
♪ アメリカが悲鳴を上げて日本が地震に怯える新たなフェーズ
「私たちは、人間以外の動物が本能によって環境を認識し、生まれつき決められた行動によって機械的に反応していると見なしてきたが、彼らは明らかに考え、意図的に行動している」
「人間に近い中枢神経系をもつ霊長類や哺乳類だけでなく、クラゲやイソギンチャクなどの散財神経系をもつ動物、動けない植物でさえ、環境の変化に彼らなりのやり方で的確に反応し、生き方を臨機応変に変えている。」
山際寿一(霊長学者。京都大学前総長。総合地球環境学研究所所長) |
「植物は、五感以外に少なくとも15の感覚を備えている。重力、磁場、湿度を感じ、その量や大きさを計算でき、土壌の化学物質含有率も分析できる。個体としてだけでなく動物のように集団的な振る舞いをすることもある。」「植物には知性がある。」植物の感覚は人間よりずっと鋭い。
ステファノ・マンクーゾ(イタリアの植物学者) |
人間以外の生物たちは、生きるための「智慧」を人間以上に持っている。
植物の8~9割の根に共生している菌根菌は、土壌中にある窒素やリンなどの栄養分を菌糸で吸収し、植物に供給する。代わりに菌根菌は植物が光合成によって生産した糖類などをもらっている。森の老樹・マザーツリーは、菌根菌を通じて根元に生えている若木により多くの炭素を送り成長を促している。
マザーツリーを伐採すると、地中の微生物や炭素貯蔵量が減り、生き物のネットワークが壊れ、森林の多様性が失われてしまう。 |
植物は、自分では必要のないほど光合成をして、惜しげもなく葉っぱを虫に、木の実を鳥に、落ち葉を土壌の中の微生物や小動物に、穀物を人間に与えています。そして、草食動物を養い、肉食動物がそれを食べる。
もし植物が利己的に振舞い、自分に必要な分しか光合成をしなければ、地球上に他の生物が生存できる余地はまったくないことになる。
生命の歴史は闘争と競争の歴史で、利己的に振舞ったものだけが生き残ったという見方は、20世紀の遺物になる気がします。
福岡伸一(分子生物学者。ロックフェラー大客員教授、青山学院教授。) |
人類ははるか昔から他者(人間以外の生物、非生物も含まれる)と身体を共鳴させながら、世界の動きを感じ取って来た。
近代科学はすべての動きを止め、言葉によって要素に切り分け、それぞれの機能を分析することに傾注してきた。しかし、それらはすべて様々な動きの中にあり、相互に関連しあっている。
言葉を始めとする人間独自のコミュニケーションを発達させることにより、他者と身体を共鳴させ動きを察知する能力を失いつつある。それを復活させて、壊れかかった地球と生物圏を救わねばならない。
言葉に頼らず、「あわい」というあいまいさや「間」を許すという感覚が、人間以外の生物との会話には重要であると、私たちは気づきつつある。山際寿一 |
本当に重要なことは何なのか。人間はようやくその不遜な思い上がりに気づき始めている。山際寿一氏は、アニミズム(人間や動物、植物、無生物など、すべてのものに霊魂が宿っているという思想や信仰)にその修正の糸口を見いだしている。
人間以外の生物と調和し共存するために、非科学的だと等閑視されてきた異世界。これらの中に深遠な野生の智慧が内包されていると。
地球上で一番偉い存在だと思い込み、やりたい放題に破壊を繰り返してきた人間。そのツケがじわじわと現れて、今、さまざまなしっぺ返しに見舞われている。
|
アメリカでは週末の14日から低気圧が急速に発達し、南部から中西部にかけて激しい嵐が発生。竜巻や林野火災が多発してこれまでに7つの州で40人の死亡が確認された。
15日までの24時間にアラバマ州やミズーリ州など8つの州で合わせて40の竜巻が報告されたほか、オクラホマ州では130か所で林野火災が発生し、400棟を超える建物が被災した。
大雨、洪水、山火事、竜巻が、広範囲に同時に発生するという未曽有の大災害。
アメリカでは最近、カリフォルニアでも山火事で大きな被害が出たばかり。
トランプはこれでも "地球温暖化はでっち上げだ” と言い張るのだろうか。
|
|
|