受験生を教えていると、英語に関しては、文法の知識をいっぱいもっているけれど、持てあましている人と、逆に文法恐怖症の人だらけだと感じます。
単純な内容の文を一つ書くにしても、文法規則に触れはしないかと、ビクビクしてしまいます。
しかし、本来、文法とは、英米人のモノの考え方や、発想の仕方を学ぶ学問なのだと、私は思います。
発想様式の違いを知ることは、単に英語を翻訳するだけでなく、国際人になるために、もっとも役立つ知識です。
翻訳自体は、もうスマホに任せる時代になってきています。
AIではない、私たち人間に必要なのは、発想力の違いの底に流れる、常識の違いを意識することなのだと、堅く信じています。
どんな簡単な英文でも、それを日本語と比べてみるとき、表現形式の相違に驚かされませんか?また、興味がそそられませんか?
この驚きと発見こそが、英語学習のエンジンにならなければなりません。
多くの文法書は、まるで、凧を作るのに、材料をバラバラに渡して、その用法を個別的に説明しながら、
ついにそれを組み立てる方法を言い忘れているようなものです。
平均的な学生の英文法の凧は、空に舞い上がることなく、古茶けてしまっています。
総合的な把握をさせるという配慮が足らないと思われます。
実際に日本人の発想をもっている私たちが、英語を使うとき、どこに注意をしていったらいいのか、を教えてくれる参考書こそ、欲しいなあ、そして与えたいなあと思うこの頃です。
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Last updated
2018.09.15 20:42:47
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