はるさめのひとりごと

2020/05/13(水)22:21

《桃花債》再読

読書(325)

日曜日の夕方から読み始めて今日(水曜日)読み終わりました。 去年の暮れに上海で買いました。 通常版(左)をすでに読んでいましたが、腐女子仕様パワーアップバージョン(右) を売っていたので、つい。59元もする超高級品。珍しくハードカバー。 中の人物図もステキ。 宋珧(左)と衡文(右) 天枢(左)と南明(右) この中で一番女の子にモテそうなのは線の細い天枢ね♡♡ 天枢は神仙ですが、下界に降り人て人間として暮らす時は常に病弱という運命。 繊細な美少年ですよ。絶対女の子が夢中になるわね。 ストーリーは、 女に逃げられてばかりいる名家の御曹司、宋珧くん。 貢いだ女にまたまた逃げられたところです。 失意の彼がたまたま入った屋台でワンタンを注文したところ、 天上の神の国から落ちてきた神丹が彼の注文したワンタンの中に偶然 落っこちてしまって、宋珧くんは知らずに神丹を食べてしまいます。 で、神の食物を食べてしまった宋珧くんは図らずも神仙になってしまい。 その後神仙として数千年を天の世界、天庭で過ごすのです。 神仙になって、他の神仙たちと交流しながら楽しく過ごしていた宋珧くん。 彼はある日、天界の最高権力者、玉帝からとある任務を仰せつかり 人間界に降りることになります。 人間界に降りた宋珧くんが出遭う様々な出来事がこの小説の主要部分です。 数年前に読んだ時は「文章が落ち着きすぎてつまんな~い( 一一)」 と思いながら読んだので、あまり印象に残っていなかったのです。 ですが、再度ちゃんと読んでみると、結構楽しい描写も。 人間界に降りて人間の体の中に入っている宋珧くんは、 玉帝から指令が下りてくるたびに 「ちょっ( ゚Д゚) ゚Д゚)!玉帝!人使いが荒いんじゃね?!」 とか心の中で愚痴るんですね。こういう所が元人間の宋珧くんらしい。 こういう部分、最初に読んだ時は気が付かなかったのです。 文章は落ち着いていますが、やはり若い作家さんですよね。 最初は宋珧と衡文、天枢と南明の二つのカップルの物語? と単純に考えたんですけど、読んでみたらもっともっと複雑で。 最後に登場人物をめぐるすべての因縁があきらかになるのですが、 あまりにも最後に種明かしがドバっとまとまってくるので、 もうちょっと小出しに伏線を張ってもらってもよかったかなぁ。 という技術的な感想もあったりします。 ラスト、宋珧くんが力を使い果たして消滅した後輪廻転生を繰り返す部分は (最初はゴキブリから(;^_^A)、やはり手塚治虫の「火の鳥」を思い出してしまいます。 ただ、BLという先入観があるから「そういう風」に読んでしまいますが、普通に読んだら 一般的な「男子の友情物語」にも思える。。。ってくらい大人しい小説です。 まあ、腐女子の手にかかれば一般的な「男子の友情物語」も たちまちBL小説になったりしますけどね。 そして、「アノ」疑惑。 やはり改めて《桃花債》を読んでみると、設定が《三生三世十里桃花》とまるかぶり ですね~。作者を知らずに読んだら同じ作家の人が書いた?と思うくらい。 やはり盗作認定は正しかったと思います。 しかし売れ行きは盗作の《三生三世十里桃花》の方がいいという。。。 よくわからない中国の出版界。謎。

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