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2025.01.20
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カテゴリ:スポーツ関連

♪ ブータンに畏敬、驚嘆、感服を目頭熱く眺めるテレビ






 今日は「大寒」。一年で最も寒いはずの今日は、春のような温かさ。欽ちゃん風に「どう なってるの?」。全国的に3月並みの気温で、雪国では雪崩や落雪の注意が叫ばれている。



「大寒」の威厳に満ちた響きも形無し。今日・明日はほぼ同じで、気温は緩やかに下がっていくものの一週間ほどは暖かい日がつづくようです。その後も真冬に逆戻りということも無さそうだ。




 昨夜、NHKで世界の屋根・ヒマラヤに位置するブータンであった山岳レース「スノーマンレース」の放送を観た。『NHKスペシャル 秘境ブータン 天空を駆ける』


「NHK+」で、1/26(日) 午後9:49 まで見ることができる。

 世界一過酷な山岳レースの1つとも言われる、究極のウルトラマラソン。コースの平均標高は富士山よりも高い4200m、最高地点は5470m。酸素量は平地の半分ほどしかない場所もある。


 完走すら困難なレースに挑んだのは、世界各国から選抜された9人のトップランナーと国内予選を勝ち抜いたブータン人7人の計16人(女性8人)。日本女性も1人参加している。



レースディレクター「ルイス・エスコバル」さん
「スノーマンレースが世界で最も困難なレースだと考える理由。それは5日間にわたり、ヒマラヤの手付かずの大自然で寝泊りしながら、“超高地”を走り続けなければならないからです。これは豪華なランニングツアーではありません。ヒマラヤの大自然を走るレース。限りなく自然のままなのです」

 実は、レースには、順位を競うこととはまったく別次元の目的があった。


ブータン ツェリン・トブゲイ首相
ブータン ツェリン・トブゲイ首相
「スノーマンレースは国王陛下によって考案されました。このレースは世界中のすべての人々に気候変動への緊急対策を呼びかける王室のビジョンです。私たちはカーボンネガティブの国であり、排出する二酸化炭素量の3倍以上を(森林が)吸収しています。にもかかわらず、ブータンの山々の氷は解けています。地球温暖化は現実なのです。ランナーたちを通して、私たちが地球温暖化の最前線に立たされているということ知ってもらい、この危機について世界に発信してもらいたいのです」

 ブータンでは標高6,000m以上の山に立ち入ることは禁じられています。その理由はヒマラヤの山々は神が住む聖なる場所だと信じられているためです。それにもかかわらず国王は、このレースでなんとかブータンの窮状を世界に知らしめるために国運を賭けた、まさに英断だった。

 過去にも温暖化のために氷河が溶け、氷河湖が決壊し大規模の水害を経験している。そして今この上下に並んでいる二つの氷河湖の上の堰堤の氷河が調査の結果、大部分が溶けて今にも決壊しそうだという事が判明している。




 3年前の集中豪雨で、突然地滑りが起きて村の10人が命を落としている。ここ10年の間に地元では気候が劇的に変化し、雨が降ると豪雨となり、牧草地の地すべりや土砂崩れが起きる。ヤクが好む牧草が減り遊牧民はより高地へ行かなければならず、ヤクの飼育が難しくなっている。



 いくら気候変動による悲劇が起きても、教育を受けることもなく遊牧民として生きてきた彼女たち。気候変動の原因が一体何であるのか、世界がその事実をどう受け止めているのか知るすべはない。
 もしスノーマンレースで優勝すれば賞金が出るため、それが暮らしにとっては大きな助けになる。レースに参加することで、環境意識も高い世界のトップ選手から気候変動に対する考え方を学ぶよい機会ともなる。
 このレースの参加者たちの多くはレースに参加するまで、自国から遠く離れたブータンで起きている氷河湖決壊の危険を詳しく知らなかった。今回、選手たちは自らカメラを持ち、気候変動の最前線を記録。
 レースを走りながら、地球温暖化によるヒマラヤの氷河の融解や氷河湖の決壊が住民にもたらすリスクに関する実態をリポート。時には選手どうしで熱い議論を交わす様子には鬼気迫るものがあった。

