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テーマ:宇宙はてない社の絵本(17)
カテゴリ:原発の絵本シリーズ
住民が国に対して、原子炉の設置許可の取り消しを求めた 【伊方原発訴訟】 の判決が、1978年4月にだされました。 私たち国民に対する許容被ばく線量を0.5レム(当時の単位)と定めていることは 違法ではない‥など、国の主張を 全面的に認めた判決でした。 これだけの放射線を 全国民があびると、ガンと遺伝障害が 数万人ずつ出ると推測されていますが、 ≪公共≫ のためには、それも我慢してくれというわけです。 裁判では、住民の追及に 国側の学者が答えきれなかったことも たびたびあり、しどろもどろになり、絶句してうつむいてしまい、裁判長に 『病気ですか?』 と 訊ねられたこともあったそうです。 最高裁の介入によって、裁判の直前になって 裁判長が変えられてしまい、住民側、国側双方のやりとりをを ほとんど見聞きしていない 新しい裁判長によって、判決はだされました。
伊方の人たちは、急な山肌で ミカンを作る苦しい労働や、都会への出稼ぎで 生活を支えつつ、自分たちの庭先に、お金の音を立てて乗りこんできた 危険な原発を追い出そうと、もう10年近くも努力してきました。 そして、公正な裁判所なら、危険なものを危険なものとして認めてくれると信じ、4年以上も、60kmも離れた 松山の裁判所に通いつめ、訴え続けてきたのです。 しかし、柏木裁判長は、電気のためには辛抱せよと、無情にも 住民の訴えを退けてしまったのです。 それでも、年老いた伊方の人たちは、『どんなにつらくとも死ぬるまでやる』 と、静かな決意を固めています。 住みなれた郷土や 孫子のためだけでなく、過疎地に 危険なものを押しつけることに、心ならずも、協力している都会の人たちの将来のためにも、と信じつつ。 これまで私たちは、安さと便利さということに 身も心も奪われてきました。 そして、いつのまにか、お互いのことを 親身に考えることを忘れさせられ、つぎつぎ 現われる便利な道具と、手に余る社会の仕組みの中で、馬車馬のように駆り立てられていることに 気づきはじめています。 伊方の人たちは、恐ろしい原発や、大量の 【死の灰】 と プルトニウムの危険を前にして、田舎でも、都会でも、もっと人間らしい生活はないのだろうか、と考える人たちが 増え続け、それが、一つの新しい流れを 作り出していくことを強く願っています。
同 6月、住民が2号機の設置取り消しを求めて提訴。 これは弁護士をつけない本人訴訟であった。 1984年12月、1号機裁判に高松高裁、棄却判決。住民側は最高裁に上告。 1992年10月、1号機裁判に最高裁、棄却判決。 2000年12月、2号機訴訟に松山地裁、棄却判決。住民側、控訴せず・・・ 23年という長きにわたった住民達の闘いは、被告である お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[原発の絵本シリーズ] カテゴリの最新記事
私は3人の子供達が幼かった時にこの絵本に出会いました。
きっかけはチェルノブイリでしたが、それよりはるか前から警鐘を鳴らして下さってたんですね。 3.11で初めて原発・放射能のことを考え始めた子育て中のお母さんがいっぱいいらっしゃるでしょうね。 ゆりさんの原発の絵本が復刻出版されて本屋さんとかに並んだらいいんですけど・・・。 (2011年05月25日 07時38分59秒)
はじめまして。
拙ブログより記事を取り上げてくださってありがとうございます。 伊方原発訴訟は、調べれば調べるほど心が痛くなります。でも、同時に、闘ってきた人々の熱に、こちらも熱くなります。 また、他の文章も紹介しますね。 是非見にいらしてください。 はてなのゆりさんの絵本素敵ですね。 ゆっくり拝見いたします。(^-^) (2011年05月25日 17時25分24秒)
1978年に原発絵本の初版出版ですか。偉いです。
アメリカから見れば、冷戦時、ソ連の核拡散を防ぐ壁を日本にした。 アメリカがソ連、中国と戦争したら、日本原発に直接間接問わず、米軍が爆弾落とすよと言っている?・・(私の妄想です) (2011年05月25日 18時40分42秒)
どんぐりおばさん、こんばんは!
>私は3人の子供達が幼かった時にこの絵本に出会いました。 >きっかけはチェルノブイリでしたが、それよりはるか前から警鐘を鳴らして下さってたんですね。 >3.11で初めて原発・放射能のことを考え始めた子育て中のお母さんがいっぱいいらっしゃるでしょうね。 >ゆりさんの原発の絵本が復刻出版されて本屋さんとかに並んだらいいんですけど・・・。 ★ありがとうございます。 数十年前のことですが、何度も宛名書きをさせていただいたお名前で、ありがたく感謝しております。自分の信念がぐらついてしまって横道にそれてから、宇宙はてない社の絵本作りにもそれが反映されてしまうようになって、長らく中断しているところです。本屋さんに並ぶためには大手の出版社からでないと‥そのうち、どこかから子ども向けの原発の本が発行されるかもしれませんね。 (2011年05月25日 20時40分01秒)
まあちゃんさん、こんばんは!
>はじめまして。 >拙ブログより記事を取り上げてくださってありがとうございます。 >伊方原発訴訟は、調べれば調べるほど心が痛くなります。でも、同時に、闘ってきた人々の熱に、こちらも熱くなります。 >また、他の文章も紹介しますね。 >是非見にいらしてください。 >はてなのゆりさんの絵本素敵ですね。 >ゆっくり拝見いたします。(^-^) ★伊方原発訴訟について、よくまとめて下さっていますね。 南海地震の可能性も60パーセントで、 東南海地震と東海地震とが連動するとM9もあり得るとか‥ 外国から見ると、狭い日本のどこの原発の事故であっても 日本中が汚染されてしまったと考えてしまうのは当り前‥で 風評被害‥という前に、そんなものをつくってしまった愚かさを反省したいですよね。 浜岡の次には、全国の原発を止めてほしいです。 (2011年05月25日 21時16分34秒)
東京-ジャックさん、こんばんは!
>1978年に原発絵本の初版出版ですか。偉いです。 > >アメリカから見れば、冷戦時、ソ連の核拡散を防ぐ壁を日本にした。 >アメリカがソ連、中国と戦争したら、日本原発に直接間接問わず、米軍が爆弾落とすよと言っている?・・(私の妄想です) ★日本を滅ぼしたかったら、西と東の原発2基に爆弾を落とせば十分‥と言われていました。その放射能は、風に乗ってどこに行くのでしょう? 地球を一周して、日本に戻ってきたりして‥? 放射能は、人間の思いどおりには動いてくれないものですね。 (2011年05月25日 21時29分38秒) |