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NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

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言泉「やまと」

言泉「やまと」

2007.02.13
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カテゴリ:映画
ということで、昨日見た映画についての記事である。
昨日は昼過ぎから宵のうちにかけて映画館に滞在していたが、自分史上でトップ3に入るくらいの、ものすごい混雑度であった。普段の私であれば混雑時間帯は避けるのであるが、そうした時間的な余裕がなく、なおかつ今の時期はそれだけ話題作が集中している・・・ということを意味しているのかもしれない。

1本目は『墨攻』。
紀元前370年ごろの中国・戦国時代。二つの大国、趙と燕に挟まれた小国の梁では、4000人ほどが城内で暮らしていた。しかし、10万人の軍勢を擁する趙が、燕を攻撃する手始めとして、梁に降伏を迫ってきた。墨家の救援部隊が期待できないことを知った梁王は、趙に対して和議を結ぶことを決断したが、ちょうどそのとき墨家の革離がただ一人で現れる。一本の矢を弓で放つだけで趙の先遣隊を退却させた革離は、近衛兵を除く全軍の指揮権を梁王から与えられ、城を守るための作戦を開始することになる・・・。

日本のコミックを中国・香港・台湾・韓国・日本のキャスト&スタッフで映画化。まさに東北アジアのコラボレーションとも言うべき作品であろう。戦国絵巻のようなスペクタクルが目白押しで、ビジュアル的には豪華絢爛である。また、川井憲次氏による音楽なども重厚感があって、サウンド的にも素晴らしい。
ただ、見ごたえは十分にあるとはいえ、いかんせんテーマが重い。「兼愛(博愛主義)」に基づく「非攻」の思想は、あまりに理想が高すぎて、理解できたとしても実践するのは容易でなく、劇中でも主人公が苦悩してしまう場面がある。見終わった後にズシリと残るものがあり、軽い気持ちでは見に行けまい。それなりの覚悟が必要であろう。逆の言い方をすれば、それだけ現代的なテーマを扱っていると言えるのかもしれない。

2本目は『世界最速のインディアン』。
1960年代、ニュージーランド南部の小さな田舎町・インバカーギル。庭の手入れは全くせずに雑草が生え放題、それでいて早朝から1920年型インディアン・スカウトという愛用のバイクを改造しては大騒音を撒き散らすなど、近所迷惑この上ないもののちょっと憎めない老人が住んでいた。彼の名はバート・マンロー。ニュージーランド国内やオーストラリアで数々のスピード記録を持つ、伝説のライダーであった。彼の長年の夢は米国ユタ州のボンヌヴィル塩平原で世界記録に挑戦することであり、そのために何事も倹約に励み、友人からカンパを募り、銀行からも融資を受けて、どうにか渡航費用を捻出する。しかし、ボンヌヴィルへの道のりは、トラブルの連続であった・・・。

今風に言えば、「ちょいワル爺」の実話を再現した人間ドラマである。体や頭は年を取っていても、心はいつまでも少年のままで若々しい。世間知らずで型破りではあるが、その飾らない実直さが人々の共感を呼び、いつの間にか支持者を増やすことになり、女性にもモテる・・・というオマケまでついてくる。年齢にかかわらず夢を追いかけて前向きに生きていくことの大切さを巧みに描き出す、珠玉の感動作であろう。
やはり主人公役のアンソニー・ホプキンス氏の好演が光っていた。あと、モーテルのフロント係、ティナ・ワシントン役のクリス・ウィリアムズ氏がとてもキュートであった。

3本目は『バブルへGO!!タイムマシンはドラム式』。
2007年、日本。財務省大臣官房経済政策課の下川路功は、大学時代の同期で家電メーカー研究員をしていた田中真理子の葬儀に参列した際に、彼女に隠し子・真弓がいたことを初めて知る。実は、真理子は死んではいなかった。自ら開発したドラム式洗濯機型のタイムマシンで1990年に行き、バブル崩壊を食い止めようとしたのであるが、消息が途絶えたために下川路らによって死んだことにされたのであった。国の借金は800兆円に達し、破綻の危機にある日本経済を救うため、下川路は真理子の娘の真弓に目をつけ、母親のいる1990年に彼女を送り込もうと画策する・・・。

細部へのこだわりが見事。あの時代を知る者にとっては、「そうそう、そんなこともあったっけ」と懐かしい気持ちにさせる小ネタやアイテムが満載で、笑いが絶えなかった。
個人的に特に面白かったのは、日本語の使い方。2007年からタイムスリップした真弓(役の広末涼子氏)の「ありえなくない?」という発言に対して1990年の下川路(役の阿部寛氏)が「ありえるのか、ありえないのか、どっちなんだ!」と怪訝な顔をしたりとか、当時の下川路いわく「この店でしか食べられない」というティラミスを真弓が口にした瞬間に「ヤバい」ともらしたことに対して下川路が「何がヤバいんだ?何か変なものでも入っていたか?」と真顔でツッコミを入れたりとか・・・である。

また、本作のロゴからしてそうなのであるが、デジタル式の時間表示パネルなどは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のパート1をかなり意識して作られているような気がした。ネタバレになってしまうため詳しくは書けないが、ラストの人物の変貌ぶりも瓜二つの構図であろう。本作とあわせてご覧になることをお勧めしたい。





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Last updated  2007.11.21 17:06:06



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