|
カテゴリ:後日談
9月25日(日)。
曇りのち晴れ。水戸の日最高気温は25.2℃(12:38)、日最低気温は17.1℃(23:37)。 朝。07時31分ごろ、茨城県北部でM3.8の地震が発生。最大震度は福島県・茨城県で2、水戸では1を観測。このとき私は机に向かっていて、「ん? 何か揺れてる?」みたいな感覚に襲われた。 さて。2つ前の記事(9月21日(水)の段)で触れたように、茨城ローカル枠のニュースを見たところでは、今日まで日立シビックセンターで“星空の風景”写真展が開催されているとの由であったが・・・なぜか(?)ずっと気になっていた。 そこで、ついに思い立ち、最終日に足を運ぶと決める。その行程は以下の通り。 水戸08:38→(JR常磐線普通、高萩行き)→日立09:10準備を整えて、自宅を出発。 水戸駅南口で天空をぐるっと撮影してみる。上の写真は順に北方・東方・南方・西方を視野に収めたもの。わずかに青空も見えるとはいえ、雲が多めかな。 水戸駅の改札をSuicaで通り抜け、当駅始発高萩行きの常磐線に乗車。 昼前。日立で下車。うん、いつもながらの絶景やね。私がこの駅で降りたのは、3月2日(水)から3日(木)にかけて、少し歩いた場所にあるホテルに宿泊して以来か。 それにしても。ここしばらく続いていた持病の再燃については、最悪レベルを脱し8月末には血や膿の症状が劇的に改善した後、9月中旬に少々リバウンドしていたものの・・・この日立駅を出て歩いているうちに、またしても(?)一気に悪化。ちっ、8月8日(月)に仙台へ行こうとして途中のいわき駅で足止めを喰らい水戸へ直帰したのと同じパターンっぽいなぁ。水戸から常磐線下りで北へ向かうのは“鬼門”ってか? ともあれ。急ぎ足で日立シビックセンターへと駆け込み、トイレの個室でしばらく静養する羽目になる。 症状が落ち着いてから、入館券を購入。お目当ての「KAGAYA星空アート展」を見るためには、科学館(大人500円)、天球劇場(大人500円)、セット券(大人750円)のいずれかを入手する必要があるけれども、本日はイベント開催のため天球劇場は事前申し込み者のみ入館可能。ゆえに「科学館」一択であった。 そして、会場のB1オリエンテーションルームへと赴く。どうせ写真撮影は禁止であろうと思い、必死にメモをとりながら展示を見て回っていたら、途中でこんな表示に遭遇する。 写真撮影OK まずは会場全体の様子。 で、次は・・・22点すべての写真とパネル説明を、通路に沿って鑑賞した順に掲載する。 幻の銀河橋 湖の水が引き、姿を見せたその橋は、 まるで銀河の果てまで続いているようでした。 銀河の旅の出発駅は北十字(写真左上のはくちょう座)です。 北海道 2016年5月27日22時30分 薄明の空いっぱいに 夜明け、空が青く染まる時間になって、 にわかに満天に広がったオーロラ。夜の終わりの夢のような時間。 アイスランド 2019年10月10日05時50分(UT) 天と地の交響楽 氷河が削った自然の彫刻のような山とオーロラです。 アイスランド 2019年10月6日21時59分(UT) 銀河の果ての南極光(サザンライツ) この日は磁気嵐で、南の彼方にオーロラが現れました。夕暮れ間もなくで、オーロラの上端にはまだ太陽光があたっていてピンクに染まりました(共鳴散乱という現象)。南半球のきらびやかな星々とカラフルなオーロラ、夢のような共演です。 ニュージーランド、南島 2015年4月16日07時47分(UT) KAGAYA(カガヤ) 銀河のともし灯 満天の星の下、旅の安全を守る灯台。 長い旅路も、どうか道に迷わないよう。 東京都、三宅島 2019年7月27日00時12分 天空のロザリオ 湖畔の教会を、南十字(写真中央)が静かに見守っていました。 