書かずにはいられなかった、香川・兵庫、両県警への意見
どんな極地の寒冷地獄よりも寒い思いをする事件のことを書かざるを得ません。 恐らく世界の犯罪史上に特筆大書されると思われる尼崎連続一家乗っ取り事件ですが、事件拡大を防ぐ機会があったと思われます。 下記の2つのWeb記事がその手がかりです。尼崎連続変死:男女不明の直後、警察相談応じず(毎日新聞)http://mainichi.jp/select/news/20121017k0000e040230000c.html尼崎連続変死告発の男性 命懸け潜伏 偽名使い近くで監視(スポニチアネックス) http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/10/18/kiji/K20121018004353340.html 読んだ後、私は暫く動けず、何も手につきませんでした。「愕然」という言葉では足りない程の衝撃でした。 何時間かPCの前で悶々とし、余りに深い絶望に心が折れそうなのを奮い立たせながら、下記の文章を書き、兵庫と香川の県警本部の「ご意見コーナー」及び、香川県議会事務局の「ご意見コーナー」に投稿しました。掲載したのは香川県議会事務局のフォームで送ったものです。『県外に住む私が、意見・要望を送信することをどうかご容赦下さい。 繰り返し報道されており、現在も捜査が継続していると思われる所謂「尼崎連続殺人事件」に関して、どうしても香川県警の対応に疑問・不審の点があり、ご意見致します。 10月17日15時36分に更新された毎日新聞のWeb記事によると、高松市の被害者(谷本さん)が高松東署と高松南署で相談した際、「事件ではない」として動かなかったそうですね。http://mainichi.jp/select/news/20121017k0000e040230000c.html どうして、「事件ではない」のですか。自宅に押しかけられて数ヶ月に渡って暴行暴虐の限りを尽くされ、家の前でメガホンで怒鳴られたり、挙句には、娘さんが2人とも連れて行かれたのですよ。これの何処が「事件ではない」のですか。これが「事件」でないのなら、「事件」とは一体何ですか? 市民の暮らし・安全を守るのが警察ではないのですか? 民事不介入の原則が怖かったのですか? 法律を守っても、市民の暮らし・安全を守れなければ、法律も警察も、何の意味もないではありませんか。 10月18日6:00に更新されたスポニチのWeb記事によると、谷本さんは、この後、名前を変え、独力で角田被告を監視するという、命がけの行動に出ておられます。 http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/10/18/kiji/K20121018004353340.html どうして、一市民がそこまでしなければいけなかったのですか。百歩譲って谷本さんのお宅での暴行暴虐が止められなかったとしても、せめて、谷本さんが相談なさった2003年の段階でどうして、真剣に捜査を始めなかったのですか。瑠依さんの結婚が2005年、茉莉子さん殺害が2008年、大江さん一家が巻き込まれたのが2009年です。これらが防げたのかも知れないのですよ。 「結果論です」とはどうか言わないで下さい。谷本家での暴行暴虐も、その後の凄惨極まる展開も、そんなことで片付けられるものではありません。お父さんが近所で見張っているのに、茉莉子さんは殺されました。生き残った関係者も、人生を破壊されました。精神の傷の深さ・大きさは想像を絶します。命を懸けて勇気ある行動をとった谷本さんも、娘さんを守れなかった悔恨を生涯抱えなければならないのですよ。 どうかお願い致します。福島第一原発の事故を検証したような独立した調査委員会を作り、「事件の早期捜査に着手できなかった理由」「拡大を防げなかった理由」を徹底的に調査し、今後に役立てて下さい。「結果論です」「不幸な事でした」「已むを得ませんでした」「お詫び申し上げます」。そんな言葉で片付けないで下さい。私は、亡くなられた方達の無念・絶望・悔しさを思う度に、心が凍死しそうになります。 当時の責任者の首を飛ばせとか、給料を没収して欲しいという処罰の要求ではありません。原因と再発防止を真剣に考えて下さい。「民事不介入」の原則が手枷足枷になったのなら、国に法改正を働きかけて下さい。 市民が、剥き出しの暴力に曝された時、警察を頼れなければ、一体どうすれば良いのですか。県会議員や事務局の皆様にもご家族はおられるでしょう。どうか、他人ごとにせず、自分達の事として捉えて下さい。 長文・乱文、失礼致しました。 尚、この文章は私個人の意見であり、他の如何なる個人・組織とも無関係であることをお断りしておきます』(私の個人情報は略) 冒頭にも書いたように、県外に住んでいる私が送ったところで、何の意味も無いかも知れません。返事も来ないかも知れません。ですが、何かせずにはいられませんでした。自分が小説を出す目標を全力で追いかけていた時、絶望と孤独の中で息絶えていった方がおられるかと思うと、とても、「過ぎた事」とは、どうしても考えられないのです。 このような意見送信は、香川県や兵庫県に在住の方が行うのが最も効果的というのも分かっています。このブログは1日平均14アクセスに過ぎない、何の影響力も無いものかも知れませんが、一人でも多くの方が、「原因究明と再発防止を求める意見」を、香川と兵庫の関係機関に送って欲しいと願います。兵庫県警メールコーナー http://www.police.pref.hyogo.jp/mail/index.htm香川県警 ご意見・ご要望 http://www.pref.kagawa.jp/police/iken/index.html香川県議会 ご意見箱 http://www.pref.kagawa.lg.jp/gikai/ 兵庫県議会には、何故か、「ご意見コーナー」が有りませんでした。私が見つけられなかっただけでしょうか。 オウム真理教の事件以来、人間性を疑う事件が続発していますが、遂にここまで来てしまったのですね。この国は、原発でも、警察でも、本来あるべき筈の信用が次々とメルトダウンを起こしているようです。