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えんげきざんまい

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2008.05.25
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カテゴリ:演劇感想
なんと!
『まどろみ』が倉持氏作品の初観劇だったんですが、
こんなに食いついてしまったとは!!

まどろみ.jpg

自分とそっくりの人間を見るというドッペルゲンガー現象
それをモチーフとした舞台。
やはりあらすじに関する予備知識のないまま観劇してしまったが…
そういうことだった。はは。

主人公の零時(近藤公園)はとつみ(ともさかりえ)と亡き父の家に住んでいる。
そこには、零時の叔父・修平(六角精児)も零時の金目当てに一時的に同居している。
ある日、芽里子(村岡希美)という女が家を訪ねてきて、零時のことを「半年前に深い関係になった人」と言いだす。
だが零時とつみは、その人は「人違い」という。
ある日新宿で零時と瓜二つの人物に出会ったことがあり、名前も知らないその人と零時を勘違いしているのではないかと言うのだ。
そんな折に現れたゲイの日達(玉置孝匡)。
彼もまた、零時を自分の恋人「三津屋一輝」だと思い込んでやってきたのだった。

瓜二つの人物が3人…?いや2人…?同一人物…?
次第に現れてくる各人物の欲望。
現実と非現実が混ざり、どんどん物語が錯綜し…


てなかんじでした。
ええ。

非常に頭の中「?」マークで埋まる。
しかしそれが非常に良い緊張感と期待感を生む。

…て、アタシ「失われた時間を求めて」とか「恋する妊婦」とかでもそう書いてないか?!
いや、それとは違うんだ。

だまされながら観る感覚。

話が抽象的で分からないというわけでなく、
だれが本当のことを言っているのか、どれが現実なのか、
そういう意味での「?」


結局どれが真実だか分からぬまま芝居が終わるが(理解力足りないなぁ)、
最後の結末が衝撃的で、「!」に。
それははっきりとした真実で、事実。

現実や真実がどれ云々よりも、話の不確かさが心地良い。
あやふやな設定で観客に終始考えさせる演出・脚本力に脱帽
こんなに何が嘘か本当か邪推した芝居は初めてだ。
そういう意味で自分の中では斬新だった。
(ポツドール以来に感じた斬新さ!)

後で結局どういう設定だったのだか、
パンフレットや各演劇批評ブログで確認して分かったけどね。
は、はずれた!!
やっぱり騙されていた…
でも知らない方が良かったかも。あやふやな方が魅力的なストーリーだと思う。

役者。下手な人がいない。
演技に疑問を持たないからこそ話に純粋に酔いしれる。
ということはやはり、客を惑わせるような演技力にも脱帽
近藤公園がすっごく格好良く見えた。
どうしよう。

ともさかりえも舞台人というイメージは全くなかったが
全く違和感なし。

他の方は初見?
と思ったら村岡さんは『キル』で、
六角さんはいろんなドラマ(死化粧師とか野ブタとか)や『橋を渡ったら泣け』で観てた。
あーあーあーなんで記憶ないんだろ。

先日から気になっていて、その期待に見事こたえてくださった倉持裕氏ですが、
パンフやプレイガイドのインタビューを読んだら、
「岩松了」
という言葉がちらほら。
ほほう、岩松了の舞台に出ていた人だったんですね。
かなり岩松氏の影響を受けていたようで。
舞台も確かにテイストから岩松氏の影響をうかがえる。
でも岩松氏とは違う、脱却されたテイスト。
(だってアタシ岩松作品苦手だもん)
すごいなぁ。

さぁペンギンプルペイプパイルズのお芝居も楽しみになってきた!!
(7月、『審判員は来なかった』)

近藤公園のために、
今秋の劇団外、本谷有希子も絶対観ると思う。
どうしよう。

う~んとりあえず良かった!!良すぎた!!


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M&O plays プロデュース『まどろみ』
作・演出
倉持裕
キャスト
ともさかりえ、近藤公園、村岡希美、玉置孝匡 六角精児

日時
東京(あうるすぽっと):2008年5月15日(木)~25日(日)
石川(こまつ芸術劇場うらら):2008年5月29日(木)
神奈川(藤沢市湘南台文化センター):2008年5月31日(土)

http://www.morisk.com/plays/mado/index.html





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Last updated  2008.05.26 01:48:41



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