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えんげきざんまい

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2008.08.10
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カテゴリ:演劇感想
女教師は二度抱かれた.jpg
いやぁ~すごかった。
すごく良かった。
久々に共感できた作品。
実感をもって「こわっ!」と思える作品。




『女教師は二度抱かれた』


あらすじ(チラシより抜粋)
演劇界の風雲児と呼ばれる劇団の演出家は、
歌舞伎界の異端児と注目されている女形とタッグを組み、
新しい現代の歌舞伎を創造しようと、威勢よく狼煙を上げている。
そんな前途洋々の彼の前に、高校時代の演劇部の顧問である女教師が突然現れる・・・。
これは、壊そうと思っても壊れないものと、
壊れてほしくないのに壊れていくものの物語である。


染五郎丞が歌舞伎界の異端児役だと思いきや。
演出家役

かわりにサダヲ氏が
ゲイの歌舞伎役者

…なんじゃそりゃ!!!

グループ魂ファンとしては、歌舞伎俳優役のサダヲ氏はとっても美味しいけどね。
生の「中村屋!」が見れたわけで(役名が「滝川」だったから“滝川屋”だったけど)。

そしてこの2人がタッグを組んで、
シアターアドバルーン(コクーンのパクリ?)で演劇をするということになっている。
その前にビールメーカーの粋なはからいで2人コラボの発泡酒のCMを作る。

そんな折、演出家のもとに現れたのが女教師の大竹しのぶ!
この雨久という演出家は、18年前の高校時代に演劇部顧問だったこの女教師を抱いていて、
それが1度目の抱かれたってことだと思うんだけど。
この女教師、今更ながら「舞台に出して」といきなり言い出し…!


…っつーのが第1幕の最初のあらすじ。

この後は、女教師の一生涯を振り返ることを軸に置いたストーリー。



ネタバレになるのでこの辺までしか書きませんが、
感想としては、以下。

●大竹しのぶのキチガイじみた演技がすげー際立っている。
○市川染五郎がこんなにも人間くさい役をしていていいのか。
  (格好いいからこそ悲しんだり嘆いている人間じみたシーンで彼を身近に感じ、共感がもてる)
●阿部サダヲ、いっそのこと歌舞伎役者になった方がいいんじゃないのか
○市川実日子、ほっそ!
●宍戸美和公、もっとほっそ!!
○3時間半(うち休憩20分)ありながら集中力が続くのは、話とキャストが魅力的だから
●舞台の転換が演技中に行なわれるので、暗転がない、そこがテンポ良い
○だから装置がウィーンとあらゆるところから出てきて面白い
●平岩紙が染五郎とキスしててちょっと嫉妬(私のかわいい紙ちゃんをとって…!という意味で)
○星野源がゲイやってた。でも女装の方が似合う(「7人の恋人」より)。
●細々と入れてくる松尾さんのシュールな笑いのネタ。
  そのうちのひとつも思い出せないのが、ホントにくだらないほどの笑いだったという証拠。GOOD。
○松尾さん、人生で騙されたことあるのかなぁ…と心配になった


自分としては、
みんなもがいてもがいて、それでも必死に生きているんだけれど、
なかなか幸せになれない
ってメッセージを受け取ったんだけれど、
一緒にみた友人は、
自分が知らぬ間に人を傷つけて、運命を狂わせているから気をつけろ
っていうメッセージだよこの演劇は~
って言ってた。
多分友人の言ってる方が正しいと思う。



過去に抱いた夢のこと、
大人になるにつれてどんどん汚れていく自分のこと、
絶望や失望、運命、
なんかそーんなことに共感したなぁ…。
ネクラな人ほど分かると思う。

「女教師は二度抱かれた」
2008年8月4日(月)~8月27日(水) Bunkamuraシアターコクーン
作・演出:松尾スズキ
出演:
市川染五郎
大竹しのぶ
阿部サダヲ
市川実和子
荒川良々
池津祥子
皆川猿時
村杉蝉之介
宍戸美和公
平岩紙
星野源
少路勇介
菅原永二
ノゾエ征爾
浅野和之
松尾スズキ

Bunkamuraホームページ
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_08_onnakyoushi.html


もっかいぐらい見たいなー。
泣きはしなかったけど心はわんわん泣いてる。





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Last updated  2008.08.11 01:06:54



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