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カテゴリ:日本語教育
昨日は一日中小雨がぱらつき、かつ寒かった。
そんな中を、所用であちこち歩き回ってきた。 最初の目的地は、麹町の凡人社。日本語教育に携わる者なら誰もが知っている専門書店・出版社である。 店内をぶらぶら物色しながら、私が10月からチューターで教えているウズベキスタンからの留学生の漢字の教科書と、私自身の研究に役立ちそうな参考書の類を、計6点購入した。 ここでの11,340円の支出は、就労せずに日本学生支援機構(JASSO)から奨学金をもらって学業に専念している身としては、財布を直撃するかなりのダメージである。しかも、物理的に重い・・・。雨の中を持ち歩きたくはないが、まあやむを得まい。 自分への投資、とポジティブに考えることにしたい。そうして投資した自分自身が「不良債権」にならぬよう、人材としての価値を高めていかなければならないのであるが、前途は厳しいなぁ・・・。 東京メトロとJRを乗り継いで、久々に埼玉県に上陸(?)。 次の目的地は、北浦和の国際交流基金(JF)日本語国際センターである。ここでは、日本言語文化研究会「自国の日本語教育を語る」という研究発表会が開かれることになっていた。 第1部は全体会で、 ※ヨルダンの日本語教育の現状と今後の方向性 ※インドの一般成人向け日本語教育の標準化をめざして ※ケニアにおける観光日本語の学習環境 第2部は分科会に分かれ、第1分科会「海外における専門日本語教育」では、 ※中国の職業高校における日本語教育 ※フィリピン人日本語学習者のニーズの多様化とカリキュラム作成 第2分科会「海外の高等教育機関における教師の現状と課題」では、 ※ベトナムの日本語教師養成コースの現状 ※中国の大学日本語教師の養成と研修 第3分科会「海外の現場の特徴を生かした日本語教育」では、 ※日本留学を目指すマレーシアの予備教育課程 ※教科書からたどるブラジルの日本語教育の変遷 ※キルギスの日本語教育における学習奨励活動 といった構成である。 私は修士課程修了後の自らの進路を考える必要から、第2部では第2分科会に参加したかったのであるが、多忙のため出席できなかった学友の関心領域の情報を収集すべく、第1分科会に参加した。 日本とフィリピンの間で締結された経済連携協定(EPA)では、フィリピンにおける看護師・介護福祉士の有資格者の中から選ばれた候補者の日本入国を認め、看護師は3年、介護福祉士は4年をそれぞれ上限として(資格取得準備活動の一環として)就労することができる。その滞在期間中に日本の国家資格を取得することができれば、引き続き就労が認められるというものである。 こうした人材への日本語教育に対して関心が高まっていることなどもあって、フィリピンでは日本語学習者が増えているという。しかしながら、彼らを指導する日本語教師が十分に育成されていない(教師の待遇が悪いため、なり手が少ない?)ことが、課題として指摘されていた。 日本語教師はどこの国でも、経済的に苦労しているらしい・・・。いろいろと考えさせられる問題である。 夕方、自宅に戻ると、郵便受けではなく、ドアの新聞受けに、なにやら封筒が挟み込まれていた。 配達記録郵便であった。私の留守の間に、どうやら大家さんが受け取ってくれたらしい。 封筒には朱書きで「平成十八年度 日本語教育能力検定試験 結果通知書 在中」とある。10月15日(日)に受験した試験の結果が届いたわけである。 この試験は、一昨年および昨年も申し込んだが、当時は日本語学校の授業準備などで忙しかったため、受験できなかったのである。初の受験となった今回も、試験対策がほとんどできず、受験後に自己採点したところ半分くらいしか正解できなかったため、また来年受験するハメになるであろうと予想していた。 ところが、封筒をよく見ると、「結果通知書・合格証書 在中」と書いてある。 妙なところで、幸運を消費してしまった・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.21 16:06:33
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