あるゴルフクラブ職人の独り言

2004/03/12(金)19:31

独立秘話‐5~経験を積むことの大切さ

一ヶ月ぶりに出勤したショップ2階のフロアには 念願の「工房」が完成していました! 結構立派なパーティションで間仕切られた空間が そこにありました。 夢に見た工房が、遂に現実のものになった! 何とも言えない幸福感に包まれた瞬間でした。 最低限必要な工具・治具・計測器類も用意してもらいました。 やった~!今日からココが仕事場だ! 「いい会社に入って良かった!」心の中でつぶやきました。 店長も一緒に喜んでくれました! これだけのことを会社にしてもらったのだから、 しっかり儲けて恩返しをしないと・・・ そう誓って、新しい勤務がスタートしました。 やはり、使い慣れた工場の工具とは勝手が違い どの工具も慣れるまでに少し戸惑いましたが、 そんなに時間をかけることなくマスターできました。 そして、そこそこ仕事が舞い込むようになりました。 しかし・・・ 初めて調整するクラブ、お客様の大切なクラブを預かっての仕事は、 すごいプレッシャーに襲われました。 マ○マンのクラブのことは全て理解していたのですが、 他社メーカーのクラブは、見るもの触るもの全てが初体験なのです。 正直、失敗したこともありました。 でも一度経験した失敗は財産になりました。 幸いお客様に迷惑をかけるような失敗はありませんでしたが、 自分の中では「しまった」と思うことは、しょっちゅうでした。 でも、「しまった」の数が増えた分、 経験したことでの財産も増えていました。 そして・・・ クラブ職人という立場で仕事をしていると、 自分のファンっていうお客様が増え始めたのです。 ショップの一店員で仕事をした期間とは明らかに違う お客様からの信頼感を感じ取れました。 この感覚は、それまでに経験したことのないものでした。 営業という、外回りで売り込みをした経験はありました。 契約が取れたときの喜びは、もちろん最高でしたが、 店にお客様が、自分を指名して来店していただける! もう気分は、「高級クラブのお姉さま」です。 この上ない喜びでした! これはやめられません! 通勤に1時間以上かかっていたのに 出勤することが楽しくて仕方ありませんでした。 楽しい毎日はあっという間に夏を越え、秋も過ぎ、 平成3年も師走を迎えていました。 そして、平成4年は人生最大?の転機となります。 つづきます・・・ =========================================== きり番10000アクセスで考え中です!!! お楽しみに♪♪

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