次は引退を発表した小倉です。とはいえ、彼は本来なら3年前に終わっていても不思議ではなかっただけに今回の引退発表は感慨深いものがあります。球団からの勧告があったとはいえ前回と状況は違っているでしょうから。
小倉はもともとヤクルトから選手生活をスタートしています。同期は伊藤智・真中・山本とヤクルトの黄金時代に貢献した選手も多いのですが、小倉はそんなに目立つ存在ではなかったようです。94年の13試合がヤクルトでは最多登板でしたからね。
彼も吉岡同様移籍によってチャンスを掴みました。99・2000年と中継ぎで活躍し、翌年先発に転向し10勝投手になっています。2003年は石毛監督が休養した影響もあったのか先発が12回もあるのに完了が22もあるというあわただしさで51試合登板4勝13敗7セーブとよく投げました。ただ全体的な評価は低かったのか分配ドラフトでイーグル推理することに。
移籍初年度はあの26-0の試合でも登板しましたが全体的に振るわず、年齢のこともあってか球団から戦力外通告を受けます。ところが野村監督就任によって状況が変わります。監督は小倉や高村の再雇用を示唆していましたが、思い返してみれば戦力のいない中いい選手はひとりでも多く残しておきたいというのが本音だったのでしょう。救われた形となった小倉は翌年大活躍を見せます。セットアッパーとして完全に定着し福盛が不調に陥った時は代わりに抑えも勤めました。結果6勝7敗4セーブ防御率2.18と低迷した2年目の中ではすばらしい成績を残しました。一発を食らって負けるケースが多かったのですが、それはオリックス時代から代わっていないそうで。ただ翌年からかげりが見え始め、今年は活躍出来ず仕舞いでした。特に7月の西武戦で1イニング3本のHRを浴びるということもありましたしこれが決め手になってしまったのでしょうか。
とはいえ、あの復活劇はイーグルスファンの記憶から消えることはないでしょう。16年間お疲れ様でした。
今季は8試合に登板し勝ち負けつかず防御率9.39。通算成績は401試合に登板し50勝48敗32セーブ防御率3.93でした。
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