No.17「神様の約束と律法はどんな関係?」
★Short Message★
No.17「神様の約束と律法は、どんな関係?」
「律法は、神の約束に違反するのでしょうか。絶対にそんなことはありません。与えられ
た律法が、いのちを与えることができるものであったなら、義は確かに律法によるものだ
ったでしょう。」
(ガラテヤ書 3章21節)
今日は、神様の約束と律法の関係について学びましょう。
「神様の約束」とは、創世記15:4です。「あなたの子孫は、空の星の数のようになる。」
と、神様はアブラムさんに約束されました。
アブラムさんにまだ実の子が生まれなかったときに、いや、もう子供ができることを
あきらめていたときに、神様は約束されたのです。しかもその約束は、アブラムさんの思いに反し、いや、思
ってもいなかったほどの内容でした。
そして、この約束は、旧約聖書から一貫して新約聖書を結びつける、聖書の救いに直結する課題となっていたのです。
この約束が与えられたのは、紀元前約2000年頃でした。
一方、「律法」とは、紀元前約1500年頃与えられました。イスラエルの民が、モーセによって出エジプトの
旅路の途中に与えられた十戒から始まるのです。主にレビ記のさまざまな規定が、これにあたります
さて、パウロさんによってガラテヤ書が書かれた時代は、イエス様の十字架から約20年後です。まだ新約
聖書がありません。初代クリスチャンの信仰内容には、ユダヤ教の教えと習慣が色濃く混じっていました。
「律法」を尊重し、その教えに縛られ、日常生活はそれに従ったものが多かったことでしょう。
ガラテヤのクリスチャンたちは、ユダヤ教主義者のクリスチャンたちに惑わされていました。イエス様の十字架
による恵みの救いは、律法を守らなければ完成しないと教えられていたのです。パウロさんは、そんなクリス
チャンたちに書きました。「違います。イエス様の十字架の恵みの赦しは、決して律法によるものではありませ
ん。神様の一方的な恵みの約束によるのです。」
当時の人々は、アブラハムさんを非常に尊敬していましたから、神様のこの約束のことはよく承知していま
した。そして、この約束は、「選ばれた民であるイスラエル人だけに約束されたもの」と、固く信じていたのです。
ここに、大きな勘違いがありました。
パウロさんは言います。「ガラテヤ教会の皆さん、神様がアブラムさんにくださった約束には、異邦人も含ま
れているのですよ。その証拠に、[子孫]は単数形で使われているし、その子孫とはイエス様のことなのです。
ですから、神様の約束は、律法によって無効になるどころか、律法を補って完成させるものなのです。
この教えは、旧約聖書と新約聖書の関係を一言で要約しています。つまり、聖書は一貫して、「神様の
愛による救い」を主張していたのですね。何と驚くべき神様のご計画ではありませんか。
BBN聖書牧師 高見憲次
E-Voice Vol. 67 2004年 12月 23日 掲載
(「祈りの泉」は、毎日午前・午後12時から約10分間放送しています。)
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