テーマ:華麗・大川橋蔵の時代劇(432)
カテゴリ:大川橋蔵 映画 (主演)
以上四ヵ条、返答やいかに
家臣達が揃う江戸城大広間。将軍綱吉が、柳沢に「どのような男であろうな」と問いかけると、面白い一幕が見られるかも知れないと、「御勅文を所持していると聞いておりまするので」・・・そのとき「伊那の小源太様、おいり~」の声が響き、襖が開けられました。 黄金の束帯に烏帽子姿の小源太とお付きの七兵衛が現れます。小源太はゆっくりと堂々と将軍綱吉の方に近づいていきます。 すると、家臣が「それへ」と座を指しますが、小源太が前へ進もうとしますので、「待たれ」と袖を掴み止めようとします。しかし、小源太は両袖を掴まれているのを振り切り、七兵衛が家臣達に向け「無礼者」と、小源太は綱吉の方に柳沢の前を通り近づこうとします。 その様に驚いた柳沢は「下がれ、さがれ、下がりおろう!と小源太を諌めますが、小源太は柳沢のいうことは聞かず、綱吉に近づこうとしたとき、綱吉が「下郎、下がれ」と発します。 すると小源太は、長袴の裾を押えている柳沢の手を振り切り、綱吉を睨むと、 小源太「下がれとは誰に」 綱吉 「そちじゃ」 綱吉に笑みを浮かべたと思ったら、その形相を変え、 小源太「だまりおろう」 と一喝し、綱吉の前に二、三歩進むと 小源太「儂は伊那の禅師平の小源太、胸に誇示し奉るは、先祖のとありし勅文なる ぞ」 ざわつく家臣たちに「静まれ」と柳沢がいうと、小源太は家臣達の方へ行きながら、 小源太「たとえ将軍たりとも、百万の神に座を占むるは非礼なり。・・(向きを変 え進みながら)・・将軍綱吉、汝こそ速やかに座をさがれ」 その言葉に綱吉は「なに」と刀をかまえますが、柳沢の「上様、何卒お下がりくださいませ」の言葉に退席します。 綱吉が退席した後、小源太が上座に上がりますと、柳沢吉保は「先ほどよりの無礼、平にお許しください」と小源太に頭を下げ、用向きは何かと聞きます。すでに伝えてあるはず、という七兵衛に、柳沢は知って入るがどのように処置すればよいか承りたい、といってきます。 小源太は「さらば聞け」といい、家臣達の方に向かって言い始めます。 小源太「一つ、帝へ国土返上の事、一つ、綱吉、謹慎蟄居のこと」 家臣達が騒然となり、柳沢が制します。 小源太「一つ、虚空蔵山一体は伊那平氏の領地たる事、更に一つ、柳沢美濃守 吉保、罷免隠居の事」 小源太「そのあかつきには、十寸見源四郎の婿、かく申す小源太が用があるわ」 柳沢「ははあ」と頭を下げます。 ひれ伏した柳沢吉保を見た小源太は家臣達の方に向かって、 小源太「以上四ヵ条、返答やいかに」 と問い、家臣一同が頭を下げたのを確認すると、柳沢に・・・柳沢は「委細承知つかまつった」といい、念のため御勅文を見せてほしいといってきます。 小源太は承知します。 続きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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