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カテゴリ:演劇感想
![]() いやぁ~すごかった。 すごく良かった。 久々に共感できた作品。 実感をもって「こわっ!」と思える作品。 『女教師は二度抱かれた』 あらすじ(チラシより抜粋) 演劇界の風雲児と呼ばれる劇団の演出家は、 歌舞伎界の異端児と注目されている女形とタッグを組み、 新しい現代の歌舞伎を創造しようと、威勢よく狼煙を上げている。 そんな前途洋々の彼の前に、高校時代の演劇部の顧問である女教師が突然現れる・・・。 これは、壊そうと思っても壊れないものと、 壊れてほしくないのに壊れていくものの物語である。 染五郎丞が歌舞伎界の異端児役だと思いきや。 演出家役 かわりにサダヲ氏が ゲイの歌舞伎役者 …なんじゃそりゃ!!! グループ魂ファンとしては、歌舞伎俳優役のサダヲ氏はとっても美味しいけどね。 生の「中村屋!」が見れたわけで(役名が「滝川」だったから“滝川屋”だったけど)。 そしてこの2人がタッグを組んで、 シアターアドバルーン(コクーンのパクリ?)で演劇をするということになっている。 その前にビールメーカーの粋なはからいで2人コラボの発泡酒のCMを作る。 そんな折、演出家のもとに現れたのが女教師の大竹しのぶ! この雨久という演出家は、18年前の高校時代に演劇部顧問だったこの女教師を抱いていて、 それが1度目の抱かれたってことだと思うんだけど。 この女教師、今更ながら「舞台に出して」といきなり言い出し…! …っつーのが第1幕の最初のあらすじ。 この後は、女教師の一生涯を振り返ることを軸に置いたストーリー。 ネタバレになるのでこの辺までしか書きませんが、 感想としては、以下。 ●大竹しのぶのキチガイじみた演技がすげー際立っている。 ○市川染五郎がこんなにも人間くさい役をしていていいのか。 (格好いいからこそ悲しんだり嘆いている人間じみたシーンで彼を身近に感じ、共感がもてる) ●阿部サダヲ、いっそのこと歌舞伎役者になった方がいいんじゃないのか ○市川実日子、ほっそ! ●宍戸美和公、もっとほっそ!! ○3時間半(うち休憩20分)ありながら集中力が続くのは、話とキャストが魅力的だから ●舞台の転換が演技中に行なわれるので、暗転がない、そこがテンポ良い ○だから装置がウィーンとあらゆるところから出てきて面白い ●平岩紙が染五郎とキスしててちょっと嫉妬(私のかわいい紙ちゃんをとって…!という意味で) ○星野源がゲイやってた。でも女装の方が似合う(「7人の恋人」より)。 ●細々と入れてくる松尾さんのシュールな笑いのネタ。 そのうちのひとつも思い出せないのが、ホントにくだらないほどの笑いだったという証拠。GOOD。 ○松尾さん、人生で騙されたことあるのかなぁ…と心配になった 自分としては、 みんなもがいてもがいて、それでも必死に生きているんだけれど、 なかなか幸せになれないってメッセージを受け取ったんだけれど、 一緒にみた友人は、 自分が知らぬ間に人を傷つけて、運命を狂わせているから気をつけろ っていうメッセージだよこの演劇は~ って言ってた。 多分友人の言ってる方が正しいと思う。 過去に抱いた夢のこと、 大人になるにつれてどんどん汚れていく自分のこと、 絶望や失望、運命、 なんかそーんなことに共感したなぁ…。 ネクラな人ほど分かると思う。
もっかいぐらい見たいなー。 泣きはしなかったけど心はわんわん泣いてる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.11 01:06:54
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