ニュージーランド南島、テカポ 2015年4月14日07時15分(UT) ナバホの聖地より メサとよばれる岩山が、沈む直前の月に赤く照らされました。 その上に輝くのはさそり座のアンタレスです。 アメリカ、アリゾナ州 2017年6月1日06時48分(UT) 遺跡の島の南十字 モアイが立つ海岸に出ると、空高く南十字。 太古の人々はどんな気持ちでこの星々を眺めたのでしょう。 イースター島 2010年7月12日02時42分(UT) 神磯の月 夜明け前、月が天の川とともに東天に昇ると、 それまで荒々しかった波がにわかに静まり、 鳥居に向かって光の道ができました。 茨城県 2017年1月25日05時19分 久遠の旅人 数千年の公転周期をもつネオワイズ彗星。冷たい太陽系の果てから悠久の時を経てやってきました。何千年先の未来に再び回帰することがあるなら、尾をひく姿を見上げる人がいて、私と同じように美しいと感じていたら素敵だなと思います。 秋田県 2020年7月17日20時40分 月虹の向こうに 月光がつくりだすムーンボウ(月虹)。 夜の虹と天の川、金星の共演。 ハワイ島 2019年3月19日15時02分(UT) 小惑星探査機はやぶさの帰還 月もない満天の星の一角に、時間通り光点が現れました。その輝きはたちまち明るくなり、幾度か爆発して満月のように地上を照らしました。粉々になった無数の火球の一つ一つがグリーンやオレンジにきらめき、南十字の下で天の川を渡ると赤い筋となって燃え尽き、消えていきました。7年間、60億キロを旅した小惑星探査機はやぶさ帰還の姿です。 オーストラリア、クーバーペディ郊外 2010年6月13日13時52分19秒(UT) 北十字から南十字の天の川 日本で高く昇る北十字(はくちょう座)から 南半球で高く昇る南十字まで、一望にできる場所があります。 世界の旅は星空をめぐる旅でもあるのです。 オーストラリア 2019年8月26日13時40分(UT) 宇宙の窓 渡る風に雲が開くと、そこには宇宙が広がっていました。 ニュージーランド、南島 2015年4月13日15時08分(UT) 南十字 地平線の彼方、悠久の宙にある宝石。 ハワイ島 2019年3月16日11時33分(UT) 星降る湖 宇宙を映す魔法のような湖。 きらびやかなさそり座が昇ってくるのに見とれていると、 足元にウサギが飛び出してきました。 ニュージーランド、南島 2015年4月14日09時22分(UT) 銀河のほとりで 満天の星を映す天空の鏡。 地球の裏側でたどりついた夢の光景。 短い雨季にだけ現れる湖はごく浅く、その上を歩くことができます。 ボリビア、ウユニ塩湖 2016年1月15日07時25分(UT) 湖に映る天の川 天の川は、私たちがすむ銀河という円盤状の星の大集団を内側から眺めた姿です。ちょうどこの写真の正面にその銀河の中心があり、とくに明るく写っています。この夜は無風で鏡のようになった水面にも天の川が映って、まるで銀河の中に浮かんでいるような気分になりました。 アメリカ、ワイオミング州 2017年8月22日03時43分(UT) パタゴニアの残照 高緯度地方の長い夕暮れ。 残照に染まる山の向こうに待ちきれない星々が輝き始めます。 パタゴニア、ペオエ湖 2016年1月9日02時20分(UT) 中秋の名月 想いを抱いて見上げたあの日の空が、 深い思い出の光景となって心をささえてくれることもあります。 東京都 2018年9月24日18時02分 月夜のキラウエア火山 天の川と月は地上を照らし、火山は空を照らします。 ハワイ島 2016年9月7日05時34分(UT) ハルニレの木と天の川 冬の夜明けの、空がかすかに明るくなるころ、 天の川と月がそっとこの木を照らしました。 北海道 2018年2月12日05時11分 うーむ、どれも素晴らしい。 