立ち寄った。コーヒーにこだわりを持った人気店で、自家焙煎の定番ブレンド「こんどうブレンド」「さわやかブレンド」「とうごうブレンド」「ふかいりブレンド」の4種類ある。「ふかいりブレンド」を飲んだが、美味しかった。
店内にある観葉植物が目を引いた。名前を聞くと、「カシワバゴムノキ」「ゴムの木じゃないんですけどね」とのこと。
確かに柏の葉に似ているので通称がそういう名前になっているというらしい。「カシワバアジサイ」なんて言うのもあるし、鯛じゃないのに「〇〇タイ」なんていう例はいくらでもある。
それで例のごとくググってみると・・。
学名がFicus lyrata「フィカス・リラータ」。クワ科イチジク属の非耐寒性の常緑性高木。原産地は熱帯アフリカとある。原生地の熱帯アフリカでは高さ12mくらいになる高木とある。
17,000円 49,500円
けっこう高価なもので、左のものはサイズ:全体の高さ:約175cm/幅:約70cm。プラスティク白鉢(8号)の高さ:26.5㎝/幅:23.5cmが、17,000円で売られていた。右側のなんか、受け皿付きで49,500円だ(サイズは分からない)。
これから推量するとこの店のものは、10万以上の価値があるんじゃないだろうか。
しかし、育て方や管理は意外にも簡単らしく、日陰でも育つし冬越しも室内ならばそう難しくは無いようだ。
よくよく調べると、「フィカス(Ficus)」とは クワ科フィカス属の ゴムの木の仲間だとある。人気者のガジュマルや果物のイチジクも含まれており、800種以上あると言われているとか。
フィカスの樹液に触れると皮膚がかぶれることがあり、カシワバゴムノキを扱う時も注意した方が良いという記述があった。
ゴムの木の仲間らしいので、店長が「ゴムの木じゃないんだけどね」と言ったのは間違いだったわけだ。なんだかややこしい。こういう外来種は往々にして、名前や種類が錯綜してごちゃごちゃになったりする。
英名は「fiddle-leaf fig」。fiddleはヴァイオリンのことで、figはイチジク。“ヴァイオリンの様な葉のイチジク” ということになる。イチジクもゴムの木の仲間らしいので、こういう呼び名でも間違いとは言えないわけだ。
フィカス・リラータ・バンビーノ
バンビーノ(Bambino)はイタリア語で「男の子・少年」を意味していて、これはフィカス・リラータを矮小化させたタイプだ。
店内はゆったりとしていて、ガラスで仕切られた部屋もある。
周りにはすがしい風が吹く田んぼが有り、田園交響曲が似合う大らかなシチュエーションの中にある。テラス席もあるので4~5月ころは外で、風の香りを聞きながら珈琲を飲むのも良いかもしれない。
知多郡阿久比町にある「天気輪の柱」もやはり自家焙煎のこだわりの店で、田園を眺めながら珈琲が飲める。ここでは珈琲の木を何本も育てていた。そんなことを思い浮かばせる、ゆったりとしたひと時だった。
天気輪の柱 オーナーが宮沢賢治に傾倒し、文筆業もしている人。