科学はイタズラだっちゃ！　受験も科学！ 　　　　　科学実験教室&家庭教師 　宮城県大崎市

ベストセラーだという宣伝に釣られて、「東大読書」という本を読んでみました。

読書法に関する本は、いっぱいありますが、この本は、読書に留まらず、

学習法そのものの根本を鍛えてくれる本だと見たからです。

そして、これを学生たちに伝授できれば、相当な効果が期待できるだろうと

予想しました。

著者が言っている能動的な読み方、

つまり、「仮説読み」、を私が早速実験したことになります。

さらに、今、まさに感想を書いていることで、「アウトプット読み」も。

確かに、本を読んでいれば知識はつきますが、

本に書かれた内容・意見を丸呑みするような
「受動的な読書」よりも、

著書と対話・格闘しながら本を読むという
「能動的な読書」の方が、何倍も効果があることは、説明するまでもないこと。

これは、学校の授業や、参考書の使い方にも当てはまるでしょう。

 先日ノーベル賞をとられた本庶先生がおっしゃられていた、「教科書を信じるな」

という言葉も、刺激的な警告でさえありません。至極当然なことです。

つまりは、「良い学習をしろ」、ということです。

ただ、誤読が心配です。、

自分の信念を強化するためだけの
偏った読書習慣を身につけてしまうことは、大変危険です。

心理学で、確証バイアスという言葉がありますが、

もともと人間は、自分の信念を正当化するために、
見たい情報のみを選択をし、さらに自分の都合に合わせて物事を解釈してしまいがちです。

批判するというのは、疲れるものです。

良くも悪くも、
人は“考える”という真の労働を避けるためには何でもやります。

つまり、「思考のショートカット」をしたがります。
確証バイアスに囚われると、
見える世界も狭まりますし、

偏見たっぷりで、
融通の効かない人生になってしまいます。

批判的な読書をするために、つまり、
物事を多面的に見る目を養うためにも、「並行読み」は良い習慣だと思います。