ちなみに、やのまんのジグソーパズルとして商品化されているのは、「幻の銀河橋」300ピース、「薄明の空いっぱいに」1000ピース、「銀河の果ての南極光」1000ピース、「神磯の月」1000ピース、「銀河のほとりで」500ピースなどがあるけれども・・・中でも私個人のイチ推し(?)は、最後の「ハルニレの木と天の川」300ピース。実は3月27日(日)にジグソーパズル「空つなぐ丘(茨城)」300ピースを注文した際に、この「ハルニレの木と天の川(北海道)」も有力なライバル候補として最後まで競い合っていたのである。今回これが展示されていると知っていたからこそ今日の行動を思い立った、といっても過言ではあるまい。 ●2021年12月24日(金)に千葉市都市緑化植物園を訪れて以来、ニレ科ケヤキ属のケヤキ(欅)に近い、ニレ科ニレ属のアキニレ(秋楡)などにもシンパシーを覚えるようになっていた。 ●辛亥年庚寅月戊辰日生まれの私は基本的に、季節なら「冬から春」、時刻なら「夜から朝」、方位なら「北から東」を好む。そのせいか“冬”の“夜明け”の“北海道”の“東の空”の“ハルニレ(春楡)[ニレ科ニレ属]”って、もはや究極の組み合わせに思えてしまう。 画像初出:2020年8月6日(木)の段 といった事情から、この作品に魅せられたのであろう・・・と考えていた。ところが、今日この会場へ足を運んでみて、さらに予想外の理由に気づいてしまう。それは、作品の撮影日。2018年2月12日(月・休)って、俺の誕生日じゃん! だから心を奪われたのか? 何にせよ、これは北海道十勝総合振興局管内の中川郡豊頃町で撮影されたとの由なので、ノートPC 7号機にインストールしていた天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータVer.9」で日時・場所・方位を設定してみると、次のように表示される。 いずれもクリックして拡大 前者は“昼光なし”で天の川が見える一方、後者は“昼光あり”で東の地平線上に薄明が見える。KAGAYA氏の作品では天の川も薄明も見えるだけでなく、下弦を過ぎた月齢25.8の細い月からの光でハルニレの木の影が地面に映っている。すげー。一体どうやって撮影したのか? 撮影中に凄い技術を用いたのか、撮影後に特殊な処理を施したのか、よく分からない。 あと、会場には作品22点のほかに現在ジグソーパズルでは絶版となっている「the Zodiac」12星座シリーズなども並んでいた。先ほどの会場全体の様子にもチラッと写っていたとはいえ、小さくてほとんど見えないはず。ゆえに上に掲げた写真は、横浜在住時代(一人暮らし1年目)の1998年12月20日(日)に購入したと記録されている「乙女座」と「水瓶座」のジグソーパズルを、自宅の段ボール箱の中から発掘して撮影したものである。って、なぜ私がこの2星座を購入したかに関しては、このブログの熱心な読者には説明不要と思われるけど・・・ネイタル(生まれたとき)の月が乙女座、太陽が水瓶座なのでね。 画像初出:2011年8月28日(日)の段 というわけで(?)、展示は一通り見終わったらしい。体調が万全なら上階の科学館も見て回ったであろうが、そうではなかったので無理をせずに、日立シビックセンターからそっと退出する。 日立駅方面へと戻り、その構内外で青い空と海を眺める。 そして改札内に入って、太平洋の水平線をもう一度遠望。 高萩始発水戸行きの常磐線に乗り、終点の水戸で降りて、そのまま自宅へ直帰した。 紙幅にはまだ余裕があるものの、この先の内容に天国と地獄ほどの落差(?)が見込まれることから、本日の段はここでいったん打ち切る。悪夢のような(?)続きは次回の記事へ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.10.21 03:57:48
[後日談] カテゴリの最新記事
|