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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2026.03.11
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カテゴリ:素晴らしいこと

♪ にっぽんの風土うれしや微生物の力遍くこの食文化



 北海道余市で世界に名を馳せるワイン醸造家がいる。曽我貴彦(53歳)氏。
 “幻のワイン” と呼ばれている逸品「ナナツモリ ピノ・ノワール」 をリリースし、2020年2月、世界最高峰とされるデンマークのレストラン「ノーマ」のワインリストに日本産として初めて名を連ねたという。凄いことだ。


Domaine Takahiko
フランスの伝統の中で作られた言葉の重さで、自分を縛りたい。

 フランスのブルゴーニュ地方では、自社畑のブドウのみからワインをつくる比較的小規模な生産者のことを「Domaine ドメーヌ」という。繊細で複雑な味わいのワインを作っている。 世界中で和食が定着した今、ワインも薄く繊細で余韻が続くスタイルが高く評価されているという。

 卸値は1本4千円弱だが、国内のネット市場では数万円以上、海外の三ツ星レストランで注文すれば十数万円になるという。「ルビー色の液体を一口含むと、極上のすまし汁のようで、森で嗅ぐ湿った土の香りが鼻腔に立ち上る」という。

 実家は長野県小布施町の酒蔵。東京農大で酵母などを研究していて、自分でもワインを作りたくなった。「100%国産のブドウ」の理想を掲げる栃木県のワイナリーに入社し、上質な日本ワインを造ろうと奮闘する若手生産者たちと勉強を重ねた。10年間、ココファームワイナリーの農場長として働く。その間、日本中、世界中のワイン産地を巡る。

 ここで着目したのが「自然の力」。宮沢賢治のいう農民の自然観、福岡正信の「自然農法」、ドイツの思想家が提唱する「ビオディナミ」などを実践。たどり着いたのが「有機栽培のブドウを野生酵母で自然発酵する手法」

 新天地に選んだのが、冷涼な気候がブルゴニュに似ていて、古くからの醸造用のブドウの産地でもあった「余市」だった。本州での栽培は難しいとされてきたフランス原産の「ピノ・ノワール」で勝負に出た。余市が年産二千リットル以上で醸造免許を取得できる「ワイン特区」だったことも良かった。



 あのロマネコンテで有名なピノ・ノワールは私も好きなもの。繊細で自己主張しない味は、安物だと味気ない感じがする。その本質を究極まで引き出して、名品に造り上げるには、「微生物の豊かな土壌と、柔らかな水」が必要になる。余市にはそれが有るというわけだ。

 火山性土壌の日本は軟水(石灰岩層の欧州は硬水)、そして日本特有の湿度によって森の土や空気の中に多様な微生物がいる(チリやカリフォルニアは乾燥している)。樹液にむらがる虫や鳥、風に乗って、ブドウへも運ばれる。

 それで、ブドウをタンクに入れて数日後、何もしなくても野生酵母でゆっくり発酵し始める。「長い歳月をかけて形成された土地の微生物世界の微妙なバランスがワインを腐らせることなく、複雑で心に響く美味しさをもたらす」という。



 2010年に余市の登町で開業。古い倉庫を利用したり、発酵タンクをプラスチックにしたりでブドウ栽培農家の参入を増やしていった。現在13軒あり、若手が上質のワインを生産して生計を立てられていることが嬉しいという。



 全校生徒7人だった小学校が22人となり、「食」全体に視野を広げ、世界の観光客を迎えるための宿泊施設も出来始めているという。

 ここのワインは寿司とも相性がいい。マグロの赤身や鯛の昆布締めなどの握りにも合う。今後は「ロゼ」を造って、薄くてうまい「お出汁感」で、おいしさの基準を確立出来るんじゃないかと考えている。

 私にとっての理想の日本で醸すワインは、味、香りにおいて日本の風土に馴染み、日本の食の美しさを表現できるワインであること。
 世界の人々に溶け込むグローバルワインでなく、グローバルとはかけ離れた私たち農民の生活の中にも溶け込み、涙を流せるような感激を味わえるワインを理想としている。
 ミネラルより旨味を重視し、果実味より森のような繊細で複雑な香りを重んじるワイン。瓶熟においては、美しく日本の森や里山の四季を表現できるワイン。


 20年以上寝かせて、熟成の過程で四季を表現できるワインも素晴らしいと思うが、個人的には年月が長ければよいとは感じていない。やはり30年必要とされるワインにおける春や夏の風景は、重すぎて日本の食材や食文化に馴染みにくいと感じる。

 一方で力のないワインは、春と冬は表現できても、夏と秋を表現できないことが多い。
大切なことは、夏と秋の風景をいかに美しくワインで表現できたが非常に大切なことであり、その四季を10年で表現できるのであれば、素晴らしいことであり、すごいことである。
 いくら長く熟成できても、美しい紅葉の秋(初秋)を表現できなく、深い秋(晩秋)になってしまうワインではダメなのです。


 日本のワインであるなら、各四季における日本の神社仏閣の参道を歩いているような「春」「夏」「秋」「冬」を表現しているようなワインを醸したい。特に私は紅葉が綺麗でブドウも実り、花が咲いて、キノコも穫れる秋の始まりが好きであり、それを美しく、感激のあまりに涙が出る世界を表現したワインを醸したい。          
Numeroインタビューより

 以前、どぶろくで世界の酒業界の好奇心を掻き立てている佐々木要太郎氏を取り上げたことがあった。この人と多くの部分で共通している。日本の気候風土と醸造文化、こだわりと粘り強さで独自性と独創性を確立している。
 日本という国が持っているポテンシャルを最大限引き上げて、どぶろくとワインという同じではないが共通点の多い醸造の世界で、世界基準を越えたところまで昇華させている。

 以前も書いた。
 私が感じたのは、日本の古くから培われてきたものの中に世界に誇れるものがまだまだ眠っているんじゃないかという事。伝統をそのまま踏襲するのではなく、一度疑って、その本質にあるものを探り出すこと。
 伝統文化が形骸化していて本来の意味さえ分からなくなっていることも多い。現代の経済や効率とかの外側にある重要な何かが、蔑ろになっている気がする。

 日本人という類まれな知性がもたらした、世界に誇れる多様な文化。
 追及する好奇心が忍耐と諧謔とあいまって、長い時間をかけて醸成されてきた様々なもの。見失ってしまっている「磨けば光るもの」が、今後の日本を救ってくれる力になるに違いない。


Read More(https://takahiko.co.jp/access)









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最終更新日  2026.03.11 20:29:09
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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