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NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

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言泉「やまと」

言泉「やまと」

2007.02.03
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カテゴリ:映画
今日は節分である。年に4回あるものの、なぜか「立春の前日」だけが特別扱いされていて、20時ごろにスーパーへ行ってみたら恵方巻が大量に売れ残っていた。私は買わなかったけれども。
しかし・・・消費行動を促す「サラダ記念日」の類が、この国には少なくない。聖バレンタインデーしかり、ホワイトデーしかり、である。
例の『発掘!あるある大事典』の騒動の根底には、こうした集団的な消費行動(と、それを促すスポンサーとマスメディアの癒着システム)が下地として存在していたのであろう。データを捏造した番組制作者だけを血祭りに上げればいい・・・という次元の問題ではないはずである。メディア・リテラシー(周囲の空気に安易に流されない主体的判断力)の必要性を思わずにはいられない。

さて、今日は、川崎のなじみの映画館で映画を3本見てきた。
私が土曜日に映画を見る場合には、普段なら深夜の時間帯が圧倒的に多い。が、今日は珍しく午前中から映画館に滞在していたのであるが、予想以上にお客さんの入りが多く、ちょっと面食らってしまった。

1本目は『夏物語』。
元大学教授のユン・ソギョン。60歳を過ぎても独身を貫いている彼には、忘れられない女性がいた。時は遡って1969年7月。自由を求めて反体制デモを続けるソウルの学生たちは、その主義主張の一環として、農村に奉仕活動に出かけた。ソギョンもその中の一人であったが、政治運動には興味がないのに参加した彼は、ふとしたきっかけで村の女性ソ・ジョンインと出会う。一人で村に住む彼女は、村の小さな図書館の司書であった・・・。

劇場内の観客は8割程度が中高年の女性であった。韓流ブームにハマったご婦人方であろう。
それはさておき、本作では、イ・ビョンホン氏がそのオーラを存分に放っている。シリアスな場面もコミカルな場面もきっちりと演じ分けていて、実に魅力的なのである。私は彼の風貌を見るたびに織田裕二氏を思い出してしまうのであるが、演技も似てきたような気がする(?)。
また、相手役のスエ氏もなかなか魅力的。特に後半の「表情」は、彼のことを本気で愛している様子がよく分かる熱演であった。

ラストシーンでは、私の周囲でご婦人方のすすり泣く声が聞こえた。そういう(古風な?)ストーリー展開であることは、推して知るべし。まあ、決して悪くはないと感じた。

2本目は『魂萌え!』。
夫・関口隆之の定年退職から3年。突然の心臓発作で夫に先立たれた妻・敏子は、葬儀を終えて自宅に戻ると、夫の携帯電話が鳴っていることに気づく。その電話は伊藤昭子という女性からであった。昭子は夫の10年来の不倫相手であり、妻が知らない夫の秘密をいろいろと知っているらしい。また、葬儀を機に8年ぶりにアメリカから帰国した長男・彰之は、向こうで結婚した妻と二人の子を連れてきた。彼はいずれ日本に住むつもりであり、遺産相続として家を要求し始める。フリーターの彼氏と同棲生活を続ける長女・美保は、そんな兄に対して反発を強める。夫の急死と愛人の発覚、さらにはそうした家族の身勝手さに我慢できなくなった敏子は、ついにプチ家出を決行する・・・。

こちらも劇場内の観客は中高年が多かった。ただし、男性と女性の比率はほぼ同じであった。
私は当初、この映画を見るつもりはなかったのであるが、『魂萌え!』すなわち『多摩もエエ』ということで、急遽方針を転換した次第である。(予告編でも見た)主人公が一人で歩いているワンシーンが実は立川のシネマ・ツーの前であったり、映画館の中のシーンもシネマシティで撮影されていたりと、実際に三多摩で多くのロケをしていたことが分かる。

主人公役の風吹ジュン氏が体を張った熱演を見せ、平凡な主婦が「自立」していく様子を見事に表現している。なかなか爽快感があった。
もっとも、経済的に余裕がなければ、ああいう思い切った行動は取れないはずである。二極分解しつつある現代の日本社会においては、共感できる層とできない層がいるかもしれない。

3本目は『どろろ』。
戦乱の世。武将・醍醐景光は天下の覇者となるために、これから生まれる自分の子の肉体48か所を48の魔物に捧げた。そうして生まれた子は川に流されるが、呪医師の寿海に拾われ、人造的に仮の肉体を与えられて百鬼丸と名付けられる。20年後、立派に成長した百鬼丸は、失われた肉体を求めて魔物退治の旅に出る。一方、百鬼丸の左腕に仕込まれた妖刀を見た野盗・どろろは、いつかそれを奪おうと企み、百鬼丸の旅に同行する・・・。

常に冷静沈着な百鬼丸役の妻夫木聡氏と、表情豊かで熱しやすいどろろ役の柴咲コウ氏が共演し、本作中でも熱愛カップルぶりを披露している。そういう意味では『どろろ(ドロドロ)』ではなく『でれれ(デレデレ)』であろう。だらら、ぢりり、づるる、でれれ、どろろの五段活用(?)である。

ビジュアル的には、『ロード・オブ・ザ・リング』を思わせるニュージーランドの風景が素晴らしい。
その一方で、魔物の描き方の中には相当に気味が悪いものもある。また、戦闘シーンは、『HERO』『LOVERS』などを手がけたアクション監督チン・シウトン氏のワイヤーアクションなどもあって、それなりに見ごたえはあるものの、時々『仮面ライダー』またはそれに類する特撮作品のような安っぽい印象も受けた。「日本は“本物のエンタテインメント”に目覚める」という看板は・・・果たしてどうであろうか?





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Last updated  2007.11.21 16:57:12



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