[VOYAGE-227] 日本語教育/国勢調査155万人VS外国人登録者統計201万人。【2007.07.07 03:14:26】
今日の三多摩は晴れ時々曇り。府中のアメダスによれば、今日の最低気温は20.6℃(03:50)、最高気温は31.0℃(14:20)。かなり蒸し暑く感じられる一日であった。さて、私は来週の演習(バイリンガリズムと言語教育)で「バイリンガリズムと政治」に関するコメントを発表することになっていて、今はその準備に追われている。で、その資料作成に際して、日本国内の外国人登録者数についての国籍別×都道府県別のクロス表(要するに、どこの国から来た人が、どこの都道府県に、どのくらいの人数が住んでいるのか、というデータ)と、「総人口(日本国民+外国人登録者)」の各都道府県データが必要になった。ところが、そうした外国人登録者数の統計データは、法務省入国管理局ホームページには断片的にしか公開されておらず、総人口データも、それと同一の年月のものは総務省統計局ホームページには(期限切れのせいか?)掲載されていなかったのである。そこで、今日は午後から授業があったため、やむを得ず午前中に霞が関政府刊行物サービス・センターまで出向いて、資料を探すことにした。その結果、法務省大臣官房司法法制部 編『第45出入国管理統計年報(平成18年版)』定価 3,885円総務省統計局 編『平成17年国勢調査 全国・都道府県・市区町村別人口及び世帯数(確定数)』定価 1,260円を入手することができた。なお、上の外国人登録者数のデータは2005年12月末のデータであるため、総人口データもその年月に一致させたかったのであるが、やはり見当たらなかったことから、その近似値として2005年10月1日に実施された「国勢調査」のデータを用いることにした。こちらは総務省統計局ホームページにも出ているが、ついでの機会に紙媒体で購入してしまった次第である。せっかく霞ヶ関まで足を運んだので、その後はすぐ近くの虎ノ門まで足を伸ばし、お気に入りのそば屋で「大板そば」を平らげてから、東京メトロとJRを乗り継いで大学へと向かった。ここまでが前置き。本題はここから。授業が終わって自宅に帰り、平成17年国勢調査 第1次基本集計結果 結果の概要というホームページを見ていて、気づいたことがある。それは・・・2005年10月1日の「国勢調査」では、我が国に在住する外国人は1,555,505人とあるのに対して、2005年12月31日の「外国人登録者統計」では、平成17年末現在における外国人登録者数は201万1,555人となっているのである。わずか3か月で、50万人近くも外国人が増えるなどということは、ありうるのか?この理由として考えられるのは・・・「国勢調査」から漏れている外国人が50万人近くいる、ということではないか。「国勢調査」の調査票が日本語以外の言語で読み書きできるかどうかに関して私は知識を有していないものの、言語上あるいはその他の事情から、調査票を提出しなかった外国人が少なからず存在するものと思われる。つまり、「国勢調査」の結果って、眉唾モノで鵜呑みにはできない・・・ということであろう。一体何のためにわざわざ悉皆調査をしているのであろうか。プライバシー保護の観点から批判が出ていることも含めて、方法を抜本的に考え直したほうがよさそうである。ついでに、年金問題とも絡めて、「国民総背番号制」の導入を真剣に議論すべきではないか・・・という気もしつつある。