『恋する妊婦』やっぱり岩松氏作品だった…
あぁぁぁぁぁ…当日券で『恋する妊婦』観劇したんですよ。立見だったんですよ。中2階3,500円の。立ってるのにさぁ、寝るってどういうことよ…。『恋する妊婦』岩松了演出作品。キョンキョンが主役の妊婦役を務めるということでスポーツ紙などで話題に。キャッチコピーは「大衆演劇の一座を舞台に岩松了が贈る、大人のラブストーリー」。<あらすじ>大衆演劇「みなと座」につとめる坪内竹之丞(座長・風間杜夫)とその座員たち。一組のカップル・慎之介(姜暢雄)とあざみ(中込佐知子)が駆け落ちして消えてしまったのをきっかけに、不機嫌になる人もいれば、ハラハラする人もいて、何かしらの人間関係のバランスが崩れていき…ママと呼ばれる座長の妻(キョンキョン)はおなかに子どもがいる。しかしその子どもが誰のものか、誰に恋をしているのか、疑問が波紋を呼ぶ…。てゆーか、正直のところ理解できなかった『死ぬまでの短い時間』の時に抱いた気持ちが再来…。やっぱり岩松作品は難しいですだからあんまりこの作品に対しては私なんかがレビューを書くべきではないと思う。でも何点か気になったところがあったのでその部分の感想を書いてみます。●舞台一座って感じがして良かったです上方系のおちゃらけた感じの舞台に、畳の客席に座布団をひく感じ。なんだろう、畳っていうのがいいよね。浅草歌舞伎とか相撲の国技館で見るようなのぼり(旗)とか立っててね。ちょうちんも飾られている(客席の左右中2階と2階の間にもある)し。会場入口や階段のところには「坪内竹之丞」のポスターが貼ってあるし。雰囲気はすっごく出てた。ちんどんの音が似合う感じ。でも、そんなに味や世界観を出しているのにも関わらず、残念ながら舞台で一座が踊ることもなく、「竹之丞」の座長としての力を見ることもなく…。「大衆演劇の一座を舞台」にするのなら、大衆演劇を見せてほしかったな。●キョンキョン「海岸を歩いていたらくらげに刺されてね…」というセリフがあるのですが、何回も出てきて、かなりキーなようなんですが、やっぱり理解できませんでした。なぜ刺したのが「くらげ」だと分かったのか…なぜ海岸を歩いたのか…誰か教えてください。(てか原作読もう…)●大人計画の2人存在感強いわー。強すぎるわー。脇役なのにあれだけ目立てるのがスゴイ平岩紙は「若い座員」の役で、役柄としては佐藤銀平と大橋智和と米村亮太朗と同じ括りの中。なのにその3人よりも遥かに目立っている他の3人の区別が未だによくつきません…(マーぼうが米村君?やべぇ他の役柄の名前すら思い出せねぇ…しげおくん?ん?ワカラン!)。ちゃんと役柄の性格もすっごく出ているしね。荒川良々はやっぱり昆布のように味の出るお方です●大森南朋氏初めて観ました。超チンピラ系の喋り方に若干ビビッていたワッシ。副座長の橋本役を、ガラ悪い感じで見事に演じていらっしゃいました。ホント怖かったわーこの方の素はそんな人じゃないんでしょ?!(笑)●鈴木砂羽氏橋本の妹役。一番奇妙でデンジャラスな感じだったなぁ。なんでキョンキョンとキスするんじゃぁぁぁぁってところから始まった。すっげー気が強そう沢山出演者がいるのに、誰1人にも共感ができなかったのが非常に残念。その点、『死ぬまでの―』の方がまだ理解の余地があった気がする(秋山さんの気持ちとかね)。この舞台に関しては、いい批評が「しのぶの演劇レビュー」に書かれておりますので、お口直しに読んで『恋する妊婦』の良さを分かってください。http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0209155422.html#more最近自分の中で理解しきれる舞台が少なくて、「自分の器量とか理解力とかがないのかなぁ…」て思うことが多いです。もっと社会を知るべき?!本読むべき?!それとも単にいい舞台との出会いが少ないだけ?!ちょっと切ないなぁ…来週の『からっぽの湖』に淡い期待を抱きます(あ、田中美里観るの3度目だ…)『恋する妊婦』シアターコクーンにて上演中!(28日まで)http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cocoon/lineup/shosai_08_nimpu.html