|
カテゴリ:後日談
前回の記事でも示唆したように、4月30日(金)は休講であった。
先生方の多くは休んだが、何かとトラブルを抱えるクラスの担任だけが出勤していた。 上司は「心置きなく休め」と簡単に言うけれども、消化しきれていない雑務がいろいろと山積する中で、先の騒動も加わり、休めるはずはなかろう。 この連休期間も、自宅(あるいは実家)に仕事を持ち帰らざるを得ないのである・・・。 さて、今日は5月1日(土)。毎月1日は映画の日である。 まさに 私自身にとって、映画館は3月14日(日)の『花のあと』と『シャーロック・ホームズ』以来、1か月半ぶりのご無沙汰であったが、予約を入れて4本の作品を見てきたので、雑駁ながらコメントを記したい。 1本目は、『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』。 [BON VOYAGE+77]でも触れたように、とにかく批評家のウケが良くないのである。 1話逃さず見ていたファンならもっと評価アップだとは思うが……(20点)ふふっ、そうかな? 私自身は「1話逃さず見ていたファン」であり、タワーレコードのキャンペーンに応募してのだめオーケストラコンサートに足を運んだ経歴をも有する。その私に言わせれば、この後編は、前編とは比べ物にならないくらい、満足できる内容であった。 テレビドラマの映像をそのままフラッシュバックとして多用しているのがポイント。 「1話逃さず見ていたファン」には懐かしい限りで、大変効果的な手法と言える。 そして、あのフィナーレ。テレビドラマを見ていない批評家には「地味」以外の何物でもなかろうが、「1話逃さず見ていたファン」には即座にその意味が理解できるほど、のだめと千秋にとっては非常に重要な曲なのである。 この映画の価値は、一見さんの批評家には決して分かるまい。 「浅薄な選民意識に酔って」というお言葉は、そっくりそのまま批評家にお返ししようではないか。 2本目は、『オーケストラ!』。 団員を守るために当時のブレジネフ政権を批判したアンドレイは、ボリショイ交響楽団の主席指揮者の座を追われ、以来30年間、劇場の清掃員としてさえない日々を送っていた。ある日、パリのシャトレ座から「出演してくれる楽団を探している」という1枚のFAXが届く。それを見た彼は、昔の楽団仲間を再び集め、「ボリショイ交響楽団」になり済ましてパリに乗り込むことを思いつく・・・。 コミカルな展開ばかりかと思いきや、最後の最後で一気にシリアスになる。 クライマックスのコンサート・シーンの冒頭は『のだめ』前編のラヴェル『ボレロ』(ボロボロ?)を彷彿とさせ、ハラハラさせられる。が、パリ在住の売れっ子ヴァイオリニスト、アンヌ=マリー・ジャケをソリストに指名し、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の演奏にこだわったアンドレイの真意が明らかにされると・・・思わず涙腺が緩んでしまうに違いない。 『のだめ』が失敗作であったらどうしよう、と保険をかける意味で予約した次第であるが・・・こちらもクラシック音楽映画としてまずまずの佳作。あと、個人的には、アンヌ=マリー・ジャケを演じたメラニー・ロラン氏の楚々とした雰囲気に魅了された。 3本目は、『タイタンの戦い』。 神と人とが共存していた古代ギリシャ。アルゴスの人々は、もはや神は必要ないとして、神々の王・ゼウスの石像を破壊。激怒したゼウスは、冥界の王・ハデスに働きかけ、アルゴスを滅ぼすために怪物クラーケンを解き放つことに。ゼウスと人間の間に生まれた半神ペルセウスは、自分を育ててくれた一家を殺されたことから、神々と戦うべく人間として立ち上がる・・・。 配役が何とも絶妙で、ペルセウス役には『アバター』のサム・ワーシントン氏、ゼウス役には『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』『バットマン ビギンズ』のリーアム・ニーソン氏、そしてハデス役には『ハリー・ポッター』シリーズのレイフ・ファインズ氏。 個人的にはヴォルデモート卿(?)が最高のハマリ役であったように思う。 お決まりのパターンの英雄譚ではあるが、私は嫌いではない。 「早くそのライトセーバーを使えよ!」みたいな突っ込みどころも満載で、まあご愛嬌といったところか。映像的にも迫力があり、純然たる娯楽作品として、おすすめの1本。 4本目は、『第9地区』。 南アフリカ・ヨハネスブルグに巨大な宇宙船が現れ、上空に停止。宇宙船は故障しているらしく、船内のエイリアンは栄養失調で弱り果てていた。南アフリカ政府は「第9地区」を隔離して、彼らを住まわせることにした。それから28年。一帯はスラムと化し、人間とエイリアンとの間でイザコザが絶えなかった。そこで、政府から委託を受けてエイリアンの強制移住に乗り出した企業体MNUは、彼らに立ち退きを迫るべく、現場責任者ヴィカスを派遣することに・・・。 『のだめ』後編とは対照的に、批評家ウケの良かった作品。監督やキャストはほとんど無名ながら、『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン氏が製作を担当し、全米で大ヒット。 確かにメッセージはすさまじいものがある。 が、あまりに強烈過ぎて、常識的な思考回路を持つ人には、あまりおすすめできない。 「批評」が好きな人(?)には、向いているかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.03 18:25:11
[後日談] カテゴリの最新記事
|