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2015年06月19日
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カテゴリ:脱原発をめざして

 長谷川健一さん 『わが飯舘村を語り継ぐ』

その2
からの続きです。
 




四つ葉佐治 ところで今、長谷川さんが暮らしているのは仮設住宅。
 福島県伊達市の仮設住宅で生活されてるということですが、
 長谷川さんがここを選択したと・・・なぜここに?

花長谷川 原発事故のあと飯舘村が計画避難区域(避難指示区域?)になりますよね。
 その時、頭に浮かんだのが、阪神淡路大震災の時の
 仮設住宅の老人の孤独感、必ず、同じことが起きるなと。
 飯舘村の人が入る仮設住宅が全部で7ヶ所ある。
 そこ、すべて見て歩いた。その結果、今入ってる伊達市の伊達東住宅が一番よかった。

 大きな病院が近いこと、大きなスーパーが近いこと、
 あとは仮設住宅の周辺に既存の住宅がある、
 それによって老人の人たちのいろんな交流が生まれるだろう。

 片っ端から電話をかけて、おれが見た中でこの東住宅が一番いいぞ、
 お前たち一緒に暮らさないか?というお誘いをしたんです。
 その結果、私の地区は約55戸、もちろん家族分断してますけど、
 そのうち24戸の人たち、約半分の人たちが一緒にここで生活しています。

四つ葉佐治 仮設住宅で小さな空き地を利用して、畑も今作っている。

花長谷川 そうですね、伊達の仮設住宅というのは、まわりフエンスがありますね。
 入所してまもなくそのフエンスの下に雑草が生えていた。

四つ葉長谷川 いつのまにか雑草がなくなって、かわりに野菜が植えられていた、
 ずーっとね。いやあこれは畑をなんとかしてあげないとだめだなと。
 そういう思いで、仮設の前に空き地があった。
 それを村当局と相談しながら、そこを借りてあげた。
 みんな喜んでいろいろな野菜を作って、仮設のみんなに分け与えたり、
 互いにやり取りを、物々交換みたいなことをするわけですよ。

 ですから、これは非常によかったなと。今、私の妻は、
 仮設住宅の真ん中に集会施設がある、そこに管理人として勤めてます。
 臨時役場職員としてね。毎日そこで勤めてるんですけれど。
 うちのおふくろ、避難の前は何ともなくていたんですけど、
 避難のあと、やっぱりストレスなんだと思うんだけど、85歳です。
 認知症になった。たまに徘徊する。そうすると仮設住宅に
 私の地区24戸もいるわけですから、徘徊しても、どっかで見つかっちゃう。
 そうすると家に招きいれられて、お茶をすすめられて、
 すぐに女房のところへ電話が来る。
 うちでばあちゃんお茶飲ませているからねえと。いやあ、これは助かる。

四つ葉佐治 やっぱり、ずーっとつながっているご近所づきあいというのは・・・

花長谷川 やっぱりコミュニテイというのは大事ですよ。

四つ葉佐治 長谷川さんのお子さん、お二人は今は?

花長谷川 長男息子ははじめ避難生活してたんですけども、
 やっぱり牛に対する思いが断ち切れなかったんだろうな、
 福島の郊外、線量の低いところ、そこに5人の仲間、
 原発の事故によって、廃業を余儀なくされた酪農家仲間5人で
 株式会社、まあ法人組織を作って、福島県で
 最大規模の牧場をやろうということで、始まりました。
 そして長男も福島市内に家を作りました。
 もう飯舘にはもどらないということですよ。
 もどれともそんなことは口が裂けても言えないし、
 もどるべきじゃないと思う。
 次男は伊達市でアパートで一人暮らしをしています。

四つ葉佐治 会社員でいらっしゃいますね。

花長谷川 そうですね。

四つ葉佐治 ふるさとを奪われるというのはどういうものですか?