 
クレア・ギャラガー選手(アメリカ)  パスカル・エグリ選手(ノルウェー)
クレア・ギャラガー選手(アメリカ)
「なんてこと。ここの村はあそこの氷河湖が決壊したら流されてしまいます。でも、これは本当に私が今まで見てきたものの中で、最もすば抜けて美しい場所のひとつです。私の全人生の中で」

パスカル・エグリ選手(ノルウェー)
「太陽が昇り、6500mの山々とヤクを照らしました。信じられないほど美しいそこにはお茶を持ったおばあさんがいて…(嗚咽)。とても美しくて、道の脇で私たちを待ってくれていて、お茶を入れてくれて…本当に言葉にできない(嗚咽)」


サイモン・ムトゥイ選手(タンザニア)
「初めてこの企画を聞いた時は、ブータンがどこにあるかさえ知りませんでした。走ってみて、ブータンと氷河を抱く私の故郷キリマンジャロの問題がとてもよく似ていることが分かりました。世界の中でキリマンジャロやブータンの山岳地帯のような地域に住む一部の人々が、最も気候変動の影響を受けるのでしょう」

ケリー・ハルピン選手(アメリカ)
「私たちは自然と共に暮らしていない。自然から離れた快適な生活にはぜい沢な日用品もある。だからヒマラヤに暮らす人たちほど気候変動を実感できていない」
 レース終了後、選手たちはSNSやホームページ、講演会などの場で、ブータンで起きている気候変動の実情をリポートし始めているという。



選手たちのレース後の言葉

モハマド・アラファト選手(バングラデシュ)
「低地の国バングラデシュでは洪水の影響を強く受けています。海面が上昇し島が水没していくのを目の当たりにしています。私はこのスノーマンレースを通して、気候変動がどのように起き、世界にどのように影響を与えているのかを知ることができました」

サイモン・ムトゥイ選手(タンザニア)
「私の国には『マジ・ニ・ウハイ』という言葉があります。「水は命」という意味です。山を走っていると川の流れが見えます。それが人々に命をもたらしています。同時に水は破壊ももたらします。氷のとける速度が遅くなり“水が命”であり続けますように。水は命。マジ・ニ・ウハイ」

ロザンナ・ブハワー選手(ドイツ)
「私にとってとても大きなレースでした。子どもたちやブータンの町の人たちに見守られながらゴールした瞬間、心が強く揺さぶられました。今後は自分のためだけではなく正しい目的のためレースに出たいです。本当に飛行機に乗る必要があるかをちゃんと意識し、温暖化対策や自然との調和についてアスリートとして意見を発信していきたいです」


ルーク・ネルソン選手(アメリカ)
「人生で最も美しいレースでした。人々、山々、とてもたくさんのことを感じました。すばらしかった。とても感謝しています。ブータンのような場所は他にはありません。だからこそ、このレースが存在し私たちが今後何をすべきかが重要になります」

クレア・ギャラガー選手(アメリカ)
「今日もこの地球で生きていることは奇跡のようなことです。走ることで地球を大切にしようという意欲が高まることに気づきました。だから今からでもランニングに出かけてください」


丹羽薫さん(参加者の日本のウルトラマラソンの第一人者)
「5日間をかけヒマラヤの超高地を駆け抜ける186kmのコース。なかなか普通の人が踏破できる道のりではない。けれど山岳マラソンランナーが走るからこそ、長距離を移動しながら様々な光景を丁度良いスピードで見つめられる。」
 猛者は清々しくこんな言葉を口にする。

 いい企画の番組だったし、参加者たちの姿が "曇り淀んだ私(我々現代人)のこころ” を刺激し、多くのことを思い起こさせてくれた。人それぞれ感じたことは違うだろうが、「人間っていいな!」という清々しさも、凄さの上に重なって感じることができた。目頭が熱くなたったし、何度も見たいと思った。



 ブータンでは、このままでは今世紀末までに氷河の75%が消滅する。





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最終更新日  2025.01.20 12:04:20
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
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