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発達障害児が伸び伸びと育つために~保健師の目で見た子育て~

珊瑚の気持ちになっていたんだ。

皆さん、夏を楽しんでいますか?

TAKUYAは、夏休みになったらウソのように元気いっぱいになり、
東北の友人宅へ行ったり、合宿に行ったり、その後家族で沖縄に行ったりして
毎日楽しく過ごしています。

1学期の体調不良はどこへ行ったものかと思うほど、
遊びでハードスケジュールなのに、毎日ニコニコ元気いっぱいで
こんなにも体力のある子だったのかと、ちょっぴり驚くほどです。

1学期中は、悩んだ私でしたが、
こんなTAKUYAの姿を見て、やっと一息つけた気がします。
こどもの笑顔が、親にとっては何よりの薬なんですね。

沖縄では、いとこたちと一緒にシュノーケリングを楽しみました。
沖縄って、海岸からほんのちょっと沖に出るだけで、珊瑚礁の中に住む
たくさんの美しい魚たちを見ることができるんですね。
それはそれは本当に美しい世界で、惚れ惚れしながら魚たちを見て
海に浮いておりました。

TAKUYAは、アスペルガーの特徴でもあると思うのですが、
とても慎重タイプで、やや水が怖いので、足の届かないところに浮き輪を持たずに泳いでいくことは決してしません。
姉や同世代のいとこたちは、怖いもの知らずです。
魚になったようにずっと海に漂い、時々潜ったりして長時間楽しんでいます。

TAKUYAは、ひとり海岸から50cmぐらい水に入ったあたりで
座ったり寝転んだりして、水とたわむれています。
みんなと別行動でもいいと言います。
「絶対おぼれるようなことはしないから、お母さんも安心してシュノーケリングして来ていいよ」というので、私も沖に出て、ナナコや姪っ子甥っ子たちと一緒にシュノーケリングを楽しみました。

戻ってきた時、TAKUYAに
「楽しかったの?」とたずねると、とても満足げな顔で
「うん、楽しかったよ」
「何をしていたの?」とたずねると、
その答えがとても良いのです!

「僕ねぇ、珊瑚の気持ちになっていたんだよ」

珊瑚になった気持ちで、水の中にいてボーっとしたり空を見たりしていたんだ。


この子はみんなと一緒でなくても、自分で自分の世界を持っているんだなぁ・・・
ひとしきり、TAKUYAのそばに座ってわたしもボーっと座って
一緒の時を楽しみました。

「ここねぇ、海岸が全部、貝殻で敷きつめられているでしょう。
だから、波が来た時、シャラシャラシャラ~っていうんだよね。

小豆だけでは出せない音だね」

その発想のおもしろさに、思わず吹き出してしまい、大笑いした私でした。

確かに、シャラシャラシャラ~って、本当にきれいな音がしているのです。
これは、沖縄の海でしか味わえないような、なんともいえない海の音なんです。

そう、海も場所によって色々な姿・色々な音・色々な感じがあるんだよね。
こんな感性をいつまでも忘れずに、
色々な海を楽しむ方法があることも忘れずに、
自分らしい楽しみ方をしていけるといいね。

Akiko


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