花長谷川 これはね、なってみないとわからない。
 私だって今までこんな思いはしたことなかったんだけど、
 実際、ふるさとを奪われる、ふるさとにもどれない、
 自分の土地も家もそのまんまの状況であるわけだから、
 それがだんだん朽ち果てていく、それを目の当たりに見るわけだ。
 そして、そこに行けないわけだ、もどれないわけだ。
 こんな辛いことはない。そしてですね、放射能災害というものは、
 放射能はすべてのものを汚してしまうわけでしょ。

 一方、放射能セシウム137がなくなる、ゼロになるのに300年かかる、
 そういうことも言われているわけですよ。我々だってこの先
 いくら生きたってせいぜい20年か30年くらいですよね。
 私の孫、ひ孫の代にも無理なんですよ。だからそういうものを含めて、
 ふるさとを奪われ、そして何代にわたっても元の生活が取り戻せない
 ・・・ということが非常に大変なこと。そういう思いがします。

四つ葉佐治 出口が見えない。

花長谷川 真っ暗闇の中を無造作に動く、そういう思いです。
 そして何よりもこれからのことなんですね、飯舘は。

 今までは避難ということにとらわれて、
 ようやく落ち着いてきたなという思いでいるんですけれど、
 これからは避難解除という言葉が目の前にぶら下がってくるわけですよ。

 何年か後に必ずね、そうした場合どうしよう、ここが一番ネックになってくる。
 そして、若い人はもどらない、子供はもちろんもどらない。
 我々のような60代以上の人たちがもどって、どうやって
 何でもとの生活にもどる。それをどうやってやる。全く考えられない。

 そこで、もちろん今までの賠償が打ち切りになるわけですよ。
 今度は自分たちで生きていかなてはなんない。
 あのくらい汚染されたとこへもどって、何を
 どうやって販売して、何で食べていくんですか?
 そこのところをこれから徹底議論していかないとだめでしょ。

 行政は言ってます。ハウスを作って花を作りましょう、施設園芸ですね。
 あとは野菜、温室、水耕栽培とかね、そういうものをやりましょうと言ってますね。

 ところが飯舘村は3500ヘクタールもの農地があるんですよ。
 そんなことをすると言っても、極々少数の人に限られるわけでしょ。
 それに対し3500ヘクタールという広大な農地をどうするんですか、
 そこがこれからの議論なんです。まあそういうことを考えて、
 また別のストレスがかかってくる。

四つ葉佐治 私たちに伝えたいことって?

花長谷川 そうですね、ひとつだけです。同じ福島をつくらないでほしい。
 我々のような思いをするのは、我々でたくさんです。
 その一言に私はつきると思います。この原発事故、
 放射能災害というものは、すべてのものをこわすということだと思います。

 原発というのは核分裂をうまく利用して電気を起こすものなんですね。
 ところがこれを体にたとえれば、わたしの体だってひとつの核になるわけですね。
 夫婦だってひとつの核、家族という核。地区という核、飯舘村という核。
 そういうものがことごとく壊されていく。

 私の体だって、これから放射能によってどういう現象が起きるかわからないわけですね。
 夫婦だって意見の違いで核分裂、離婚をする人が出てくるわけですよ。
 あとは家族だってばらばらに避難をさせられて、もうもどんない。
 わたしのところだって、息子は福島市内、私はふるさとの農地
 これをなんとかしなくちゃなんないという強い思いがありますから、
 私は親を連れて飯舘にもどる予定でおります。
 もう元の生活はもどらない、ばらばらになっていく。

四つ葉佐治 大家族の生活はもう?

花長谷川 二度ともどらない。すべてのものを、
 この放射能災害というものはばらばらにしていく。
 これが自然災害となった場合、たとえば地震だけとか、
 津波だけとかそれだけであったら、その時はものすごいかわいそう、
 ショック、大変なこと。しかしその後みんな立ち上がろうとするわけですよ。
 がんばろうと、みな、まとまってくる。

 ところが放射能災害はばらばらになっていきます。
 これが非常に大きな違いです。

 だからこういうことをふまえて、同じ福島をつくらないでほしい。
 こんな思いをするのは福島県だけでたくさんです。

四つ葉佐治 長谷川さんのその言葉をしっかりと心に刻みこみたいと思います。

花長谷川 お願いします。



以上、5月22日 早朝 NHKラジオ深夜便

『明日へのことば』 長谷川さんのお話・・・でした。

Tさん、テープおこし 等々、ありがとうございました。






【脱原発をめざして】

写真展で多くの人が脱原発を望んでいると実感!

 







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最終更新日  2015年06月19日 15時44分10秒
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