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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2025.04.24
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カテゴリ:素晴らしいこと

♪ 菌根のうごめく世界知りてより足に菌糸の忍び寄るゆめ



「人間は、遠く離れた人々と連携を取るために埋めた電線網や光ファイバーケーブルを誇りに思うかもしれないが、樹木は数百万年前からそれをしていた。革命的な発見だ」
 2021年に出版された『Findinng the Mather Tree(マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険)。



 あたかも意思や心を持っているかの如く、植物同士が助け合って生きているということを、20数年間にわたって克明な実験で突き止めた画期的なドクメンタリー。赤裸々につづられ500ページを超えるものになっている。

 アメリカシラカバとダグラスファーは地下の菌類ネットワークを通じて会話している。病原菌からも守り合い、害虫の被害も連絡し合い、情報をやり取りしているという事実。
 木と菌根菌との関係を突き止め、同種であることを判別でき、そうでない種へも水や栄養を与え、あたかも部族全体を養うごとくやり取りしている母なる大樹。様々な菌類を通して炭素やミネラル水分を分け与え、見返りに生成した糖を与えて相互に助け合っている。

 様々な木が混ざり合っていることで豊かな森が形成されている。その地下には100種を超える菌糸が縦横に伸びて重なり合い、つづれ織りの絨毯のごとく張り巡らされている。

 樹木は競合しあっているだけで共同・共生などしているはずがないと信じられてきた。掘れを根底から覆し、親木から幼木へ、他の木も同じように養うマザーツリー。樹種によって異なる菌根菌を持ちそれらが協調して木と木の仲立ちをながら幼木を育てている。

 人間社会、ヒトの脳と似た仕組を持ち、バラバラではなく、全てが関連し繋がっている。森は共同体として存在している。はるか昔から崇高な営みが為されていることを、原住民たちは知っていた。科学の発達によって却って見えなくなっていることが如何に多いか。細分化することの弊害は現代医学にも言えること。

 訳者のあとがき
【 木は互いにつながり合って会話している、と聞いても、私はとくに驚かなかった。そんなようなことが書いてある本は前にも読んだ気がしたし、映画『アバター』に出てきた「魂の木」ってそんな感じじゃなかったっけ……と思ったら、その魂の木のコンセプトが、本書の著者スザンヌ・シマードの研究をもとにしたものであることを知って、むしろそのことにびっくりした。

 スザンヌ・シマードは、人々の森を見る目を変えたと言われるカナダの森林生態学者であり、この分野では世界的に名高いブリティッシュコロンビア大学の教授として教鞭をとっている。木と木が菌根菌のネットワークでつながりあい、互いを認識し、栄養を送り合っていることを科学的に証明してみせた彼女の研究は、森林生態学に多大な貢献をし、その論文はほかの研究者たちによって数千回も引用されている。TEDトークの再生数は530万回を超える。(中略)

 木が互いに会話していることをハリウッド映画から教わってすんなり信じた私とは違い、著者はそのことを、森が語る言葉に耳を傾けるなかで自ら発見した。実験のために森に何百本もの木を植え、長い時間をかけて観察し、失敗しても辛抱強く繰り返す──それは、私には想像もつかないような過酷な作業であったに違いない。

 同時に本書には、一人の女性として生きていくうえで体験するさまざまな試練や苦悩を、森から学んだことと重ね合わせながら乗り越えていくさまが赤裸々に綴られ、思わず深く感情移入してしまう部分が随所にある。森林生態学の観点からだけでなく、回想録としても非常に読み応えのある本に仕上がっている。】

 いい本だが、何せぶ厚い。読むのにかなり時間がかかる。内容も濃いので、ここに書くべきことも多すぎて書ききれない。
 要約した文庫版を出してほしいものです。


 ◆スザンヌ・シマード
 カナダの森林生態学者。ブリティッシュコロンビア大学 森林学部 教授。カナダ・ブリティッシュコロンビア州生まれ。
 森林の伐採に代々従事してきた家庭で育ち、幼いころから木々や自然に親しむ。大学卒業後、森林局の造林研究員として勤務、従来の森林管理の手法に疑問を持ち、研究の道へ。
 木々が地中の菌類ネットワークを介してつながり合い、互いを認識し、栄養を送り合っていることを科学的に証明してみせた彼女の先駆的研究は、世界中の森林生態学に多大な影響を与え、その論文は数千回以上も引用されている。
 研究成果を一般向けに語ったTEDトーク「森で交わされる木々の会話(How trees talk to each other)」も大きな話題を呼んだ。
 

TEDトーク「森で交わされる木々の会話」日本語訳付き
クリックで、You Tubeへ

 植物に感心がある人はすでに読んだり観たりしているかもしれませんが、人間がもっともすぐれた生物だと思っている人など、是非この植物の世界を知ってほしいと思います。
ダグラスファー(Douglas fir)」
 マツ科トガサワラ属・針葉樹
 北米産(北米・東西にはロッキー山脈から太平洋岸まで。南北にはカナダのブリティッシュ・コロンビア州からメキシコまで。)

 北米太平洋沿岸の温帯雨林に分布している樹種。分布域は北海道よりも高緯度であるが、暖流により冬でも温暖で、かつ年間降水量は数千mmに達するため、植物の生育に適した環境であり、生物多様性の高い世界的にもユニークな森林生態系を成しているとか。

 高さは60 m以上になり、大きなものは高さは75 m、直径2 - 3 mにも達する。成長がとても早く、300 - 500年ほど生きる。


Fire Woodより

 

 学名:Pseudotsuga menziesii 気乾比重:0.55
 別名:ダグラスモミ(Douglas fir)オレゴンパイン (Oregon pine)
 和名:べイマツ(米松)、アメリカトガサワラ(アメリカ栂椹)




 構造材に国産材を使って欲しいという要望がなければ、ほとんどのケースでこの『ダグラスファー』が構造材として使われると言っていいほど国内の住宅産業資材に広く浸透し、ほぼ全国的に使用されているとか。

 我が家の梁も、この「米松(ダグラスファー)」が使われている。昭和の初期から盛んに使われ出したらしい。



 建築材として利用され、ほとんど腐らないことから、外壁や骨組みの材に使われる。栽培時は別として、伐採後の木材は、利用する前の殺虫処理や殺菌処理をする必要がないといわれている。製材業のベイマツ材の供給量は年々増えており、近い将来も増え続けると見られている。

 適度な硬さを有し、加工性・耐久性に優れ、木目が美しいなどの点で、住宅用建材としては優れた資質を備えいる。アメリカ国内はもとより、日本でも木造枠組壁構法の建材用として需要が高く、日本のホームセンターでも簡単に入手できる。(Wikipedsiaより)






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最終更新日  2025.04.26 13:30:07
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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