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カテゴリ:読書
今日は10月1日ということで、郵便局株式会社(郵便局)・郵便事業株式会社(日本郵便)・株式会社ゆうちょ銀行(ゆうちょ銀行)・株式会社かんぽ生命保険(かんぽ生命)を擁する日本郵政株式会社グループが発足したり、気象庁が緊急地震速報の一般への提供を開始したり、といった出来事があった。
その緊急地震速報が一般に提供される直前の今日02時21分頃、神奈川県西部を震源とするM4.9の地震があり、箱根町湯本(って、第3新東京市?)では震度5強を観測した。私の自宅でもガラス戸がガタガタガタと大きな音を発したが、葛城ミサトがヤシマ作戦でも強行したのであろうか(?)。 と、冗談はさておき、今日は一日曇り。三多摩の府中のアメダスによれば、日最低気温は15.7℃(03:20)、日最高気温は19.9℃(13:50)。ここ3日ほどですっかり涼しくなってしまった。 おかげで私個人としても体調は万全ではなく、特に気分的に優れなかった。今日から冬学期の授業が始まったが、初日から「登校拒否」になりそうであった。 さて、今日は、昨日の記事に引き続いて読書ネタである。 実は、昨日取り上げた『学校は誰のものか 学習者主権をめざして』よりも早く読み始めたのであるが、雲を掴むような内容で頭の中がモヤモヤしてしまったため、途中で上述の本に切り替えた・・・という、いわくつき(?)の書物を読了したので、それを紹介してみたい。 それは、山田史生氏の『日曜日に読む『荘子』』(ちくま新書)である。 本書は、「わたし」という一人称の主人公が、日曜日の朝から夜まで、好きな音楽を聴いて好きな酒を飲みながら好きな本を読む・・・という場面設定で、『荘子』の面白さについてひたすら語り続けるというスタイルをとっている。主人公の独り言(および心の声)を文字化しているため、基本的には口語体である。 で、まずは回り道ではあるが、私の電子辞書からの引用を掲げておく。 そうし【荘子】 サウ‥以上の説明はかなり難解であろうが、本書を読み終えた今なら、ある程度は理解できる(ような気がする)。 老荘思想と言えば、「無為自然」「あるがまま」というキーワードで説明されることが多い。しかし、この「無為自然」「あるがまま」というのは、単に「何もしない」ということではなく、「常識的な発想に毒された思考回路から、完全に自由になる」ことであり、実は相当に難しいのである。 うまく説明する自信はないが、私としては、次のような例を示してみよう。 たとえば、「文化相対主義」という考え方がある。あらゆる文化はそれぞれ独自の価値体系を持つ対等な存在としてとらえ、互いに優劣や善悪の関係にはないという態度である。しかし、あらゆる文化は対等であるとは言いながらも、ナチズムのような「自民族中心主義」の文化と相容れないのは、自己矛盾に陥って論理的に破綻しているのではあるまいか・・・。 「知るも知らぬもない」と嘯いて、そうした概念図式からも自由であることを説くのが、『荘子』の真骨頂と言えよう。上の『百科事典マイペディア』の記述にもあるように、道教のエッセンスを取り入れた中国仏教は禅宗を発展させるわけであるから、『荘子』がなにやら禅問答のように見えてしまうのも至極当然のことである。 本書を読んでいると、頭の中がグニャグニャになってしまうかもしれない。現に私は一度読んだだけでは十分に理解できなかったので、いずれ改めて再読したいと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.21 21:06:23
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